シドニー雑記帳

続々 アロマ物語

〜 アロマ通販とアロマ観の変遷 〜




       あけましておめでとうございます。

       正月という実感のまるでない夏真っ盛りのシドニーから、アロマセラピーにハマって3年めになる福島がお届けします。

       アロマ通信販売を始めて早いものでもう2年、価格改訂をやって「続 アロマ物語」を書いたのが、ちょうど1年前。この1年、やっぱりいろいろありました。私生活には完璧にアロマは定着しているのですが、通信販売への意欲が衰えた時期もありましたし。それでも、1年前の価格改訂時には「これでダメならインターネットによるアロマビジネスは成り立たないものと見切るべし」と覚悟していたにも関わらず、なんとか続いてます。同時に、アロマとの関わりだけではなく、入院体験やヨガ等を通して、一ユーザーとしての「アロマ観」も次第に変化してきたような気がします。そのあたり、1年ぶりに腰を据えて書いてみたいと思います。





      アロマ通信販売について


       98年の営業成績は、年間発注数十件、販売総額にして数十万円。相変わらず「ビジネスというには笑ってしまう額」であります(^^;)。その上、97年と比較すると、売上額は若干伸びたものの、発注件数は減少。もっとも一昨年まではとんでもない薄利で、件数が多くても忙しいばかりで儲からない構造にハマっていたので、昨年1月の価格改訂により、同レベルの売上額がキープ出来たわけですから、まあ上等でしょう。

       しかも、昨年はプライベートでドカドカ事件があったりしたもので、私事でちょくちょく休業していましたから、月別の売上に大きな変動があります。通常営業していた月の平均をとれば、私なりにまあ満足のいく数字と言えましょう。それにしても、やれ帰国だ、やれニュージーランド旅行だ、やれ世界一周だと、勝手な理由でお休みしておきながら、まだ懲りずに利用してくださるお客さんがいるってことは、なんとも有り難いことです。

       右図は、97年7月から98年12月までの月別売上を表したグラフです。月別で見ると、価格改訂直後の2、3月は好調だったのに、4〜5月と不調。「やっぱりダメかな、もう辞めようかな」と弱気になったところで、6月復調。7月はそこそこでしたが、8〜9月は世界周遊旅行で留守していたので売上げナシ。帰国後、もう忘れ去られているかと思いきや、10月に入るや「待ってました」とばかりに発注が来て、11月にはピークを迎えました。

       ちなみに、ピークといっても、生感覚としては「アロマ関連メールが常に入ってくる状態」という程度でして、アロマ関連メールの80%以上は問い合わせや情報交換メールだったりします。毎日ガンガン発注が入るなんてことはいまだかつてありません。インターネットビジネスって、世間でもてはやされてるほど簡単に儲かるものじゃないです。特に、ウチの場合、サーチエンジンに登録しているだけで、なんの広告宣伝もしていませんから、ネットサーフィンで偶然見つけてもらうか、皆さんの口コミだけが頼みの綱。そのわりには、細々ながら結構愛されてる方じゃないかな。

       余談ですけど、この時系列営業成績を私のプライベートと重ねあわせて見ると、面白いんだわ。お客さんには直接関係ないことだけど、「いやあ、人生ってこんなもんなんだねえ」という、いい例かもしれません。
       売上が少ない時って、ちょうどプライベートでなにかあった時期なんです。4月末に結婚したからその前後は自家発電状態で儲からなくてもホクホク、7月は妊娠&流産騒動で正直アロマどころではなかったし。8〜9月は旅行で休業してたんだから売上ナシで当然。10月以降は「燃え尽き症候群状態」でぼーっと過す日々。逆に言えばアロマの仕事以外何もしてなかったんだから、発注や問い合わせが来るのも分かる。ってな具合で、要するに自分の気持ちがあさっての方向に行ってる時はお客さんは遠のくよという、当たり前の結論が出ただけか・・・。

       しかし、どうして4月の売上げがゼロなのか不思議ですね。学校や職場の節目だから、皆さん忙しくてアロマどころじゃないのか、それとも単なる偶然か。なにぶん母数が小さいから、単なる偶然の可能性が高いけど。まあ、4月に限らずこの月別データも偶然要素が高いので、季節変動なんか分析してもほとんど意味ないんですけどね。一人プロの方が大口発注を下さればいきなり伸びるという。でも面白いから、今後も季節動向にも注目していきましょう。来年の営業成績発表が今から楽しみですねぇ。これやりたいがばっかりに、儲からなくてもアロマ通販続けていそうな気もしますね(^^;)。




       ご覧のように、客観データとしては「鳴かず飛ばず」でパッとしないわけですが、主観的には「こんなもんでいいんじゃないの?」と思ってます。インターネット経由のみで個人ユーザー対象に通信販売してたら、このくらいがいいとこでしょう。これを「一応ビジネスらしく」するには、日本の大口リテイラーに営業に廻って年間契約をとってくるとか、どこかの通販雑誌に広告料払ってコマーシャル載せてもらうとか、DM打つとか、そういう真面目なマーケティング&セールス活動をしなければダメでしょう。千万円単位の投資でもすりゃ、ビジネス規模も違ってきましょう。

