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お金の移動方法について(その3)




目次

第一章:各移動方法のメリット・デメリット
@ 現金
A TC(オーストラリアドル建て)
B 日本円口座からのATM引出(海外キャッシュカード)
C 第三者機関による送金サービス
D ANZ銀行などオーストラリア銀行口座を日本で開設
E オーストラリアで銀行口座を開設+日本から送金(or TCを預金)
F クレジットカード

第二章:総合判断 考えるべきポイントとミックス案

第二章:総合判断 考えるべきポイントとミックス案


 さて、このように多種多様の方法があるわけですが、一言でいえば一長一短があり、正解なしです。ネットを見ると、いろんな人がいろんな意見をおっしゃってますが、大体がある限られた局面においてのお話で、全ての局面においてダントツに優れた「これだ!」って方法は無いと思います。またその人の置かれた状況によって正解もまた違うでしょう。

 一般論的にいえば、小口の生活費だったら海外ATMが使い勝手がいいですし、大きな出費の場合はクレジットカードやTCなどが向いています。ですので適度にミックスさせるといいように思います。

 例えば手持ちのお金をTC(2014年3末終了だけど)とATMに二つに分け、円高に振れている時期に、後日の円安に備えてTCを作成しておき、現地に来たあと、さらに円高になったらATMでおろし(その時のレートによるから)、円安に振れたらTCを換金するなどでもいいでしょう。さらに、不測の事態に備えて(紛失、カード磁気の損耗)、クレジットで補充するなど。海外ATMも便利なのですけど、上述のようにレートが3-4%悪いこともネックなので、継続的に現地で下ろすようなときは、オーストラリアの口座を開設してお金を移動、その後はオーストラリア銀行のキャッシュカードを使う、など。

 2014年3末でTC購入も難しくなりますが、MasterCardキャッシュパスポートはカードベースのTCですから、こと為替レートに関する限り、TCと同じように考えられると思います。


 どの金融機関が良いのかになると、最近では多くの金融機関、さらには金融機関以外の業者さんも多数参入してきて一概にいえなくなってきてます。大昔はシティバンクの独壇場だったのですが、リーマンショックなど銀行そのものが大丈夫なんか?という根源的な疑問もあったりして、このあたりを考えていくと迷宮に迷い込みます。そうです、金融というのは精密に考えれば考えるほどワケが分からなくなるものなのですね。

 「分からん!」でほっぽり投げていたら話が進みませんから、気を取り直して幾つか判断基準を設けて、もう一度整理してみましょう。

 交換レートの良さ : 送金(特にCiti、KVBなど外資系)、クレジットが良く、次に海外ATM(+3-4%)、ワーストは日本円現金(+10%)。

 コスト=手数料ですが、これはさらに手数料A(初期費用=日本での作成・交換コスト)と手数料B(現地での交換などランニングコスト)に分かれます。
 手数料A(作成コスト) : クレジットと海外ATMが一番安くて無料。送金は5000円前後の作成・送金コストがかかります。現地オーストラリア口座は口座開設そのものは無料ですが、そこに日本から送金すると送金コストがかかります。
 手数料B(ランニングコスト) : 現地オーストラリア口座のキャッシュカードのEFTPOSのキャッシュアウトをするのが一番安いでしょう。海外ATMは200円程度の手数料とレート損があり、クレジットにはサーチャージがかかる場合もあり、日本円現金は交換手数料+レート悪。

 しかし考えるべきポイントはまだあります。

 
為替レートの変動
 損得勘定でいえば、これが最大級に大きいです。

★★★★★★この図 世界経済と留学/ワーホリ3−1:為替の動きにどう対応するか とfaqmoney03と同じ。連動して更新すべき
円豪ドルレート変化

 2008年のリーマン・ショックでドカンと下がった以降は75-85円のボックスレンジで平和に推移していたんですけど、アベノミクスが円安誘導をせっせとするもんだから、2012年中期以降は90円台で推移しています。これだけ見ていると昔は豪ドルが安かったようですが、しかし1990年代中頃は105円とか高かったし、もっと昔の話になれば280円台で留学したとか、米ドル360円時代には440円だったいう大昔の話も聞いたことがあります。

 それが何か?というと、「レートというのはコロコロ変わる」ということです。

 そして80円がプラスマイナス8円ブレるだけで10%(100万円中10万円)ぶっ飛びますから、手数料の多寡なんか問題にならないくらいの巨大な差になります。つまり今のレートで全額をTC等(TCは事実上もう無いから、TC類似の機能をもつキャッシュパスポートなど。以下同じ意味)や送金してしまったとして、将来円高になったら大損です。しかし、円高を期待して待ってて裏目に出たらこれも大損します。そして、将来為替がどうなるかは僕には全くわかりません。おそらく誰にも分からないでしょう。こういった巨大なブラックボックスを前にしては、チマチマ手数料を計算していること自体ムナしいというのが正直なところでもあります。

