| 宿泊料金−1人部屋と2人部屋 こちらの宿泊料金は「ひとり頭いくら(per person)」というより「1部屋いくら(per room)」で計算するのが主流です。つまり、同じ部屋を1人で泊まるのも2人で泊まるのも料金に殆ど差がありません(あったとしても10〜20%増し程度)。2人が3人に増えてもこれも10〜20%増し程度ですし、人数は大きな要素ではありません。 いわゆるシングルルームが少なく、大体どの部屋でも最低2人は泊まれるようになっています。したがって、宿泊人数が3人だった場合、3人収容できる部屋もありますし、3人で2部屋という取り方もできます。このあたりの人数感覚は日本旅館の和室部屋の収容人数に近いものがあります。 それよりも、現実の問題は「ベッドが幾つあるか」です。仮に2人収容できてもベッドがダブルベッドであるケースが往々にしてあります(夫婦で旅行するパターンが多いからでしょうか)。ダブルベッドでは困る場合、ダブルベッド×1、シングルベッド×1の「3人部屋」を2人で利用することになり、結局3人部屋料金になってしまうことになります。またツイン/ダブルの表示もあまりされていませんので、予約の際には「ベッド幾つ」をはっきりさせておくことをお勧めします。 日本の観光ガイドブックやツアーパンフレットなどでは、部屋料金を日本流に「お一人様幾ら」で書いてあるものがありますが、料金比較する場合には、換算比較する必要があるかどうか注意しておくべきでしょう。例えば「お一人様60ドル」と「一部屋100ドル」では、二人以上で泊るなら後者の方が安いことになります。ご家族で来られる場合、トータルとしてかなりの差になることもあります(またチャイルドコンセッション(子供割引)も注意しておくと良いでしょう。これでも計算が変わりますので)。 |
| ★都心部(CBD)のホテルの概要と相場 |
都心部の宿泊施設の良さは何といっても交通の便でしょう。住所に「Sydney 2000(郵便番号)」と書いてあれば、オペラハウスやダーリングハーバーなど都心周辺の有名観光地には大抵歩いていけます。また、バスや鉄道のターミナルも集まっています。
いわゆる5つ星クラスの高級ホテルが集まっていることも特徴の一つです。気になるお値段は、例えばANAホテルの場合、1人$230〜340/2人$230〜340/3人$270〜380/超過人数1人当たり$40となっています(以下特に断らない場合は1人も2人も料金は同額です)。その他、ホテル日航ダーリングハーバー($280)、パークハイアットホテル($490〜3000(!))、インターコンチネンタル($220〜265)、リッツカールトン($230〜309)、シェラトン($325〜395)などです(なおスイートルームになると軽く一桁違います)。もう少しお手頃な4つ星クラスで、ホリディインメンジース($169)、ハイドパークプラザ($165〜210)などであり、以下3つ星クラスで$85〜140程度と続きます。一般に都心部は都心という立地で、どうしてもお値段が張るようです。
都心部の宿舎が全て「ホテル」というわけではありません。アパートメントリストを見ても分かるように、多くのアパートメントが都心に集中していますし、またプライベートホテルもあります。
都心部での宿泊は、「お金があるなら楽しいだろうな」「都会生活が好きな人にはいいだろうな」とも言えます。確かに都心部には高級レストランや洒落た店も多いし、ギャラリーやナイトクラブも軒を連ねてます。何でもあるだけに便利です。ただ、何をするにも総じて価格は高いし、自然が身近にあるわけでもないのは都会の宿命です。数泊だけして定番の見所を潰そうという人、高級ホテルの洗練された感覚が好きな人、都会の面白さを追求したい人には向いているでしょうが、「海の近くでのんびり過ごしたい」「リーズナブルに済ませたいという人」には向いてないと思われます。