       でも、そういう気にならないのですよ。「金がない」「面倒臭い」というしょーもない理由もあるのですが、本気になれば金なんかある程度集められるし、とにかく動きゃいいのですが、「That's the way to go」という気がしない。変な話なのですが、私にとってのアロマって、「ビジネスの道具」ではないような気がするんです。なんかね、アロマをビジネスネタに使ったらバチが当たるみたいな(^^;)。別にアロマの神様が夢枕に立ったとか、そんなんじゃないんですけどね。

       前々から不思議だったんです、「なぜ私なんぞがアロマにハマってしまったのか」と。私は女性のわりには、健康にも美容にも感心薄い方です。流行やファッションにもまったく疎い。自慢じゃないですけど、ほとんど毎日スッピンで同じもん着てます。その上、化学にも弱いし、医学の知識もまるでない。じゃあ、効能あらたかそうに宣伝されてる漢方やヘルシーグッズに手を出すタイプかというと、なんでも理屈で納得したい方です。私のどの部分を輪切りにしても、アロマにシンクロするような成分は検出できないのです。でも、もう3年近くもアロマに関わってる。

       これはもう、「縁」としか言いようがないんじゃないかと。昨年中も「アロマ通販なんか、儲からないし手間ばっかりかかるし、もう辞めよう」と投げやりになったことも一度や二度じゃなくあるわけですが、踏ん切りがつかないままダラダラ継続し、そうしているうちにまたやる気が出てきたり。こういうのって周期的にやってきますね。でも、なんとなく続いている。大した展開もないまま。

       で、気付くわけですが、私自身、展開を望んでいるわけではないんですね。こんな感じで趣味方々、「いいものを安く」のポリシーで販売しつつ、次第にアロマ仲間が増えていく、そんなぽわわんとした「サークル」みたいな形を肯定している自分がいるわけです。経営戦略的に見れば「ままごと」みたいなレベルでしょうが、ビジネスライクに金稼ぐするよりも、もっと大事なことがあるよな気がする。

       というのは、この活動から得られる知識、経験、情報、人材は欠けがえのない財産ですし、エネルギーの源にもなっているんです。そして、このエネルギーの玉みたいのが時を経るにつれて少しずつですが大きくなっているという実感があります。その玉が大きくなった時に、爆発するのかもしれないけど、時が満ちるまで、つまり自然に爆発に至るまでは、あえてこのエネルギー玉を突っついたり、ころがしたりしなくていいって思うんです。ましてや、ガソリンぶっ掛けて引火するなんて、とんでもないという(^^;)。

       何を言ってるかというと、私にとってのアロマ通販は、ビジネスというより、その活動を通じて得られるあらゆる無形財産の蓄積そのものが大きな意味もなしているのだということです。もっとも生きていく上では有形財産も必要ですが、アロマ部門に関しては「少なくとも今は有形財産を期待すべきでない」というか、「来る時は来る」という気がするわけです。なにが「来る」のかはよく分からないんですけど、たぶんに「アロマ通販でじゃんじゃん儲かるようになる」という事態が発生するわけではないと思います。直接アロマに関連しないところで、何かが芽生えるような。

       たとえばで言うなら、この活動で知り合った人と全然違う領域で共同ビジネスを始めるようになるとか、アロマのレシピを相談しているうちにコンサルティングを手がけるようになるとか、大金持ちに見初められるとか(おいおい、再婚したばっかだろって)、まあ、どれも真実味はないですけど(^^;)。そんな大それたことを期待しているわけじゃないんですけど、とにかく「今は待ち」という気がしているわけです。

       そんなわけで、今年もこんな調子でのんびりやっていきますので、どうぞよろしくお願いします。




      アロマ観について


       続いて、一ユーザーとしてのアロマ観について、綴ってみたいと思います。アロマへの関わり方は千差万別でしょうが、プロでもない、医療従事者でもない、特に専門知識・経験もない、私のような一般ユーザーが、アロマセラピーそのもの、そしてアロマ仲間(お客さん含む)との関わりの中で認識しているアロマ観を、率直に述べてみます。




      ★精油と人にも相性がある?!

       有り難いことに、ホームページをご覧になった方からよく質問メールを戴きます。内容は商品そのものから、使い方に至るまでさまざまですが、やはり一番多いのは「○○の調子が悪いのですが、どんな精油(ブレンド)が効くでしょうか」といった効能別レシピに関する質問でしょう。私自身が経験したことのないものなら資料で調べ、使用経験のある効能ならば「私の場合はこうだった」とお伝えしています。が、どのレシピが効くかは、その人によって異なりますし、本によっても全然違うレシピが紹介されていたりするので、アドバイスが非常に難しいなと感じています。

       患者さんにアロマセラピーを処方しておられるプロの方なら、日頃から沢山の症例を研究されているでしょうし、なにより患者さんと直接会って診断できますから、その人のその症状に合いそうなレシピをより正確に判断することもできるでしょう。が、私はプロのアロマセラピストでもないし、インターネット経由で来るメール1本でその方のバックグラウンドも知らずにアドバイスしているわけですから、どこまでいっても「これが効くらしい」という一般的な不確定情報しか提供できないというジレンマがあります。

