第6章:交通機関
1996年10月29日初出、2009年9月28日、2010年04月05日更新
6.3. バス(Bus)
バスは市バス(公営バス)がメインで、郊外に補助的に私バス(北部のShore LinkとかHills Busとか)が走ってるそうですが、一般にバスといえばこの公営バスのことを意味します。
シドニーのバスは難しいですよ。
かなり長くなりましたが、この際、徹底的に解説しておきます。
基本事項
★外観
バスの外観は多くの日本と同じくツートンカラーで、色は白地に下半分がブルーです。
日本と同じく、前上面と左側面に系統番号と行き先が表示されています。
但し広告などで全面ドハデに別塗装されている場合もありますが、まあ見れば何となく分かるでしょう。正面はそのままですし。
★乗降方法
前から乗って、料金は先払い方式。
日本と違うのは、昇降口が広くて2列になっていることです。
この2列は、片方を降車客が使ったり両方乗車客が使うなど柔軟に使われています(本当は後部ドアから降りるべきとどこかで読んだ記憶もありますが、皆さんぞろぞろ前からも降りています)。
降りるときは、日本と同じく、座席の近くにあるボタンを押して知らせます。
またボタンを押すと前方天井付近で「次とまります」(NEXT STOP)のランプが点灯するのも日本と同じです。前述のように、下車は、前方の出(入)口、後(中)出口、どちらからでも降りることができます。
★バス停
バス停は、
バスストップといいますが、黄色のスタンドが路上に立っていて、黄色をバックにバスに人が乗り込むシルエットが図示されてます。あるいは単にバス正面のシルエット版もあります(下の写真中央)。
なお、後述のように、ニュースエージェンシーなどの店先でこのデザインの旗が掲げてあるところでは、トラベルテンなどのバスの回数券チケット等を買うことができます。
何番系統のバスなのか、行き先はどうか、あるいは時刻表もついている(あまりアテにならないのは日本と同じ)バス停もあります。
全てのバス停に親切に表示がなされているわけでもなく、中には、そもそもバス停なのかどうかすら疑わしいのもありますが、概ね見れば分かるでしょう。写真右は、バス停なのか疑わしいものの図。わかりにくいのでクリックして大きくしてください。右端の電柱の隣のものがそうです。住宅街にはこの手のものが多いです。
★バスの停め方
バス停で待っているだけでは停まってくれないこともあります。
待ってる客の誰かがヒッチハイクのように手を上げて合図をすると止まるのが基本で、当然停まってくれるものだと思っていると呆然と過ぎ行くバスを見送る羽目になることもあります(もっとも市街など大きな停留所では誰かが降りますし、また一人ぐらいは乗る筈だとして停まるようですが)。
止め方にルールはないですけど、人差し指をピンと立て、腕をスッと伸ばして合図する人が多いですね。
なお都心部は続々と次のバスが到着して3〜4台ダンゴ状態になって停留所に停まる場合があります。そうすると、待ってた人は後ろに停まってるバスを見てさっさとそこまで歩いて行って乗りにいきます。日頃ゆったりしているオーストラリアの人もこの時ばかりは俊敏に動きます。またバスの方も、前がつかえていてそこが正式の停留地点でなかったとしても、どんどんドアを開けて乗降させますし、乗降が済んだと判断したら前にまだ別のバスが停まっていても追い抜いて発進していってしまいます。つまり停留所の地点に待っていれば必ず停まるというものでもないので、注意してください。だいたい3台後方のバスくらいまでこの調子でいく場合がありますが、4台目くらいになると、さすがに停留所からはバスの行き先表示も見えないため待っているようですが。
また、停留所で乗客が合図してるのに無視して通過していくケースもあります。これは車内が混んでいる場合で、立っている客が多くなると運転手の視界が遮られるため危険との判断で、立ち客が15人以上になると、乗車を拒否するようです(その旨車内に掲示してある)。ラッシュアワーにはいくらバスが来てもちっとも乗せてもらえないというハメになりがちですが、一旦乗ってしまえば、日本のバスのように寿司詰め状態にはならないのでさほど不快ではありませんし、また、バンバン停留所をパスしていくので、意外と目的地にも早く到着します。
★バス停に名前がついていないこと
正確に言えば、付いている場合もあるし、ついてない場合もあります。
バス停の名前が全く無かったら、そもそも時刻表も作れないわけですから、おもだったポイントにはそれらしき名前がついています。しかし、その名前も「○○ストリートとの交差点あたり」という、「わかりゃいいんだろ」的なものもあります。結局の所、
バス停の名前なんか誰も気にしてない、ということだと思います。
しかし、こうなると通過していくバス停の名前を見て進行状況を確認することができないということを意味します。頼りになるのは、手元の地図と窓から見える各通りの表示です。したがって、ストリートの名前の書いてある地図をゲットしておくのが大事なポイントになります(地図については