 ATM(あるいはクレジット)のもう一つのメリットは、換金時期を選べることです。ATMは下ろしたその日(あるいは翌日)のレートでやります(クレジットは大体一ヵ月後だがカード契約内容による)。

 TC等や送金併用策は、例えば手持ちのお金の半分を送金し、こちらに来て相場がTC等作成(送金)時のレートよりも(3%差損コミで)ATMを使い、上がってたらTC等を交換して使うというリスク回避が出来ます。ただし、滞在中ずっと上がりっぱなしだったら、「ああ、全部TC等にしておきゃよかった」という話にもなりますから、これも完全ではないです。

 さらに、初動費用(学校代や最初のステイ代とか)だけTCないしクレジットにして、あとはATMでコンスタントに下ろすという方法もあります。このメリットは、得もしないが損もしないということです。つまり毎週コンスタントに引き出していた場合、1年で52回下ろすわけで、その時々で円安円高があるわけですが、コンスタントにやるから結局為替レートは年間の平均値に限りなく近づくと言うことです。まあ、なかにはその人が下ろす日に限ってレートが悪いという特に運の悪い人もいるでしょうが、数学的には平均値になるでしょう。無難なパターンともいえます。ただし、そんなに多数回下ろすなら、手数料を考えれば送金の方がトータルでは得だという気もします。

 
現地での利便性
 お金の移動を考える場合、誰しもどうしても日本からオーストラリアまで通貨を移動させることだけに集中し、その後のことはあまり考えない傾向があるでしょう。

 しかし、現地に来てしまえば日々の生活が始まるわけであり、その日常での利便性が大きなポイントになります。交換・利用場所や時間帯が限られてしまったら、日常活動の制約になります。こちらの生活が進めば友達も掃いて捨てるほど出来るでしょうし、バーベキューやらパーティー、勉強、バイト等々忙しくなってくる筈です。シティにこもって、日本人だけの狭いサークルで生きていくなら交換場所も近いでしょうけど、現地に溶け込めば溶け込むほど、活動範囲も広く、また多忙にもなります。シティに常に行くとは限らない。このあたりは考えどころです。

 あと、ATMなどのカード引き出しの場合、1日下ろせるのは10万円(約1000ドル)までという制限があったりします。その額は銀行によってマチマチですが、学校の費用とか初動で沢山必要なときは毎日下ろし貯めないとならず、面倒ではあります。また、前述のように紛失その他で再発行を頼むときの手続きの煩雑さや所用日数なんかもポイントになるでしょう。事前に調べておかれるといいです。
 
インターネットバンキングと不測の事態
 ATMでやる場合、こちらから日本の口座を操作/指示しやすいかどうかという点もあるでしょう。その場合、インターネットバンキングがどれだけ使い勝手がいいかどうかですね。

 それともう一点、不測の事態への対応です。
 カードを落としたとか、暗証番号を3回間違えたとか、磁気不良になったとか、もっと悲惨なケースだとATMがカードを飲み込んでしまって出てこない、カードは出てきたがお金が出てこずレシートを見たら残高を引かれていたなんてこともあります。特に最後の2パターンは悪夢のような事態ですが、僕も何度も目撃してます。

 このような不測の事態への対応の良さというのもポイントになるでしょう。まあ、分かりにくい基準なのですが、そういうことに慣れている金融機関が良いのでしょう。例えば、サービスデスクが24時間対応であるとか、日本語対応なのかとか、どんな質問をしてもチャッチャと答えてくれるなど対応がしっかりしているか、再発行が簡易迅速に出来るかとか、そういったことです。なお、現地のサービスデスクなんかよりも日本に電話した方が早いです(こちらでは格安で国際電話できますので)。リスク管理の項と重複してきますが、この際、サービスデスクとの番号等もちゃんと控えておくこと。その際「0120」なんて番号ではダメです(海外からはかからない。
 
ちなみにATMにカードが飲み込まれてしまった場合の対応ですが、とっとと諦めて、速攻で日本に電話して再発行してもらった方がいいです。ATMが設置されている銀行に申し出ても、ATM部局と支店の行員さんとでは役職が違う場合が多く、ラチが開かないからです。お金が出て来ず差っぴかれていた場合ですが、これも即時日本に電話して、事態を説明し、調査してもらってください。大体(というか僕が経験した範囲では全部)OKになってます。ただし即やることが肝心です。何週間も経ってから申し出ても説得力に乏しいですし。