       というのは、「精油と人には相性がある」みたいなんです。よく聞く話ではありますが、最初の頃は何のことを言ってるのかよく分かっていませんでした。「私に効いたブレンドが他の人にも効くとは限らない」という程度の意味合いに捉えていたのですが、次第にその意味が実感として理解できるようになってきました。単に「効く/効かない」「香りが好き/嫌い」の問題だけじゃなく(もちろん効果と香りは密接に関連しているのですが)、なんとなく「合う/合わない」ってのがあるんです。

       うまく表現しにくいのですが、精油の1つ1つを人間一人一人にたとえるとわかりやすいと思います。人と知り合い、付き合っていく過程では、さまざまな人間関係が生じます。第一印象はいいなと思っても、なんとなく次第に疎遠になってしまう人、最初から一環して好感を持ち、長いこといい関係を続ける人、最初から苦手な人、しばらくご無沙汰していたのに、あるキッカケで急に仲良くなる人・・・。

       精油を擬人化して何たわごと言ってるんじゃと思われるかもしれませんが、精油と長いこと付き合っている方には、「ああ、あのこと言ってるのかな?」となんとなく意味が通じるんじゃないかと思います。実は、私もずっと「なんとなくそういう気がする」程度には納得していたのですが、アユールヴェーダをキッカケに「なるほど」と思った次第です。

        アユールヴェーダというのは、古代インドから継承されている自然哲学(?)のようなものです。深いことは分かりませんが、宇宙観がまずあって、そこに自然があり、人間は自然の一部であるという世界観がもとになっているようです。東洋医学は多かれ少なかれ、この哲学の影響を受けているようですし、マッサージやアロマセラピーなどの自然療法や健康維持法等にもその考え方が応用されています。


       アユールヴェーダでは、人間には大きく分けてピッタ(火)、ヴァータ(風)、カッパ(地)という3つのタイプ(トリ・ドーシャ)があることになっています。もちろん複合型とかもあるんですが、この3タイプを判断するための簡単な質疑テストというのを、試しにやってみたんですね。そしたら、私は「ヴァータ」と出た。「ふんふん、それが何だってーの?」とここまでは懐疑的だったのですが、「ヴァータの人に合う/合わない精油一覧」を見て、「おおっ」と目を剥いたわけです。そこには、私の好きな精油と苦手な精油が、きれいに表示されていました。そして、ウチのだんなはどう考えても典型的カッパなのですが、確かに「カッパに合う精油」を好むんです。

       私はあまりアユールヴェーダについて勉強していないので、どうしてタイプによって合う精油が違うのか、その裏付けや立証方法についてはよく分かりません。また、必ずしもアユールヴェーダの3タイプで人間がすべて説明されるというのも「ちょっとお手軽すぎない?」という疑問はあります(歴史の長い学問なので、深く学べば納得できるのかもしれませんが)。ただ、「精油と人との相性」について説明する一つの例、考え方の枠組みとしてはアリじゃないかと。つまり、アユールヴェーダ以外にも「精油と人との相性」をカテゴライズできる、何がしかの枠組みがあるかもしれないってことです。

        ※他に有名なところでは「Oリングテスト」というのがあります。これも詳しくは知らないのですが、簡単に説明すると、親指と人差し指でOの字を作ったところに精油を置いて、2本の指先が開くかどうかで精油の合う/合わないを判定するテスト。なんでそうなるの?と不思議なんですけど。

       プロのアロマセラピストの中にはこういった精油選別法を取り入れている方もおられることでしょう。たぶん、思うんですが、長年多くの患者さんを診て、またその一人一人の患者さんと付き合いが深まると、「あ、この人のこの症状にはこの精油ね」とピンと来るようになるんじゃないかと。自分のことほどよく分からないにしても、経験積むと絶対的な確信とは言えないまでも、なにがしかの勘が働くんじゃないかって気がしますけど。どうなんでしょう?>プロの方




      ★科学では割り切れないアロマの謎

       アロマセラピーは科学的にも解明され、西洋医学の立場からもその有用性を認められつつありますが、まだまだ理屈や数字じゃ客観的に説明のつかない未知の部分もあるように思います。「カンファーの含有量が多いから、肌に刺激を与えがち」とか「リナロール分の高い精油だから、スキンケアに使っても大丈夫」とか、成分分析による一般的な公式は出るとしても、同じ成分構成であるはずの同じ種類の精油でも、メーカーによってずいぶん香りが違ったり、まったく同じ精油を同じ目的で使っていても、時と場合によって効き方が違ったりすることは皆さんも経験されていることと思います。

       また、「生理が近くなるとクラリセージが嗅ぎたくなる」とか、「妊娠中特定の精油をかぐと気持ちが悪くなる」というように、身体が精油を求めたり拒否したりすることもあります。こういう時は資料に頼るより、身体の欲するままに対応していた方がいいようです。私もアロマセラピーを始めた頃は、とにかく資料を繰って、そこに紹介された精油を選んで使っていましたが、次第に本など見ないで勘を働かせて、身体が欲する香りから精油を選ぶことも多くなってきました。もっとも、既に精油の基本的な特徴が頭に入ってから、無意識であれ、その教科書的知識も参考にしているわけですけど。