ココ参照)。但し、多くのルートは、そんなにゴチャゴチャ右左折しませんし、道も単純ですので地図で追いかけていくのはそれほど難しくないでしょう。
なぜこんないい加減なシステムになっているかといえば、
「わからなかったら聞けばいいじゃん」と思ってるからでしょう。聞けば済むようなことを、いちいち税金つかって表示せんでもいい、という発想でしょうね。こういう切り口から文化背景が透けて見えて面白いのですが、こちらの人は、一般に他人に話し掛けることに全く抵抗がないようで、何事によらず「わからなかったら誰かに聞くものだ」という発想があります。それはそれでフレンドリーでいいのですが、英語が出来ないと本当に厳しいシステムでもあります。ただし、たどたどしい英語でも皆親切に教えてくれますから、早く聞いて慣れてください。慣れるのが一番です。
バス停に名前がない以上、日本みたいに、「次は宮前平3丁目でございます。山田産婦人科にはこちらでお降りが便利です」なんてアナウンスは一切なし。しかし、まあ、仮にアナウンスがあったところで、知らない地名をボソッと英語で言われてもまず分からんでしょう。それにあのオージーがアナウンステープを正確にバス停ごとに再生するとも思いがたいですね。「あ、忘れてた」とかいって一気に3つくらい連続して再生したりして。
しかし、一般にバス停の間隔は短く、市内近辺では殆ど200メートル毎に設置されているようですので、停留所の一つや二つ乗り過ごしても大事には至らないので安心してください。
★行先表示
バスの正面に表示される行き先ですが、ときどき
「via」と書いてあるものがありますが(「う゛ぁいあ」「う゛ぃあ」と読む)、これは「経由で」という意味です。行先表示の番号冒頭に「X」「L」あるいは「Express」いう表示があるバスは「急行」「準急」に相当し、停車箇所も限られていますので注意。
★頻度
バスの頻度ですが、土日になると(特に日曜)になるとかなり本数が落ちます。一番頻繁なのは平日の朝夕で、逆に日曜の夜などになるとそもそも運行してない場合もありますので注意が必要です。
なお、時刻表のことを
タイムテーブルといいます。
★料金システム
最初に言っておきますが、バブル崩壊後、預金金利も事実上ゼロのまま推移しているデフレ日本とは違ってオーストラリアは健康すぎるくらいにインフレ経済です。なんでもかんでも値上がりします。バスや電車などの公共料金も、生活実感でいえば、「え、また?年に2-3回値上げしてるんじゃないの?」というくらいガンガン上がってます。したがって、ここに書いてある料金も、どんどん上がるでしょうから、それを含んでお読みください(って、10年以上前に書いた原文がまだ妥当してしまうのが悲しい)。
なお、正確な料金を知りたい場合は、NSW州交通局のバスのサイトでお調べください。
Sydney Busesの”Ticket & Fares"にいけばわかります。
「全線均一料金」ではなく、距離に応じて料金が上がる変動制です。最低料金(初乗運賃)は、2010年03月現在で2ドル。
前述のようにバス停には名前がありませんが、その代わり
セクション番号という番号がふってあります。あなたがセクション番号2番のバス停から乗車し、セクション番号5番のバス停で降りた場合、差し引き4セクションあなたはトラベルしたことになります(初数算入)。あなたがトラベルしたセクション数が0から2セクションの場合は最低基本料金である2ドルという料金になります(便宜上これを1ユニットと呼びましょう)。3から5セクションまでだったら2ユニット料金で3ドル30セント。6から9セクションまでは3ユニット4ドル30セント。以下、15セクションまで5ドル10セント、16セクション以上6ドル30セントになります。
さて、距離に応じて料金が変わる場合、日本では、後ろから乗車して整理券を受け取り、前から降りるときに整理券を提出して精算しますが、こちらは、前から乗って前払いです。ここがカルチャーショックだったのですが、
運転手に行き先を正直に申告するという性善説に立っています。普通こういう料金システムというのは性悪説に立って「ズルが出来ないように」考えるものですが、いきなり性善説から始まるところがコペルニクス的転回です。
例えば、ボンダイジャンクションまで行きたい場合は、運転手さんに、"I'm going to Bondi Junction"あるいは単に"Bondi Junction"と告げると、運転手さんが、"Two dollars Seventy"などと教えてくれるので、料金をその場で払いレシートを受け取ることになります。
