第3章:シドニーの基礎知識
3.1.土地カンをつけよう






★3.1.3. シドニー周辺地域〜カントリー(地方)


いわゆる「シドニー」地域から離れ、都心から数十キロ〜数百キロの地域にも興味深いポイントは多数広がっています。


まずシドニー西方約100キロ、電車で片道2時間ほどの距離に、ブルーマウンテンという雄大な山岳地帯があります、ここはパックツアーのオプショナルツアーに必ずといって良いほど組み込まれているところです。観光の中心駅はカトゥーンバ(Katoomba)。付近にジェノランケイブ(Jenolan Caves)という大きな鍾乳洞があります。さらにその西方100キロにはバサースト(Bathurst)という、かつてゴールドラッシュで栄えた歴史的な町があります。さらにそこから西に60キロほどいくとオレンジ(Orange)という農村地帯が広がっています。なおどこまでも西に向かい、シドニーから車で15時間ほどいくと、NSW州の最奥部ブロークンヒル/Broken Hillという鉱山地帯にでます。内陸部のいかにもオーストラリアらしいアウトバックの風景が広がっています。

北方面では、ノースシドニーの北側一帯にクーリンガイ国立公園/Ku-Ring-Guiがあり、その中の海沿いにパームビーチ/Palm Beachがあります(都心から車で1時間程度)。さらに北方に進むと衛星都市であるニューカッスル/New Castle(シドニーから200キロ、車で2時間ほど)に出ます。ニューカッスルの西南一帯(シドニーからは北方150キロほど)が、ワインの産地で有名なハンターバレー/Hunter Valleyです。


ニューカッスルからさらに北方海岸沿いにポートスティーブンス/Port Stephnes(2時間半ほど)、ポートマッコーリー/Port Macquarie(400キロ、4時間半)、コフスハーバー/Coffs Harbour(550キロ)と観光名所が点在しています。

シドニー南方には、まず空港のあるボタニー湾から南にかけてロイヤル国立公園/Royal National Parkがあり、その南方(シドニーから1時間程度)にはウーロンゴン/Wollongongという衛星都市があります。さらに南西進み、シドニーから350キロほどの位置に、首都キャンベラ/Canberraがあり、そのまま南西にさらに進みヴィクトリア州との境付近にスノウィマウンテン/Snowy Mountainsというスキーのメッカがあります。

なにやら地名を羅列しているだけですが、これでもほんの一部に過ぎず、現地の観光パフレットを見るとNSW州一帯にわたって、これでもかという程沢山の地域が紹介されています(ちょっとその気になって集めたら、たちまち重さ10キロ以上集まってしまった)。
大雑把にまとめてしまえば、各観光名所の売り文句は、

  1. 海沿い系=風光明媚、シーフード、リゾート、マリンスポーツ、
  2. 農村地帯系=牧歌的、穀倉、畑、ワイン、果樹園、
  3. 山岳地帯系=山歩き、キャンプ、スキー、山岳景観、
  4. アウトバック系=広大な砂漠地帯、ワイルド、鉱山、開拓民の歴史、
という具合にまとめられるように思います(これらが混在している所も多い)。さらに、古くからの開拓町には古い建物がありそれが「歴史的遺産」として訴求されているといった所でしょうか。これらをこまめに潰していけば、(エアーズロックと珊瑚礁以外は)オーストラリアの他の地域に行く必要がないくらい見て廻れるでしょう。

シドニー以外のNSW州各地域は、(パックツアーとして日程が建てにくいからでしょうか)あまり日本の観光客相手にPRされることがなく、まるで「空白地帯」のような印象を抱きがちですが、実は山あり海ありで観光資源は豊富です。例えば、ニューカッスルにいけば、地元の人が散策に訪れる「近所の裏山」の公園にコアラがいます(もちろん入場無料)。シドニーからウールンゴンまでの道は美しい海岸線に沿っていますし、ハングライダーの名所もあります(ハイウエイに乗ってしまうと風景は単調で詰まらないのですが)。




 なお、最新の国勢調査にもとづく各地域の横顔をこちらでチラッと紹介しております。宜しければ御参照下さい。



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