       こんな具合に、精油には科学のみでは割り切れない「プラスα」があるような気がします。その部分については教科書では説明しきれず、個人的に付き合いながら相手の特徴を理解していくしかないようです。これまた人間にたとえるなら、「あの人は手先が器用だから、手芸なんか頼んだらキレイに仕上げてくれるだろうな」とか、「あの人は優しいんだけど、争い事には弱いから、ケンカなら別の人に応援頼んだ方がいいかな」とか。そういう付き合いの中で生まれる相手への評価、ひいては信頼関係のようなものが、アロマセラピーやる上で「もしかして大事なのかも」という気がするわけです。

       なんというか、精油が人そのものだとしたら、本や資料はその人の「履歴書」みたいなものでしょうか。初めて合う面接の時はその人のことよく知らないから、履歴書を頼りに判断する部分が多いのですが、一緒に仕事するようになると「さすが電気エンジニアだけあって、壊したファックス、完璧に修理してくれちゃったわ」と、履歴と実力とを刷りあわせて納得する場面が出てきます。更に付き合いが深まると、「経理部の○○さんって、一見繊細そうだけど、こないだ家に遊びに行ったらビックリした。部屋じゅう足の踏み場ないほど、散らかってんの」とか、相手の新しい側面を発見することってありますよね? ちょうど、あんな感じ。平たくいえば、どんな分野にも共通する「経験値」のことを言ってるだけなのかもしれませんが。

       最近は知り合いへのプレゼント用に、ブレンドしたオイルを作って送ったりもしているのですが、相手のことをよく知ってると精油を選びやすい。単なる思い込みかもしれませんが、「あの人にはこの精油いれた方がよさそう」とか相手のイメージを膨らませながらブレンドできるんですね。効果については追跡調査が必要ですが、やってて楽しいことだけは事実です(^^;)。

       こんなふうにアロマって、どこか人間的なところがあって、科学だけでスパスパ割り切っちゃうのも何だかなあ、という想いがあります。まあ、客観的に見れば、こっちが勝手に思い込んで、人間的な要素を精油に押し付けているだけなのかもしれないけど。

       それを意識しだすと、「メールだけの情報で精油選びをアドバイスするのも限界があるなあ」と思えてくるんですね。その人に合う精油・レシピを探すためには、できるだけ沢山のレシピを紹介して、片っ端から試してもらうしかないみたい。自分に合うオイル探しも楽しいものですから、それはそれでいいんでしょうけど、一般の方(特に初心者の方)にとっては、効くか効かないかも分からないようなアロマセラピーに最初から大量投資したんじゃ勿体ないでしょう。そういうこともあって「お試しミニサイズ」の導入を決定したわけです。これによってこの問題が完全に解消するわけではないけど、多少のお役には立てるでしょう。




      ★アロマに効果を期待するな?!

       最近「レシピ相談のメール」に返信を書いていて、変なことをふっと思うことがあります。「アロマセラピーは効果ばかりを期待してやるもんじゃないんじゃないか」と。もちろん、効果がないなら高いエッセンシャルオイルなんか買う必要はないわけで「効かなきゃ意味がない」のは当然なんですが。アロマセラピーのメリットって、効能だけにあるんではないような気がする。逆説的なんだけど。早い話、「効能だけを求めるなら市販の薬飲んだ方がよっぽど効くよ」ってことが、よくあるんです。

       アロマセラピーで「この症状にはこのレシピがテキメン!」ってのは、まずほとんどないんです。西洋医学で使うお薬に比べたら、やっぱり即効性の点では劣りますし、症状が悪化してからではアロマセラピーだけでは手に負えないことも多いです。たとえば、「あれ?風邪かな?」と思った時にすぐに精油を使って治療すると、ケロッと治りますが、これが2〜3日放置しておいて高熱が出てからじゃ、あんまり効果は期待できません(補助的には使えるけど、早く治したければ解熱剤や抗生物質の存在は無視できない)。虫さされ用ブレンドもそれなりに効きますけど、やっぱりキンカン塗った方が早くカユミはおさまります。こうやって考えていくと、「やけどには絶対ラベンダー」とか多少の例外はありますが、ほとんどの症例ではアロマブレンドなんか作って悠長にマッサージしてるより、お医者さんに行って薬もらってきた方がよっぽど早く治るものと思われます。

       アロマセラピーが流行したのは歓迎すべきことですが、なにか「アロマセラピーで何でも治る」というおおざっぱな誤まった認識(あるいは期待?)も多少出回っているようで、ちょっと気になっています。みんなが市販の薬と同じ感覚で捉えてしまえば、「なぁ〜んだ、アロマって大して効かないじゃん」と見捨てられ、廃れる日も近いでしょう。

       私も最初はそういうノリで「効くの/効かないの」で喜んでいたクチです(だから「実験記録」なんてページを作った)。確かに効くか効かないかは大事なことなんですが(だから「実験記録」も継続している)、その前に「アロマセラピーって一体何なのか?」ってことに、一旦想いを巡らして欲しいなと、思うんですね。って別に「正解」があるわけじゃなくて、人それぞれ捉え方は千差万別でいいと思うんです。ただ、「あなたにとってのアロマセラピー」という、アロマ観、大袈裟にいえば「アロマ哲学」があるかどうかで、あなたのアロマライフはより豊かになると思うんです。