ここで、問題なのが、発音が悪いので全然聞き取ってもらえない、そもそも地名の読み方が間違っているので全然通じないという恐怖の事態が生じることです。たとえば、"Leichhardt"などは”ライカード”と読むのですが、なかなか読めないですよね。ガイドブックなどで”リーシャート”とトボケたルビが振ってあることもあります。ここで通じないとツライですよ。特にラッシュ時とか、満員の乗客の注目を浴び、後ろには長蛇の列ですが、いくら発音しても通じない。僕も最初の頃、そういう経験をしました。ほんと、泣きたくなりますよ(-_-;)。
だからこそ地図が必要なんです。 運転手に地図を見せ、指先で行き先を示せば、別に英語を喋らなくても済みます。
ここでカンの鋭い方はそろそろ疑問になられているでしょうが、そんなに一人一人いちいち行き先を聞いていたら乗降の手間が掛かって仕方がないではないか?と。そうです、いつも乗ってそうな現地の人は誰も運転手さんと会話などをしておらず、大体料金を払っているのは観光客が多いようです。地元の人はどうやっているのかというと、定期券や回数券カードを買っているのです。
★回数券カード トラベルテン(Travel Ten)
回数券や定期券などには色々な種類がありますが、一般的なのはバスだけに使える
トラベルテンという回数券です。この回数券を乗車時に、運転手の横にある緑色の箱に、タイムカードのように上から(印刷してある面を手前にして)入れると、乗った時刻や系統などが裏面に打刻されて出てきます。これで一件終了です。何の会話も必要としあmせんから、これなら「英語が通じない」という恐怖の時間を過ごさないで済みます。
この緑色のボックスは、先ほど乗車口は2列あると書きましたが、両方の列に設置されていて、もっぱら運転手に直接お金を払う人は運転手寄りの列を、カードで済む人は他方の列を進み(両方カードの人だけという場合もあるがそこは臨機応変に)、同時に2列の乗車客を捌けるシステムになっています。

トラベルテンの回数券チケットは、利用区間によって
ブルー(1〜2セクション、16ドル)、
ブラウン(3〜5セクション、26ドル40)、
赤(3〜9セクション、34ドル40)、以下
緑、
オレンジ、
紫と種類があり、自分の用途に応じて買います。当然のことながら、この料金もコンスタントに上がります。ずっと前に更新したときは、ブルーが9ドル50だったですもんね。それが12ドル60になり、13ドルになり、、。
色々な割引チケットが出ていますが(後述)、全ての市バスに使えて+割引率も大きく+また期間無制限ということから、おススメするとしたらこのチケットです。
ということでトラベルテンチケットを使ってみましょう。
まずは、ニュースエージェントでもキオスクでもバスの黄色い旗が店先にぶら下がってる店(→右の写真参照)でもどこでもいいから、トラベルテンというバスの10回回数券カードをゲットしましょう。16ドル(10年03月現在)です。
言い方は「トラベルテン・ブルー・プリーズ」。"Travel-Ten Blue, Please"たった3語でいいです。あるいはもっと簡単に”Blue-Ten, Please"でもいいです(最も基本的なカードなので”ブルーテン”という略称で通じる場合が多い)。
注意点その1 : たった3語でいいけど、その代わりハッキリ明確に発音しましょう。それほど難しい発音でもないし、日本語的に発音しても結構通じるでしょう。日本人の英語が現場で通じない理由の大部分は「声が小さい」からです。大きな声で喋る、これが第一歩。
注意点その2: 絶対「プリーズ」を忘れないこと。プリーズを抜かして喋るのはかなり失礼な言い方で、プリーズを入れなくていいのは刑務所と軍隊だけ。喧嘩を売るつもりがないなら、プリーズを絶対つけよう。
なお、乗降のスピードアップのため、こういったプリペイドチケットが大々的に奨励されるようになりました。
週日の混雑エリア(シティなど)や系統によっては"Prepay Only"、つまりプリペイドチケットしか使えない(現金払いはダメ)というものもあります。
右の写真左はPrepay Onlyバスの告知、右はチケットを売ってますマーク。昔ながらの黄色いバスマーク(上の写真)も尚も併用されていますので、どちらでもOKです。
ここでトラベルテンの現物の写真を掲示しておきます。
右側の写真がトラベルテンのブルーです。このデザインがオーソドックスなもので、分かりやすく、色分けもしっかり出来ています。
ところが買う場所によっては、左側の写真のようなデザインのカードもあります。これはトラベルテンブルーを買おうが、レッドを買おうが、はたまたトラベルパス(後述)を買おうが、みな同じデザインです。ちなみに、これはトラベルテンのレッドなのですが、どこにもトラベルテンのレッドである旨の記載はありません。写真をクリックすると拡大しますのでごらんになってください。
こういうのは分かりにくいので止めて欲しいのですが、でも現実にある以上しょうがないです。で、拡大した画像を良く見ると、真中よりもやや下側に”SEE REVERSE FOR TICKET TYPE"と書いてあります。チケットの種類は裏面に書いてあるよってことです。
