知的成長、社会的な成功だけに焦点を当てた留学ならば、いくつになっても遅くはありません。たとえば、会計士等の資格を取得しようと思えば、60歳を過ぎてからでも挑戦できますし、現に50歳にしてMBA(経営学の修士課程)を取得された方もいらっしゃるでしょう。しかし、中・高校生の留学については、単純に「留学」という箔をつけるため、あるいは高校卒業という学歴のためだけあれば、あまりメリットはなく、それよりも人間的な成長にどのように寄与するかが、より重要になります。ですから、留学を決める際には目先の目標ばかりでなく、将来を長い目で見据えた目的意識が非常に重要なのです。
そうはいっても、まだ様々な可能性が眠っている10代の時分から具体的に将来を決めうちしてしまうのも不幸といえば不幸ですし、よほどの傑出した天才でもない限り、「私はこれがやりたい!」とか「将来はこの道へ進む!」とか断定できるものではないでしょう。しかし、少なくとも、しっかりした現状分析と将来の方向性については、本人自身がよく考え、そしてご家族もよく理解した上で留学を決定することが大切です。確固たる目的意識もないまま、「なんとなく留学してみたい」といった漠然とした憧れや、「留学すれば何とかなるんじゃないか」という甘い期待だけで留学してしまうと、留学生活の間に突き当たる様々な壁を乗り越える際に、非常に辛い思いをすることになりますし、乗り越えられずに挫折というケースも残念ながら起こり得ます。
留学後に後悔しないためにも、「何のために留学するのか」を、長い目で見てじっくり考えてください。