       以下、参考までに私の場合をご紹介します。




      ★治すのは精油じゃなくて、自分自身

       「実験記録」でも恥ずかしげもなく書いてるように、最初は効果の有無だけを基準に実験していました。今、読み返すと赤面モノ、というのもあるんですが、これもビギナーの生の実感ということでそのまま掲載しときます。が、実験を繰り返すうちに、次第に自分の心身の状態に敏感になってきました。実験結果を判断したいという目的があったせいでしょうが、小さな変化を察知する癖がついてきたみたいです。

       その結果、早期発見早期治療が可能になりましたし、不調の原因も推測がつくようになりました。もちろん、その推測が当たっているかどうかは怪しいもんです。ただ、勘を働かせて精油を選ぶので、頭で考えてる原因が違っていても、結果的には治ってることもあるんでないか?と(都合のいい解釈ですけど)。反面、相変わらず効いたんだか効いてないんだかよく分からないことも結構ありますが。

       最近思うのは、「精油というのは人間が本来持っている自然治癒力を助ける作用をしているに過ぎないのではないか?」ということ。精油は概して即効性は低いし、局部的なトラブルには効果が出にくいし、悪化した症状には歯が立たない。でも、薬による対症療法に頼るより、身体の自然治癒力を利用して治すのが一番身体にとってはいいのだろうと思うんです。結局、根本治療になるでしょう。

       たとえば、生理痛なんかいい例だと思うのですが、その場の痛みだけすぐに鎮めたいと思うなら、鎮痛剤を飲んだ方が確実だしお手軽。しかしながら鎮痛剤は子宮機能の働きを正常化してくれるわけではありません。痛いと感じる神経を鈍感にさせて、痛いのに「痛くないことにしておく」のが彼らのお役目です。

       ところが、アロマセラピーでは、精油が子宮機能を正常に働くよう促してくれ、その結果痛みが和らぐという過程を辿ります。ですから、生理の前からアロマバスにつかったり、マッサージしたりと、継続的な処方が必要だから、結果が出るのも遅いし、面倒なことは面倒。でも、きちんと処方すれば、本当に効果的です。「薬が手放せなかったのに痛みがほぼゼロになった」という報告もよく聞きます。それは、単に痛みがおさまったということのみならず、子宮機能がきちんと働くようになったから痛みがなくなったというわけです。
       私も生理痛には長年悩まされてきたので、アロマセラピーで生理痛がほぼゼロになった時は本当に開放された気持ちでご満悦でした。でも、喜ぶべきは痛みがなくなったことよりも、子宮と卵巣がちゃんと働くようになったということなんですよね。

       もちろん、アロマセラピーにも対症療法的な使用法もありますし、その有用性を否定するものではありません。ただ、根本的な問題から目を逸らして対症療法に頼っていても、本当に健康にはならないと思うんです。アロマの対症療法的使用は、やっぱり一時しのぎに過ぎないので、トラブルのモトは他の方法で解決する必要があるでしょう。たとえば、ストレス性の病気など、分かりやすい例だと思います。

       「過敏性大腸炎はアロマで治ると聞きました」といったメールを戴くと、「そうかなあ」と首を傾げたくなるのです。確かにストレス性疾患でもアロマを補助的に使えば有効でしょう。しかし、ストレス性疾患には根本原因があるはずです。精神的な問題を見据えて、そこから逃げずに対処しなければ、どこまでいっても対症療法の領域を出ません。ストレスの原因を見据えるってことは精神的にツライことでもありますが、こうした誤魔化し作戦では、いい結果は出ないのではないでしょうか? ハンドブレーキ上げたままで、アクセル思い切り吹かしながら「この車おかしいなあ、スピード上がらないわあ」と訝ってるようなもんでしょう。

       アロマ初心者をそのように誤解させてしまうのは、アロマの紹介のされ方にも原因があるのだろうと思います。極端な話、「ゼラニウムオイルでマッサージしたら、不登校が治った」といった端的な情報を聞けば、不登校で悩んでいる方は藁をもつかむ気持ちで「そうか!ゼラニウムか!」と飛びつくでしょう。でも、ゼラニウムオイルでマッサージしたところで不登校の裏にある様々な原因までがすべて解消されるとはとても思えません。アロマセラピーで不登校が治ったとするなら、アロマはあくまで補助的な役割だったことでしょう。解決に至るまでには、子供や親、あるいは学校の先生や友達など、当人と当人を取り巻く人々との根気強いカウンセリングや、環境改善の努力など、根本原因と対峙した過程があった筈です。そこにアロマセラピーの力もうまく乗っかって作用した、と。どうしても、こういう部分は言葉にして伝えにくいし、アロマに直接関係ないから「アロマ」という切り口で紹介される際にはオミットされがちなのでしょう。

       最近はアロマセラピー関連の本もかなり翻訳されていますし、日本のアロマセラピストが書いた本も出版され、具体的に精油と身体との関係についても分かりやすく解説されています。素人の私が今更ここで言うまでもなく、多くの本でアロマセラピーの基本的考え方や使用法について、きちんとした説明がなされています。が、どうしても問題を抱えたユーザーの立場では、「この症状にはこのオイルね」という具合に、辞書的にかいつまんで捉えてしまいがちです。