そこで裏面を見ると(二枚目の写真)、確かに”TRAVELTEN RED"と書いてあります。
この種のデザインのチケットを購入したときは、裏面を見て確認しておいてください。
※なお末尾に述べますが、2010年4月18日からトラベルテンがマイバス1と改称され、デザインも変わります。
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★トラベルテン活用法
しかしですね、距離によって料金が変わるシステムで、トラベルテンブルーが2セクションまでの1ユニット(最低基本料金)の回数券だったら、常に
それだけの距離を行くとは限らない、目的地がもっと遠くにあるかもしれない、大体行ったこともない土地のセクション番号なんかわかるわけないじゃないかという、もっともな疑問も出てくるでしょう。ひとつひとつお答えします。
まず、距離が遠かったらどうするのだということですが、トラベルテンブルーで、3セクション以上乗る場合、
複数回打刻するというワザがあります。例えば、シティからボンダイジャンクションまでは2ユニットで本来ブラウンの距離ですが、それでもブルーチケットを2回挿入打刻すればOKです。もっとも割引率からいえば、適正な色のカードを買ったほうがお得ですよ。でも、最初の段階では色々な土地に行きますし、進む距離も一定ではない。ブラウンチケットを買っても、使い残したら損でしょ。そりゃ、大は小をかねますから、ブルーの距離を乗るときにもブラウンは使えますけど、お釣りが出てくるわけでもない。だから、最初は、最小単位のブルーを買っておいて距離に応じて複数回挿入するワザでクリアしておいた方がいい。
次に、知らない場所が何セクションかわからない、複数回打刻するにせよ何回打刻すればいいのかわからない、結局聞かないと分からないじゃないかって問題はあります。はい、そうです。知らないところに行くには最終的には聞かねばならないです。地元民のオージーだって、自分の行きつけていない場所のセクション番号なんか知りませんし、そもそもバスの運ちゃん自身の記憶がいい加減だったりもします(^^*)。だから、最終的には聞かないとならないし、それを素通りするわけに行きません。
ただ、大雑把な目安はいえます。
シドニーの地図(オススメ地図であるGregoryのSuburbun Sydney, MAP216)を見てください。って、持ってないのでまずは買ってください。この地図にはシティを中心に半径5キロ、半径10キロの円が描かれています。これを見て、大体5キロというのはこんなもんという感覚をつかんでください。その距離感をもとに、5キロ以内の移動距離だったら大体ブラウン(2回打刻)で済みます。5キロを超えるとレッド(3回打刻)になるでしょう。この地図がなかったら、どんな地図でもいいですから、シティからボンダイジャンクションくらいの距離感を掴み、この距離内だったら2回だと思ってください。そして、1回打刻の範囲は狭いです。シティくらいの大きさ、タクシーの初乗り2キロ距離くらいです。
※バス当局のHPによれば、大体1.6キロあたり1セクション増えるらしいのですが、これは道のりであって直線距離ではないので、地図で見る場合にはやっぱり1キロプラスアルファで1セクションくらいに考えておいて良いのではないかと思います。もっと正確に知りたかったら、バスの系統図をダウンロードすればセクション番号が振ってあります。
右にダウンロードしたバスの系統図をサンプルで載せておきます。このルート図に▲マークとともに書いてあるのがセクション番号です。
ちなみに、これは400、410番という長距離路線ですが、この系統は
シドニー空港から破格に安くいけるルートとして有名です。シティに行かないのが問題ではあるのですが、なんせ空港まで電車でいくと片道15ドル40ドル(往復25.80、オフピークでも23.60)もします。空港線だけ異様に高いのです。ところがこの路線で行くと普通の市バス料金でいけるので半額以下、後で述べるトラベルパスなど定期券を持ってたらレッドの範囲内だからそのまんまで行けます。友達を空港に送迎に行く場合、お財布に優しいルートです。
また、このルートは、ボンダイからバーウッドまで、東から西までたっぷり2時間近くの行程ですので、シドニーサバーブツアーとしても面白いです。空港以外はまず観光では行かないような、普通の地元民エリアを延々走ります。でもって安い。全23セクションまともにチケット買っても6ドルちょいだもん。観光名所よりも、外国の生活実感に触れたい!というなら、観光客用のエクスプローラー(39ドル)なんかよりも、ずっとお得で面白いのです。
さて、いよいよ運転手さんに聞く場合です。