なお、高級ホテルやアパートメントに泊る場合、客室料金が「ハーバービュー」かどうかで違いますが、どうせ泊るならハーバービューの方をお薦めしたいです。もちろん各ホテル各部屋によって違うでしょうが、シドニー湾は世界三大美港と言われるだけあって美しいですし、単なる「高層ビルの一室」で終わるか、これを見るかの差は、設定されている料金差以上にあるように僕は思います(もっとも風景だけならシドニータワー登れば見れます)。ちなみに、ANA(全日空)ホテルだったか、「ハーバービュー」と「シティビュー」が逆の意味に使われている例もありますので注意。確かにダーリングハーバーが見えるという意味では「ハーバー」かもしれませんが、普通はオペラハウスやサーキュラーキーが見える方向をハーバーというので、勘違いして「話が違う」でモメるケースがあると聞いたことがあります(そりゃカン違いするだろうと思います)。
| Star Ratings(星の格付け) ファイブスター(5つ星)やスリースタープラス(3つ星半)など、西欧ではホテルの評価がなされており(スターレイティング)、ミシュラン等が有名ですが、オーストラリアでも一般に行われており、大体「★★★★☆」(4つ星半)などの記号で示されます。 しかし、判断する機関も一つではありませんし、個人的な感想を言わせて貰うと、あくまで「参考程度」に留めておくべきかとも思います。あなたの主観で判断すれば評価が逆転することもあるでしょうし(例えば、部屋の調度やレセプションが豪勢であるとか、屋上にプール施設がある5つ星よりも、質素であっても清潔で広々とした部屋の3つ星の方が好ましいなど)、実際、料金を見てても3つ星が5つ星より高いこともあります。なお各機関で一応の基準や定義が示されており、また宿舎の種類(ホテルかアパートメントかコテージかなど)によって星の意味が違っていますので、気になる方はその定義までチェックしておかれると良いでしょう。 |
| ★近郊の宿泊施設の相場と概要 |
都心部からちょっと離れた近郊住宅地域に目を移します。近郊住宅地といっても、ここでは、電車やバスで20〜30分、タクシーで1000〜2000円程度、半径10キロ以内程度の地域を対象とします(更に遠方にも宿泊施設は広がっています)。
「近郊住宅地」というと、多摩地区や所沢あたりを連想されるかもしれませんが、実際のところ東京駅から新宿、渋谷ほどの距離もなく、都会の便利さと住宅地の閑静な環境を兼ね備えた地域です(麻布や湯島、白山あたりのイメージか)。都心部が基本的にホテル中心なのに対して、この地域になると多様な宿があります(逆に超高級ホテルはなくなりますが)。東西南北ほぼ万遍なくモーテルはありますし、東部や北部海岸沿いにはビーチリゾート系統の宿があります。また、前述の「民宿(ゲストハウスやプライベートホテル)」もあります。種類が豊富なので一概に言えませんが、適当に例を挙げてみましょう。
例えば、北部海岸沿い、湾を隔ててオペラハウスの真正面という立地としては最高に近い(だから地価も高く首相官邸もある。バブリーでもあるが)のKirribilli(キリビリ)という地域を見てみますと、キリビリ・ビレッジ・アパートメントというアパートメントがあります。手元の資料(NRMAのDirector→次項で述べます)によりますと、ランクは3つ星半で、6階建て、部屋は2人部屋から6人部屋まで。アパートメントですので調理設備もあります。ここが一泊$100〜250、1週間で$695〜1250となってます。同じ地域に1泊$40あるいは$25の寄宿舎風の安宿も沢山あります。つまり同じ地区でも多様な宿があるということです。
さらに、ちょっと離れてフェリーで30分程度(15km)の、手近なリゾート地域としても人気のあるマンリービーチ(Manly)にも、10軒以上の宿があり、高いところでは、マンリー・ウォーターフロント・アパートメント・ホテル(種別によるとモーテルに分類されてますが)では、12階建てで、一泊$190〜395となってます。そうかと思うと、一泊$70〜160程度のゲストハウスもあります。