       当初は私もそうでしたから、そうなるのはよく分かりますし、また、最初のとっかかりとしては、「効能を期待して試してみる」という形でいいんだろうと思うんです。たとえ一例でも「効果があった」と実感してからじゃないと、この世界に足を踏み入れてみようとは思わないでしょうし。でも、長いことアロマと付き合ってると、効能至上主義やアロマ万能主義ではつじつまが合わなくなってきます。「ウルトラマンが出てきたから、怪獣なんかすぐやっつけられる」みたいな単純な因果関係をアロマの効能にあてはめても、シックリ来ない。そこで「なんだ、アロマなんか効かないじゃん」と結論づける人もいるでしょうが、「いや、待てよ、それって根本的に考え方が違うんじゃないかな?」と思うようになったわけです。

       というわけで、今のところの私の見解は、「もともと人間が持っている自然治癒力をより効率的に働かせるためにアロマセラピーを利用するんであって、治すのは精油じゃなくて私自身なのだ」ということ。でも、自然治癒力のみで重い症状を治すのは難しいこともありますから、西洋医学も強い味方です。薬は出来るだけ飲まないに越したことはないけど、十分な安静状態が取れない場合にはアロマだけじゃなく、薬も併用した方がいいでしょうし、アロマ以外の治療が欠かせないケースもあるでしょう。アロマも含めて、どんな治療法もいつも誰にでも万能に効くというわけではないのだから、症状や状況に合わせてうまく使い分けることが大事なんじゃないかと思います。




      ★信じぬ者は救われぬ?!

       ところで、先日、気功を針治療に活用しているという鍼灸マッサージ師の方に出会いました。いろいろお話を伺う中で、面白いことにアロマセラピーに共通することがいくつか聞かれました。「気を信じない人には効かない傾向がある」「根本原因から治療するので、局部的な処方を期待している患者さんには理解してもらいにくい」「悪化してからでは治療に時間がかかるので、早期発見が大切」「一度治療を施した患者さんには、自己管理をしてもらう。身体の変調に敏感になってもらうことで、早期発見が可能になる」等々。どちらも一種の自然療法だから、基本は同じなのでしょう。

       不思議なのは「信じない人には効かない」という現象です。科学的な考え方では「そんなバカな」ということになるのでしょうが、どうも事実みたいなのです。これ、次第にカラクリが分かってきたような気がします。まだ仮説ですが。

      • アロマは身体の自然治癒力に働きかけるものなので、早期に施さないとあまり効果が見られない。一方、アロマを信じない人は概して自分の心身の状態にあまり敏感ではなく、早期発見という癖が日頃からついていない傾向にある。

      • アロマは心身に微妙に作用するので、その小さな変化を見過ごしてしまいがち。特にアロマを信じない人は西洋医学的な分かりやすい効果を期待している傾向があるので、「なんだ、効かないじゃないか〜」ということになる。

      • アロマの効果の現れ方は概して遅い、つまり即効性がない。だから、セッカチな人(あるいは即効性のある効果を狙っている人)にとっては、効果が出てくる前に「効かない」という結論を出してしまいがちである。

       ちなみに上記仮説の「アロマ」部分を「自然療法」や「気功」なんかに置き換えても、意味通じそうですね。

       その昔、西洋医学に依存する以前の人間は、もっと自然治癒力が強く、精神による影響も強く受けたと言われます。なんたって「悪魔払い」なんかで病気が本当に治っていたくらいですから、現代科学でも効果が認められているアロマセラピーを利用すれば、そりゃもう百人力だったことでしょう。残念なことに、我々現代人はその自然治癒力をかなり失ってしまったようです。現代人にアロマは効きにくいってことでしょう。
       でも、これって鍛えれば付いてくるもんだと思うんですけど、ダメですかね? 自分の心身の健康状態を常にチェックする五感を鍛えて、自然の力を借りて病気を治すという態度を継続していれば、弱ってしまった自然治癒力も回復するのでは? そう期待しつつ、アロマな生活を送っていますが。




      ★ヨガから学んだこと

       話はコロッと変りますが、シドニーに来てからオージーの友人に薦められてなんとなくヨガをはじめました。今じゃ毎晩リビングルームにヨガマット広げて、ヨガポーズとってるのですが、このヨガの考え方が私のアロマ観に影響している部分もあると思うので、ちょっと脱線してヨガの話をします。

       ヨガというと、どうも日本ではオウム真理教の影響か怪しいイメージが漂うようですが、オーストラリアでは実は最近流行っているのですね。参加者は20〜50代までと幅広く、女性が多いですが男性もいます。たぶん、コンピューターワークによる足腰の疲労、眼精疲労、仕事によるストレスといった身体的、精神的トラブル解消という実益狙いで、ヨガをはじめる人がほとんどであろうと推察されます。2年前には数えるほどだったヨガ教室も、あっという間にあちこちで看板や広告を見かけるようになりました。

       ヨガにもさまざまな流儀があるのですが、私が最初に習ったヨガスクールでは、最初から科学的に心身とヨガとの関係を解説してくれたので、ワケわからん精神世界とは別の入り口から自然に入っていけました。精神性から入ったら、東洋的概念を持たない多くのオージーにはなかなか受け入れられないでしょう。ヒンドゥー語が出没する宇宙哲学から語られちゃったら、私だってちょっとツライ。