手ぶらで聞いたら沈没する可能性がありますから、前に述べたように地図を用意し、その地図を示しながら、「ココに行きたいんだあ!」と言えば通じます。"I want to go there"と。地図もないときは、目的地の住所なり町なりを書いた紙を用意しましょう。ライカードなら"Leichhardt"と書いた紙を見せれば発音の失敗は防げます。一種の筆談ですね。「ライカード」なんてカタカナで書いちゃダメですよ(^_^)。そして、トラベルテンブルーを示しながら、"How may times?"と聞けばいいです。"twice""three times"とか教えてくれます。慣れてきて、地名の発音も結構出来るようになってきたら、"Bondi Junction, how many times?"とカッコよく聞けるようになります。がんばろー。
あなたが最初シドニーの何処にいるかによっても違うでしょうが、とにかく一度はバスに乗ってみましょう。一回でも乗ってみれば、恐怖心は無くなります。要するに、日本と同じ普通のバスです。乗ったら、「あ、バスだな」とアホみたいな感想を抱くでしょうが、それでいいです。来たばかりの頃は、「未知の恐怖」に取り囲まれています。怖いのは「やったことない」からであって、そのこと自体が恐いわけでも、異様にハードなことでもないです。一回でもやりさえすれば「未知」という部分が消えますから、ぐっと精神的には楽になります。バスから降りる頃には、自分がバスに乗るのにビビっていたという記憶すらもなくなったりします。とにかく、やってみ、ってことです。
補足 キセルとその発覚
上にも書いたように、自分で行き先を申告するという性善説システムで成り立ってますから、嘘も言えます。例えば、手近な距離を申告して安い料金を払って、何食わぬ顔して遠くまで乗ってるとか、しれっとしてトラベルテンブルーを一回だけ打刻して済ますとか。それでも、別に乗れます。ある意味、おっそろしく簡単に不正乗車が出来ます。
しかし、全くのキセルフリーというわけではないです(当たり前ですが)。
バスに乗り込むときは別に良いのですが、あるバス停になると、チケットをチェックする検札官が乗り込んできます。通例、屈強な男二人組だったりしますが、女性のときもあります。乗り込んできた彼らは、順次乗客に向かって、"Could you show me your ticket, please?"と検札を始めます。キセルをしている人はここでバレます。
なぜバレるのか、上のトラベルテンチケットの裏の写真をクリックして拡大してよく見てください。何月何日何時何分に、セクション番号○番の停留所から○番系統のバスに乗ったということが示されています。これ一発で丸分かりなわけです。なお、複数回打刻したら複数回プリントされているわけですね。お金を払って乗る場合にはレシートを貰いますが、レシートにその旨の記載があります。だからレシートを捨てちゃダメですよ。
バレたらどうなるか?かなりカッコ悪いです。「なんだ、これは!」と公衆の面前で怒られます。その昔は「英語がわからない攻撃」というのが通用しましたけど、もう最近ではそんなことでは許してくれません。そんなことをすればバスの事務所に連行されて、「通訳をつけてやる」とかやられてしまうのがオチでしょう。
罰金は100ドル以上($100〜$550で、実際には100ドルないし200ドルが多い)。クレジットカードをその場で出さされて支払いさせられます。英語がわからないフリをしてても、「クレジットカード」と連呼されたら、わからないフリをしつづけるのは苦しいですよね。ちなみに、キセルは英語で言うと”Fare Evasion”といい、キセル防止の検札係のことを”Revenue Protection Officers”というようです。
では、どういうときにこの検札官が乗り込んでくるのか?そんなことが分かれば誰も苦労はしないです。もう運ですね。 そうそう滅多やたらと出会うものではないですが、一定期間乗ってれば必ずどっかでは出会うでしょう。ただ、運のいい人、悪い人といのはいます。あなたのお友達に、毎日のようにスピード違反をし、駐車違反をしながらなぜかつかまらない運のいい人がいるでしょう。反面、馬鹿がつくくらい正直にやってるのに、その日に限って魔がさして違法駐車をしたら早速切符切られているという可哀想な人もいるでしょう。あなたはどっちのタイプでしょうか。何年もキセルをやりつづけて未だにつかまってないラッキーな人もいますし、ワーホリで来られて初日と二日目、二日連続してつかまった運の悪い人もいます。
★バスの系統・路線図
バスの路線図もあるにはありますが、路線数が数百あると言われているので、パッと見てもよく分からなでしょう。地元の人でも普段自分が乗ってるバス以外はよくわからない(日本でも同じでしょう)。
どうすべきか?ですが、一つには、
市バスのネットワーク路線図をエリア毎にダウンロードしておく方法です。片端からダウンロードしてPCに保管しておけば、いざというときに調べられます。