 はい、もうこの時点でかなりヘロヘロになってきたと思います。同時に複数の局面と視点を考えないといけないので、頭がウニになってきますよね。

 僕が思うのは、何度も言ってますが、リスク分散のためにも適当にミックスさせておくと良いということです。

 一応、「例えばこんな感じ」ということでモデル案を考えてみるなら、下の@クレジットカードとA海外ATMキャッシュカードは必須で、B(TCなど)はオプションといったところかと思います。

 @クレジットカード
 大口の支払には最大の長所を発揮します。使う/使わないはともかく、一枚は持ってこられるといいです。なぜなら身分証明機能、ブッキング機能があるうえ、携帯電話のレンタルの際に必要だったりします。あると便利というより、ないと非常に困る局面があります。

 A、日本円口座の海外キャッシュカードなど
 ポイントは、(A)現地ATM引き出し可能+(B)日本の口座に追加入金可能という2点です。すなわち、着いたその瞬間から24時間いつでもどこでもキャッシュ化できる利便性、さらに緊急時の日本からの送金が非常に迅速&簡単であるという点でポイントが高いです。この2条件さえ満たしていれば、名称が「海外キャッシュカード」でなくても構いません。上に見たように、実質的に同じ機能を持つ手段は増えています。
 これらは作成コストがゼロないし割安なので、使う/使わないに関わらず一枚持っておかれるとよろしいかと思います。

 BTCや送金その他(オプション)
 作成コストも手間もかかりますが、@Aのカード系はカードを入れている財布を落としたらお手上げというリスクがあります。また、現在が円高でそのメリットを確定したいと思うときもあるでしょう。その場合は時宜に応じてTCや送金などの手法を使えば良いと思います。


 以上、あれこれ詳細に各手法を見ましたが、大雑把に言ってしまえば一長一短です。
 「これだ」というほど決定版があるわけではない。それに、多少の損だの得だの言ったところで知れてるっちゃ知れてます。例えば為替レートにしても、元金が少ないならその差異もしれてます。また予算の項でも言いましたが、お金というのは最初の一週間にドンと使ったら、あとはボチボチしか出ていきません。

 それぞれに一長一短があり、考え出したら泥沼になるなら、カンドコロだけを押えて、適当なところでパキンと決めて、切り上げたらいいです。他にもやることは沢山あるでしょうしね。

 逆にあなたが投資家退職者ビザでこちらで悠々自適に暮すとか、億単位の資産を有利に運用するかいうならレートがちょっと違うだけでも大差がつきますので慎重に考えるべきでしょう。まあ、このくらいのお金を動かせる人は、僕ごときに言われるまでもなく十分にお考えだとは思いますが。

 ちなみに、予算200万円くらいの長期留学 or ややリッチなワーホリの場合、当面使わないお金はこちらの銀行の定期預金にいれちゃったりするのもテです。こちらは金利高いですからね。


学校へ現地での支払方法

 語学学校に現地で申し込む場合の支払い方法ですが、かなりゆるやかです。すなわち、@オーストラリアドル現金、Aオーストラリア建てトラベラーズチェック、Bクレジットカードなど各種の支払いを受け付けてくれる学校が多いです。ただし、クレジットの場合は1-3%前後の手数料を徴収する学校もあります。

 意外と知られていないのですが、これらの手段をミックスすることも可能です。例えば全費用が5000ドルだった場合、うち3000ドルをクレジットカードで、1000ドルをTC等で、さらに1000ドルを現金で支払うことも可能ですし、クレジットカードの限度額の関係でこのようなミックス方法を取る場合も実際には多いです。

 但し、逆に融通のきかない学校=銀行振り込みやクレジットしか受け付けていない所もあります。その場合にもTC等、ATM→現金を原資に現地での振り込みやダイレクトデポジットなど方法はあります。が、クレジットカード「しか」ない場合はお手上げになりますので、上に述べたように何か一つに固定せずに、AがダメならB、BがダメならCという具合に複数のルートを用意されるといいです。
 この複数化=リスク分散化は、滞在中起きるかもしれない盗難、紛失、磁気不良、パスワード三回間違いロック(ありがち)、、などなど、リスク管理の意味からもとても大事だと思います。


 以上です。お疲れさまでございました〜。


 ★関連リンク = 予算・費用について
 ★関連リンク = 語学学校の選択の基準(その2)予算で選ぶ 語学学校の経費の構造
 ★関連リンク = 世界経済と留学/ ワーホリ3−1:為替の動きにどう対応するか

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