       大抵1時間から1時間半のセッションで、10〜15ドルくらいが相場。呼吸法からストレッチ、筋力増強用の運動(腹筋とか倒立とか)もありますが、いわゆるヨガらしいポーズ(どこがどうなったらそーゆーカッコが出来るわけ?という、超人的ポーズ)は中上級クラスにならないと登場しません。最後に15分ほどシュバスナという瞑想タイムがありますが、私なんか大抵コロっと寝入ってしまいます(どうも皆寝てるらしい)。もっともヨガ経験の長い人になると、このシュバスナの時間に「浮遊体験」など現世離れした体験を持っているようで、それがヨガへの興味を更にそそるようです。終わったあとの爽快感といったら、これサイコー。浮遊体験は出来なくても、生き返ったみたいにスッキリします。この爽快感がヨガ病み付きの原因でしょう。

       余談ですけど、白人系の人って身体めちゃくちゃ硬いんですね。ビックリしました。ヤンキー座り(スクワット)もアグラも出来ない人が結構いる。足をまっすぐ前に伸ばして床にお尻をつけて座ることも出来ない人だって珍しくありません。で、お尻に毛布を置いてなんとかバランスを取っていたりします。子供の頃から床の上で生活してきたかどうかで、これだけ差が付いちゃうんでしょうか?
       でも、ヨガの先生によると、「身体の硬い・柔らかいはヨガとは基本的に関係ない。その人の身体の硬さに応じてその人に合ったポーズをとることが可能だから」と言います。それでも1年も熱心に練習していれば、大抵のポーズは出来るようになるそうです。クラゲのように柔らかい肢体を持つ先生も、昔はあんなもんだったと言いますから、本当なんでしょう。

       で、教室に行くと先生の指示に合わせてポーズをとり、深呼吸をするわけですが、この時先生が言うことが「あなたの身体は今、あなたに何を語りかけてますか? あなたの身体の声を聞いてごらんなさい」。最初は「普段使っていない筋が伸びて痛い」ってことを意識せよ、という意味なんだろうと思っていたのですが、もっと深いこと言ってるような気がしてきました。
       「筋が伸びて痛い」のは痛いんだけど同時に快感なんです。ふだん酸素が十分供給されていなかった部分にまで酸素が運ばれて、「細胞喜んでるぞ〜」みたいな。そして、細胞を喜ばせるにも適した時間と順序とタイミングがある。だから、身体の声を聞きながら、今の自分の身体に必要なポーズとタイミングに持っていくが大事なのでしょう。

       このヨガスクールで習った「身体の声を聞くこと」というのが、アロマセラピーにも役立ってるように思うんですね。心身の健康状態に敏感になるということは、必ずしも「どこか悪いんじゃないか」といつも疑心暗鬼にかられたり、健康オタク的にヘルシーグッズや「ナチュラル」と名がつくもので身を固めたりすることとは違います。言葉にすると「客観的に心身の状態をチェックする」みたいな、どーしょーもなくありきたりの表現か、「あなたの身体を愛しましょう」とかイエス・キリストの教えみたいになってしまうのですが(^^;)。

       あの、車やメカに強いなら分かると思うのですが、車の調子が悪い時、「あれ?なんか変な音がするな」とすぐ気付くものですよね。でも慣れてない人だと、やがて大きなトラブルになるまでまったく気付かない。私はメカオンチなので、いまだに鈍感なのですが、毎日ボロ中古に乗ってれば段々分かってきます。で、車の調子に気を配っていると、なにか異常が生じた時に少しは察知できるようになったりします。これも訓練というか、慣れというか、普段どれだけ気を配っているか?ということだと思うのですが、人間の身体も同じことなんでしょう。

       私もこれが完璧に出来ているとは、とても言い難いのですが(虫歯1本に2000ドルも費やした人間がエラそうに言えることではない)、そのように努力しようと思うし、その努力していく方向性はなんとなく掴めてきました。これもヨガとアロマのおかげです。




      ★アロマな生活:トータルコーディネイト

       ヨガもそうですが、アロマセラピーってそれ単体で独立して作用するものではなく、日常生活とのリンクの中ではじめて効果が生きてくるものなのではないか?と感じています。というのは、我々一般人が家庭でアロマセラピーを活用できる範囲というのは、深刻な病気の処方ではなく、より日常的なトラブルに対して使おうとしますよね。冷え性、便秘、肩凝りといった「トラブルというほどのトラブルじゃないけど、これさえなかったら楽なのになあ」という、人間誰でも体質に起因した小さな万年病があるものです。こういうトラブルを解消するための家庭療法のひとつとして、アロマセラピーを活用しているケースがほとんどだろうと思います。

       もちろん、アロマセラピーを医療の現場で活用しているケースもありますし(オーストラリアの病院では補助的治療として取り入れられています)、内服やマッサージを効果的に活用すれば、西洋医学の薬並み、あるいはそれ以上の効果が得られることもあるでしょう。でも、そこまで本格的に処方するには、専門知識なり専門家のアドバイスなりが必要ですから、「家庭で気軽に」というわけにはいかないでしょう。