しかし、一般にバスを利用しようという場合には何らかの目的地がある筈です。そして、概してシドニーの著名観光地は市街地周辺に集中してますし、郊外の観光地ならばガイドブックその他に行き方が示されている筈です(タロンガ動物園ならフェリー、ブルーマウンテンなら電車など)。したって、あなたが観光客の場合、「バスを利用したいが行き方が分からない」という場合というのは、宿泊先のホテルや知人の家などに行くような場合に自ずと限られてくるでしょう。ということは、予約などの段階で予め「何番系統のバス」か聞いておくという方法が、最も原始的ですが確実な方法です。一回その路線に乗ってしまえば、あとは「この系統のバス」と覚えますので問題は少ないでしょう。あなたが、学生さんやワーホリさんで、パーティにお呼ばれされているよう場合は、そのホストに聞けばいいです。
あなたがAPLaCの一括パックで怒濤のシェア探し特訓を受けているのであれば(^_^)、これは僕が教えますし、何よりも「現場で周囲の人に聞く」というトレーニングをしてください。1日十数件の見学、しかも出先でアポを取ってそのまま直行なんてケースもザラですから、いちいち調べてなんかいられません。調べなくても行けるようになってこそ一人前ですから、とにかく人に聞け!です。それに系統図なんかカラー印刷して持ってたって、いざ現場に立ったら、現在地がどこで、このバス停はどこなのか容易に分からなくなるから、結局聞くしかないのです。
さて、バス路線の原則でいうと、殆どのバスが、@都心部(CBD)から東西南北放射状に伸びるか、あるいはA郊外の鉄道主要駅を起点にして出ています。おそらく一番迷うのは都心部でどのバスに乗れば良いかでしょうが、都心部のバス停は、比較的親切にバス路線図や行き先が表示されています。
また市バス系統の番号の原則は、
100番台系統がマンリー地域
200番台系統が北部海岸線地域
300番台系統が東部・東南部
400番台系統が西部・南西部
500番台が北東部
という大まかな法則があります。西部と東部、北部と西部を結んでいる路線もあります(上の400番など)ので明確に区分けはできませんが、一応の目安にはなるでしょう。
都心部で主要なバスターミナルは、サーキュラーキー、ウィンヤード、タウンホール、マーティンプレイス、セントラルステーション(レイルウェイスクエア)で、要するに都心部に乗り入れてる鉄道(都心部では地下にもぐります)の駅付近ということです。より正確に知りたい人は、
CityのMap of services というPDFファイルをダウンロードすると、シティ各場所での発着系統番号が分かります。
これは難しいので、これも「他人に聞く」というワザが最も効果的です。とにかく聞いてナンボなんですよ、この国は。
一応説明しておきますね。まずノース(北)に行きたい人は、@QVBの裏手(York St)かAWynyard駅付近がターミナルになります。@はハーバーブリッジ渡って西方面、Pacific Hwy方面、ブリッジ渡って真北ないし東に行く場合はAがターミナル。イースタンサバーブ(東)に行きたい人は、シティ北部ならBサーキュラーキー、南部ならCセントラル駅(レールウェイ・スクウェア)がターミナルになります。シティの真ん中辺から乗ろうと思うならば、これらの系統はハイドパークの西・南を舐めるようにElizabeth St沿いからOxford Stに向うルートが多いので、「ハイドパークに行って乗れ」です。ウェスタンサバーブ(西)が厄介で、パラマッタRd沿いを真西に向うルート(グリーブとかライカードに行く)場合は、B経由でGeorge Stを往復しCがターミナルになります。しかし、西南(ニュータウンとかマリックビル)方面の場合、B経由でCがターミナルになるのは同じなんですが、上り線(シティに向う)はGeorge Stを北上しCに至り、逆に下り線(C始発)の場合は、Castelreagh Stという地味なストリートを抜け、Bに合流します。Castlereagh Stは、Geroge St と並行して走る南北の通りで、西からGeorge→Pitt→Castlereah→Elizabethと並んでます。発音が難しく、「かすりすり」と聞こえます。イギリス英語系なので、キャッスルではなく「かーする」と発音し、それに「りー」がくっつくので「かーすりー」、「絣(かすり)の着物」で覚えたらいいです。さらに「すとりーと」が付くので、日本人の耳には、「かすりすり」に聞こえます。予備知識がないと何言ってるのかさっぱり分からんです。
以上が概略ですが、わかりました?わかりませんよね?だから現場で聞けと。
市内中心部から乗って20〜30分で着くような近郊郊外の場合(セクション番号3、4程度)は、その付近までなら路線が共通する場合が多く(もっと先に行ってから分岐する)、複数の系統を利用できます。また逆に、その付近から都心に向かう場合は大体どれに乗っても都心に着くと思われます。
これらのバスの正確な時刻表やルートマップが欲しい場合は
