たとえば、実際に夫婦や家族が暮らしている洋館の一室を借りるゲストハウスやB&Bと呼ばれる宿では、家具や調度など本当の現地の生活用式を味わうことができますし、自家製のジャムやパンの朝食でもてなしてくれる所もあります。カントリーにいけば、数平方キロの羊の放牧地に囲まれた開拓民の暮らしがそのままに残っている一軒家(コテージ)を借り、裏庭で薪割をして暖炉にくべて一日を過ごすという選択もあります。
このように宿泊施設のバラエティは豊富なのですが、いざ系統立てて概括的に説明しょうとすると、これが中々に難しい。よく分からないので現地で売ってる旅行業者用の専門書を購入してきて読んでみたけど、やっぱりよく分からない。たとえば以下のような区分が書かれているわけです。
Hotels
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| Farm and station houses |
| Motels |
| Apartments |
| Guesthouses |
| Hostels / Backpacker hotels |
| Caravan / Camping parks |
| Rental holiday houses/chalet/flats |
| Bed and breakfast establishment(B&B) ("The Australian Travel Agency" Rob Harris and Joy Howard著,IRWIN、P246〜より) |
それぞれに定義らしきものが書いてあるのですが、『一般には○○だが、そうでないのもある』といった具合で非常に曖昧。全然分かった気がしない。一方、他の文献やパンフレット、宿泊機関リストを見比べると、こっちではモーテルと分類しつつ、あっちではアパートメントに分類されてたりしてバラバラ。そこで「百聞は一見にしかず」で手当たり次第に各宿泊施設に直接出向いて「ちょっと部屋見せてください」と見て歩いてるのですが、現在のところの結論は、この分類や名称は「オーナーが雰囲気で名乗ってるだけ」「見る人によって分類が違う」というもので、案外いい加減なものではないかと思っています。
@.ホテル系統 |
昔ながらの伝統的な雰囲気を大切にしているクラシックホテルもあります(よく広告にhistoric、traditionalなどと謳っている)が、これらは現代的な機能性よりも個性的な雰囲気を売り物にしてますので、その意味ではホテルというより「旅館」に近いと言っていいでしょう。
モーテルは、本来は自動車旅行をする人ために、街道沿いにある簡便な宿泊施設ということですが、実際には徒歩やタクシーでやってくる客も多いですし、必ずしも街道沿いというわけでもありませんので、「施設に必ず駐車場がある」という点を除けば殆どホテルと区別する意味もないでしょう。
なお、オーストラリア独特のものとしては、単なるパブ(酒場)が「ホテル」と名づけられている場合があります。これは、その昔オーストラリアで酒類販売免許が厳しかった頃、免許を得るために敢えてホテルという形式にしていた習慣の名残と聞いたことがありますが、本当にホテルになっているところもあります。階下が酒場のためにやたら喧しいところもありますし、逆に昔ながらの雰囲気(西部劇によく出てくるようなスタイル)で落ち着いた良い所もあるそうです。
ところで、日本で言うところの「ビジネスホテル」という概念はあまり一般的ではなく、むしろ「ビジネス」というと、飛行機のビジネスシートのようにやや豪華なものがイメージされるようです(予約をするとき「安いのでいい」というつもりで「ビジネスでいい」などと言ってしまうと誤解されかねません)。なお日本にあるラブホテルとカプセルホテルは、オーストラリアには存在しませんので、念の為。
A「民宿」系統 |
これら「民宿系統」が良いのは、本当の地元の人々の生活に触れられる点です。なにしろ「他人の家」で寝泊まりするわけですから、ある意味ではどんな観光名所よりも面白いとも言えます。家の造り、家具や調度のセンス、朝ご飯のメニュー、庭の手入れからペットの躾にいたるまで、その気になって観察していると飽きないでしょう。
B「貸別荘」系 |
さて、この貸別荘系統の中で、一軒家ではなくマンションの一室を貸すような場合が、アパートメントと呼ばれる施設です(日本ではコンドミニアムと言った方が通りがいいかもしれません)。同じホテルやモーテルなどの施設の一角が「アパートメント区域」となっている場合もありますが、主たる違いはダイニングキッチン設備が備えられているかどうかでしょう(ワンルームのように寝室とダイニングが分離していないものをStudio(ストゥーディオと発音)と言ったりもします)。
いずれのものも、基本的には内部に調理設備その他生活するための基本施設が備えられているのが一般であり、「中長期の生活体験」をするにはふさわしいジャンルと思われます。