       こういった小さな万年病(あるいは体質)の場合、特に日常生活のあり方との関連性が高いんですね。ですから、単にアロマのレシピを調べてマッサージするとかいったことだけではなく、アロマ以外の生活全般にも気を配って、それと平行してアロマセラピーも活用する、という具合に、生活トータルでコーディネートしないと効果はあがらないと思います。というか、そうしてこそ、家庭療法としての価値があるんだと思います。

       たとえば、便秘症だったら、普段から便通を促すような食生活をする、運動をするといった努力なしに、アロママッサージだけやっていたんでは大した効果は期待できないでしょう。個人的な見解ですが、どうも便秘症は時間の使い方と密接な関係があるようです。どうしても朝はドタバタで時間切れになりがちですが、出かける前に十分ゆったりできる時間を設けることによって、腸が安心して動き出してくれるようです。いくら精油が腸の働きを促してくれても、ゆっくりトイレに行く時間的精神的余裕がなければ、腸も活躍のタイミングが掴めないまま、次回まで持ち越してしまうのでしょう。

       こんなふうに、アロマをはじめたことで、アロマ以外の生活にも心配りするようになりました。もっとも、そういうことって時間的精神的ゆとりがなければ出来ないことなんですが。忙しい日常で、そういうゆとりを生み出すのは難しいことかもしれませんが、健康を維持するためなんだから、最優先すべきなんじゃないかと思います。特に、去年は入院したりしたもので、健康のありがたさ、大切さが余計に身にしみたのかもしれません。




      ★アロマの美容的活用について

       しかしですね、実際にはいつも身体のどこかが不調なんてことはないのですね(それって病気じゃん)。だから、日常生活でのアロマ使用法としては、(特に女性の場合)やはり美容が中心になってくるのが自然の流れという気もします。一般的には、「ふだんは美容的な使い方をしつつ、変調を察知したらそれ用のレシピを加える」という使い方が主流になっているでしょう。

       私は基本的にあまり美容には興味がないし、こだわりもない方です。が、アロマをはじめてから様々な情報が入ってくるようになり、いわゆるナチュラル系のものを試しているうちに、市販化粧品、界面活性剤入りの石鹸やシャンプーは次第に使わなくなりました。特に環境保護の立場をとっているわけでもないし、自然派ポリシーがあるわけではないのですが、結局自然素材で出来たものの方が使い心地がいいんですね。「ナチュラル」と書いてあれば必ずしも絶対イイってわけじゃないのですが、使用感で選択していったら、やっぱりナチュラル系のものが手元に残ったという感じ。自然淘汰ですね。

       美容に関しては、自分が使っていて心地がいいと感じるものを、コンスタントに使っていれば、あとの細かいことはあんまり気にしてません。ニキビやシミ対策用のブレンドも実験としては試しましたが、結果が出るのを面白がってる面が強くて、自分のニキビやシミにはわりと無頓着。きちんと洗顔して、美肌水噴きかけて、毎晩オイルマッサージしときゃいっか、という程度。使う精油はその日の気分で選んでます。

       というのも、美容関連のブレンド実験とかやってると「そもそも老化という自然現象に対抗しようってのがどだい無理な話なんだよなあ」と、ふとシラけ心が湧いてしまうわけです。「シワ1本に目くじらたててたら、それこそ眉間にシワ寄りそうだよなあ。それより、リラックスして穏やかな気持ちで過していた方がよほどシワ防止になるんじゃないの?」とか。熱心にエステや美容院通いして、高い化粧品使ってキレイにお化粧している人が、必ずしも魅力的か?といえば、そんなことはないし。シワもシミもないピンピンつやつや肌のおばあちゃんがいたら、ちょっと薄気味悪そうだし(^^;)。

       人間、心身ともに健康なら、美しく見えるはず。だったら、小さなシワ・シミに費やすエネルギーは、心身全体にあててあげようと。結局、アロマでスキンケアするのも、心身全体の生活トータルコーディネイトの一環であって、局部的な治療が目的ではないように思えてくるんです。

       もちろん、「キレイになりたい」「いつまでも美しくありたい」という欲求は、女性なら誰にでもある本能でしょう。でも、「美しく」の定義にもいろいろあるのかもしれません。そりゃ肌はピンピンつやつやしているにこしたことはないけど、心身に問題抱えていながら無理矢理肌だけピンつやというのも不自然じゃないかと。「美しさは内面からにじみ出てくるもの」といいますが、そういう全体エネルギーが醸し出す美しさの方を大事にしたいな、と思っています。



       しかし、本当にアロマって不思議です。これだけアロマと付き合ってきても、「アロマって何なの?」と聞かれると、返答に窮します。人間にはオーラというものがありますが(見たことないけど)、アロマセラピーで使う精油やキャリアオイルにも、自然のオーラがあるような気がします。そのアロマオイルが持つ自然のオーラを借りて、人間のオーラをより輝かせる、そんなイメージはあるのですが。

       最近はアユールヴェーダのような自然哲学に興味を掻き立てられると同時に、西洋医学との違いももっと知りたくなってきました。また、アロマ療法としては、内服に興味が出てきました。精油の内服というと「危ない」「専門家の指導のもとで」と危険性ばかりがクローズアップされがちですが、資料見てるときちんと処方していれば問題ないようだし、これまでの経験上、マッサージ等外用よりも効果は出やすいようなんです。身体を害さない程度に、逐次実験していきたいなと思っています。


    1999年1月19日:福島




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