州交通局の系統別サービスマップ&タイムテーブルのサイトにいって、プルダウンメニューからバス系統番号を選んでダウンロードしてください。PDFファイルになっています。
ある程度英語の出来る方の場合は、
13-1500に電話をかけて、出発地と目的地を言うと、バスだけでなく、鉄道、フェリーも含めて、また時刻表と照らして、最も早い行き方を教えてくれます。
また、
http://www.131500.com.au/の交通情報サイト(すごい分かりやすいサイトアドレス)にいき、
Trip Planner
を利用すると、「駅すぱあと」みたいに、A地点からB地点までの行き方を詳細に教えてくれます。
ただし、使用実感でいうと、詳細すぎて役に立たないような気もしますね。誰が作ったのか知りませんがおっそろしくマニアックに詳細なんです。面白いからヒマだったらご覧になったらいいと思いますが、自分が今いるストリートから目的地のストリートまで入力でき、しかも自分の歩く速さが時速何キロかまで入力します。「バス停まで435メートルを○分で歩いて、○分後に○番のバスがきて、降りてまた465メートル歩いて、、」なんて異様に正確なんだけど、肝心のバスがそんなに正確に来るわけないから、意味ないんじゃないかという。もうちょっとアバウトな方が使いやすいと思いますね。
★その他の各種回数券/定期券
なおガイドブックや地元のパンフレットに、色々と観光用の特別なバス路線やチケットが紹介されています。エクスプローラーなどモロに観光客用のチケットの詳細はガイドブックに幾らでも欠いてあるでしょうから、そちらに譲ります。しかし、高いんですよね。それに「本当に要るんか?」という気もしますね。
特に、観光当局が大々的に売り出しているシドニーパスというのがあります。なんと
日本語のパンフレット(PDF版)まで用意されています。それは確かに、バス・鉄道・フェリー、空港線まで網羅しているのはいいのですが、高い。3日パスで一人115ドル、家族でも285ドルもします。まあ、どこに行くかにもよりますが、市内のホテル泊まってオペラハウス行って土産物買うだけなら全部徒歩で間に合うし、あれこれ出歩くにせよ、家族連れだったら、いちいちタクシー乗ってた方が安いんじゃないの?って気もしますね。
ほかにもDayTripperとか、CityHopperとか、このあたりはコロコロ新商品が出てきます。かなり悩ましい値付けをしていて、現地人の僕ですら、「むむ?」と悩みます。メチャクチャ活用すれば確かに安いんだけど、損益分岐点が高い。「そんなに乗るかなあ?」と。観光で来られるくらいだったら、滞在期間にもよりますが、後で述べるトラベルパス、あるいは上記のトラベルテンくらいが使い勝手のいいお得チケットで、あとはもうイチイチ馬鹿正直にチケット買ってたっていいんじゃないかという気がします。
ただし、ご家族連れの場合は、最近でてきた
"Family Funday Sunday"はお値打ちでしょう。日曜日だったら何を利用しても片道2.5ドルの均一料金ですから、破格にお得。マンリーだろうが、ブルーマウンテンだろうが、ニューカッスルだろうが一人片道2ドル50セント。ただし!子連れじゃないとダメです。子供だけでもダメ。最低子供一人、大人一人がグループを組んでないとダメ。これは、支持率低下に悩むNSW州政府が人気取りにやった政策だろうし、火の車どころか炎上している州政府予算でこんなことやってていいんか?という気もしますので、いつまで続くかわかりません。でも2010年3月時点ではまだやってます。
★トラベルパス TRAVEL PASS
さて、最後にトラベルテンと並んで最も使い勝手が良い
トラベルパスを紹介します。
前述のトラベル
テン(回数券)とトラベル
パス(定期券)を混同しないで下さい。
TENは、「期間無制限、バスだけ、使用地域の限定なし、10回限り」のものです(テン=10=十回回数券)。
PASSは「バス、フェリー、電車共通(専用のもある)、その代わり期間制限あり(1週間、3ヶ月など)、使用地域指定あり、回数無制限」です(パス=定期券)。
どれをお選びになるかは消費者の選択ですが、まずトラベルテンを先に紹介したのは、これを持っていると「バスに乗るとき、乗客全員注目の中でいちいち英語で行先を告げて料金精算するという煩わしさから解放される」という特殊なメリットがあったからです。このメリットは普通のガイドブックには当然のことながらあまり書いてないでしょうけど、でも実戦では大事です。
PASSでも同じ(英語恥かき回避)メリットは享受できますが、そこまで電車やフェリーを活用するかという点と、それに電車やフェリーは自動販売機で切符を買えますので英語の心配はありません。それに電車は近距離でも往復割引されますし、午前9時以降の日中及び週末ならば、オフピーク割引というのがあってかなりの割引率になるので、個別に買ってもそんなに高くありません。さらに、PASSは定期券だから二人できたら二枚買わないとならない。TENは回数券という性質上、二人で一枚使っても問題ないです。必要なだけ買い足せばいい。だから、滞在目的にもよりますが、ちょっと記念に2−3回バスや電車を乗ろうというなら割損です。また、PASSはミニマム1週間ですからそこまで滞在するかという点もあり、使用場面が者が限定されます。