いま紹介したキリビリとマンリーの宿は、比較的メジャーで「商業観光施設」という色合いも強いのですが、こじんまりとしているが老舗の味を出しているホテルは沢山あります。例えば、ホテルが多いので有名なPotts PointのShimpsonsは、建物自体が重要文化財に指定されている瀟洒な洋館で家具調度や造りの素晴らしさからすると二人で125〜195ドルというのは安いと思います。各メディアに取り上げられているらしく、日本のHanakoにも載ったそうで(見に行ったら切り抜きスクラップを見せてくれた。Hanakoも目が高い)、ハネムーンにも人気のようです(ただこれで格付けをみると2つ星半になっていたりして、格付基準に対する疑問は募るのですが)。似たような、伝統的な洋館(ヴィクトリア調が多いか)を基調にしたホテル(というかB&Bやゲストハウス)は他にもありますし、それぞれに趣が違います。
一方では、「普通の家」をそのまま宿泊先と提供している「民宿」もあり、Double Bayあたりだとこれが豪邸だったりして、下手なホテル泊るよりも豪華で、現地の人の生活も直接理解できるでしょう。
そうかと思うと、日本の小奇麗なワンルームマンションのような施設で、1泊60ドルだが週単位なら280ドルという、普通の賃貸借と変わらない低料金の施設もあります。また、「バックパッカー系の安宿」と一言で済ませてますが、これも日本のユースホステルよりは総じて部屋も広く、大抵はダブルルーム(日本のビジネスホテル程度には広い)もあります。そういえば、Glebeには畳の間まであるところがありました。
このように、住宅近郊地域だけで数百軒以上が散在しています。とても紹介しきれるものではありませんが、施設の種類も地域も全部均して大雑把に言えば、2人で$100前後を基準に、それ以上だとまぁまぁ高級な部類で、それ以下だとリーズナブルというところでしょうか。
| ★カントリー(地方)の宿泊施設の相場と概要 |
「カントリー」といっても厳密な定義があるわけではなく、ここでは「都市部から数十キロないし数百キロ離れた地域で、シドニーの人が休日などに日帰りないし一泊以上の予定でドライブに行くようなエリア」と漠然と捉えて話を進めます。有名なところでは、ブドウ畑やワイナリー(ワイン醸造所)の広がるハンターバレー、広大な山岳地帯のブルーマウンテン、北部海岸沿いのセントラルコーストやニューカッスル、さらに遠方の地域などです。首都キャンベラもシドニーの南方300〜400キロの距離にあるので一つの選択肢になるでしょう。またスノーウィマウンテンという地域では冬場になるとスキー客で賑わいます。
特徴としては、周囲の自然環境を活かしたリゾート施設が比較的目立ちます。また開拓民時代の雰囲気を残した大草原の一軒家のような宿もありますし、一般に都会に比べれば純然たるホテル形式よりも素朴な民宿タイプ(ゲストハウスやB&B)が多いと言えましょう。また、コテージやホリディユニットなどの貸別荘系も多いですし、豊かな自然環境の中での「長期滞在」も有力な選択肢になるでしょう。
なお、もちろん、いわゆる「高級リゾート」系の施設もあります(ゴールドコーストやウィットサンデー諸島などクイーンズランド州に多いですが)。これも好みの問題で、ホテルと同じですが「高級になるほど無国籍風になる法則」で、日本のリゾート施設と大差ないか、あるいはバブルの洗礼を受けた日本人の目にはむしろ感銘が薄いかもしれません。もっとも、馴染みがある分安心できるでしょうし、設備も整っているでしょう。普通の民宿系統やモーテルが一泊2人で$100以下なのに対して、高級リゾートの方が料金は高めです(但し、民宿系であっても、特に有名だったり人気のある宿はいいお値段がしますが)。
なお、このエリアに出かけるときは大体レンタカー利用になろうか思われますが、ガソリンと食料に気をつけて下さい。NSW州だけの面積でも日本の2倍以上ありますし、地図ではすぐ近くに見えても軽く東京―大阪間くらいの距離はありますから、地図の縮尺をキチンとチェックしておいて下さい。オーストラリア中央部の大砂漠地帯に比べれば、シドニー近郊は遥かにましですが、それでも向こう数十キロ、ガソリンスタンドも町もないというエリアもあるでしょう。また、地図で見ると大きな町のようで、行ってみたら民家が数軒並んでいるだけということもあり、そうなると晩御飯にありつけない不安も出てきます。宿泊施設の中あるいは周囲にレストランがあるかどうか聞いておくと良いでしょう。普通はあるでしょうが、コテージのような一軒家の場合は、自分で調理するしかないので、途中の町で食料の調達をしておく必要があります。