しかしある程度の期間滞在し、しかも電車、バスを日常的に活用する人だったら、トラベルパスがイチオシです。特にシェア探しをするとかいうなら、MUSTアイテムでしょう。
トラベルパスの詳細は、ココにあります。
トラベルTENのブルーの対抗馬になるのが、
トラベルパスレッド・ウィークリー(通称レッド・ウィークリー)です。これは一週間の間、一定エリア(都心からほぼ10キロ圏内)のバス、電車、フェリーが何度でも乗れます。41ドルです。
ただし、レッドではマンリーまでは行けませんし、BurwoodやStrathfieldという便利な割には安いシェアが多いエリアにも行けません。そこまで足を伸ばそうというならば、もう7ドル積みまして
グリーン・ウィークリーを買ってください。48ドルです。
なお、このバリエーションで、フェリーだけの10回回数券「フェリーテン」とか、バス+フェリーで電車はダメなブルーパスとか、電車だけの7 Day RailPassとか、覚えきれないくらい色々なチケットがあります。ただ、よーく見ていくと、どれもこれも微妙なんですね。「絶対電車は乗らない」とかいうならいいですけど、「乗るかもしれない」という可能性があるならパスを買っておいたらいいと思います。
トラベルパスはウィークリーの次は、クォータリー(3か月)になってしまい、マンスリーはありません。しかしウィークリーでいいです。妙に高い長期間のチケットを買って、紛失したり、服と一緒に洗濯しちゃったら、ショックがデカいですから。
ちなみに、トラベルパスを買うときは午後3時過ぎに買うといいです。3時過ぎに買えば、その日から使えますが、7日間のカウントは翌日からなのでお得です。もうちょい正確に言いますと、これも@駅やフェリーの窓口などで買う場合、Aその他の代理店(ニュースエージェンシーなど)で買う場合とに分かれ、3時に起算点は、@だったら「買ったとき」であり、Aだったら「最初に使ったとき(アクティベイト、activateという)」です。Aで買うなら、いつ買ってもいいですが、最初の使用時点が問題になります。もう一つ言っておくと、オーストラリアですからね、相手の時計が正確である保証はないから、3時1分なんかに買ったり(使ったり)しない方がいいかも。
PS:久しぶりに必死に更新したと思ったら、なんと来月(2010年4月18日)から公共交通機関の料金体系が全面改正されるということを知ってしまいました。詳しいことは、
MyZoneのページを参照。「だー、もう!」って叫びたくなりますね。
ちょろっと見てみると、まあ、そーんなに大きな変更ではないです。Train とか Bus に、いちいちMyTrainとかMyBusとか「My」がついてるだけじゃないの?州選挙もだんだん近づいてきたしね、「やってまっせ」というところを見せたいだけじゃ、って意地悪な見方もしちゃいますけど。
現在の料金との比較表は、
MAZONE FARES
にあります。結論的にいえば、殆ど変わらないか、近距離を高く、遠距離を安くしてますね。バスの初乗りから近距離、トラベルテンの近距離は変わらず。ただしバスの遠距離、セクション9以上は全て同一料金にするなどかなり値下げしてます。トラベルパスもレッドとグリーンは変わらず。というか、レッドとグリーンの二大料金帯に周辺のものを算入したさせた感じです。だから、上に述べたチケットの値段は殆ど変わらないでしょう。
ただ、変わるのは呼び名で、
対照表がここにありますが、レッドウィークリーが
MyMuliti 1、グリーンウィークリーが
MyMuliti 2になります。トラベルテンブルーが、
MyBus 1、ブラウンが2、レッドが3と色ではなく数になってるくらいでしょう。
まあ、しかし、チケット買うときには皆も慣れてないから、しばらくは「昔の名前」で買うでしょうねえ。
結論的に言えば、細々した周辺はともかく、料金はほぼ変わらず、トラベルテンはマイバス1、2、3になり、トラベルパスはマイマルチ1,2という呼び名に変わるだけでしょう。マルチって、日本人的にはマルチ商法みたいな語感がありますが(^_^)、発音が面倒ですね。まる「チ」ではなく、まる「てぃ」です。その前が苦手なL音だし。まあ、実戦的には、「てぃ」なんて無理して喋ろうとは思わず、また「マイ」なんてのもかったるいから省略して、MyMulti 1だったら、「丸・ワン、プリーズ」でいいと思います。しばらくは昔の名前で買えると思うけど。
デザインは以下↓のように変わります。
バス専用回数券トラベルテンブルーは青色のマイバス1に、バス電車フェリーのマルチ定期トラベルパスのレッドは黄色のマイマルチ1になります。