語学学校研究
訪問日:97年11月11日
再訪問日:02年06月05日
再々訪問&改訂:03年6月
従来、この学校の特徴として大きくフィーチャーしていたものは、スタッフの堀田さんの情熱的な存在感でありました。訪問記も堀田さんへの取材を中心に行っており、前回改訂時も「僕(田村)個人の印象でいえば、スペシャリティという学校は、「チャイナタウンにある、堀田さんが頑張っている、手作り感のある学校」ということで、堀田さんの存在が重要だったりするわけです」とまで書いたりしていたわけです。
ところが、当の堀田さんが、新天地を求めて旅立たれてしまいました。03年4月末です。まあ、3年も同じところに勤務すること自体マレと言われるオーストラリアで、堀田さんは10年も頑張っておられましたから、ここらでそろそろ新たなチャレンジをなさることは非常に良いことであり、個人的には拍手を惜しみません。が、ことHPの紹介記事になりますと、そうも言ってられません。堀田さんを柱として構成していたこれまでの紹介記事を改訂せざるをえません。
さて、そう思って再構成したわけですが、思ったほど大きく変える必要はないことが分かりました。学校の立地、キャラクターや方針は以前と変わりありません。
現在時点のスペシャリティの特徴を最初に箇条書きにしておきますと、
@チャイナタウンのど真ん中にある。しかも中華門の隣、フードコートのあるビルの最上階という、ディープな立地。
A小〜中規模で、庶民的でアットホームな構成。教師の在籍年数も長く、落ち着いていること
B親子留学については、シドニーの学校のなかではダントツといっていい位本格的に取り組んでおり、実績もある。
Cワーホリさんの生活講座を無料でやるなど、Bとあいまってケア面で充実していること
などです。順次述べます。
まず、この学校の沿革ですが、日本人のビジネスマンの川村さんという方が、まずカシオ計算機の総代理店としてシドニーでビジネスを開始しました。会社名をスペシャルティ・エンタープライズというそうです。その後、旅行代理店を、さらに1987年に語学学校を、という具合にビジネスを展開してきたそうです
まあ、こんな経営沿革上の話は、生徒としてはどっちでもいいのですが、ここで関連してくるのが、最初から英語学校としてスタートしたのではないことですね。つまり普通の日本企業として発足していることが、今尚この学校のバックボーンに残っているということです。何を言ってるかというと、日本的な勤勉な労働態度です。これは日本だったら当たり前ですが、オーストラリアでは全然当たり前ではありません。
どのくらい当たり前ではないかというと、、、、まあ、こちらでビジネスされたら身に沁みてよく分かると思います(^_^)。ホームステイ依頼しておいてころっと忘れられたりとか、金曜の5時になったら切迫した案件があってもスパッと止められてしまったり、クレジットで二重引き落としされたりとか、担当者が長期出張になったらその間引継ぎはなく、じっと待ってないとならないこととか。その昔ホテルの予約代行をやってたこともありますが、予約確認のFAXを3回送って3回とも「そんな話は聞いてない」という回答を得たときは、覚悟はしてたつもりでも、さすがにキました。
こちらの語学学校は、そこまでヒドいことはないです。まあ大学系は大企業病にかかっててアテにならないし、学校によりけりですが、それでも一般にそこまでひどくはないです。だけど、スペシャリティの場合、「ひどくない」以上に、結構日本並みの期待ができるかなという部分はあります。スタッフも、先生以外は、見たところ、日本人や韓国人などアジア系がメインですし。ですので、手間ヒマかかることをイヤがらずに勤勉にやってる学校なんじゃないかな、というのが僕の印象です。
そう思うのは沿革的な理由だけではなく、ホームステイのケアや、ワーホリ生活講座&相談、高校生留学クラスが多いこと、また7-8月には7歳からのジュニア英語コースをやること、今度こちらの11年生12年生対象の高校を付設すること、そして親子留学という、どうしたって金土9時5時で終わるわけがないような業務を手広くやっていることです。総じて、手間ばっかりかかってあまり収益にはつながらないことを面倒がらずにやっているんじゃないかということですね。それだけ手間ヒマかけているだけあって、スタッフ等しくやや超過労働気味な感じも受けます。大変だと思いますよ、いや、ほんと。
なんでこんなに頑張っちゃうのかというと、結局「そういう方針でやっている」ということでしょう。すなわち、遥か昔に戴いた回答書に"Our school philosophy is to treat each student as an individual and we pride ourselves on the high level of personal care we can give.""The total welfare of all our students has a very high priority at Specialty Language Centre."と記載されているように、「学生のケア=面倒見の良さ」をもって学校の特色、セールスポイントとしていくという方針なのでしょう。以前、堀田氏がおっしゃってましたが、この競争激しい英語学校業界で、この学校のような中規模で飛びぬけた特色のない学校が「生き残っていくための方法論」であると。そして、そういう戦略的な見地だけではなく、そもそもが「仕事ってそーゆーもんだろ」という日本的、アジア的勤労観が根底にあるのかなと、僕はニラんでます。
なお、面倒見との関連では、正規の入学書類の他に日本語で書かれた「留学の手引き」という小冊子を渡しています。これが非常に良く出来ていて、普通のケースであれば、これだけ読んでたらほぼ手続面で迷うことはないでしょう。堀田さんが作成したものです。「ホームステイマニュアル」というのもありまして、見せてもらいましたが、全16頁、まあ、よくここまでというくらいよく書かれていました。親子留学の日本語による手引きも、かなり細かく書かれています。
また、2〜3週に一度くらいの割で(リクエストに応じて)、放課後に「生活セミナー」をやっています。現地の生活のイロハを、日本語で説明するもので、来たばかりの人に取ってはなかなか有益だと思います。これは無料です。
「学生のケア」と一口に言いますけど、普通以上のケアを目指すとなれば、並大抵のことではないと思います。
今回の訪問日(注:初回時)にも、堀田さんは汗を拭きふき飛び込んでこられましたが、直前まで生徒と相談していたとのこと。その内容たるや、『好きになったコと一緒に暮らしたい、ついては"今日中に"、二人で同棲できるホームステイor宿を手配してくれ』というかなりムチャな要望だったそうです。蕎麦屋の出前じゃあるまいし、ただでさえホームステイなんかすぐに決まるものではないのに、ましてや「二人で」という条件付ともなればそう簡単にクリアできるわけない(ハッキリ言って無理でしょ)。それを「明日まで待てない!」なんて駄々こねられた日には、僕だったら「ど阿呆」で終りにしちゃうかもしれない。ところが、この人は、親御さんはどう思うのか、これからどうするのか等も含めて懇々と時間を割いて話し合ったりしてしまうわけです。
もっと極端な例になると、年間一人くらいの割合で、ストーカーなど妙な犯罪方面に走ってしまう生徒もいるらしく、その尻拭いに走らされることもあるとか。
なんだか「総務部山口六平太」の世界で(といっても分かりますか?)、ここまでくると「学生ケアの経営戦略」というレベルを超えてるような気もします。そして、この種の問題は堀田さんの有無に関係なく、存在しつづけるでしょうし、ケアはしつづけなければならないでしょう。
しかし、余談ですが、語学学校がそこまでせなならんのか?という素朴な疑問もあります。
他の学校でも聞く話ですが、人によっては異様にディペンダント(依存性が強い)だったりして、いちいち細かなことまで助けを求めてきて、これが大きな事務負担になっていると。ホームステイや進学など本来的な相談や不満はガンガンぶつければいいけど、関係ないことまで学校を(ひいては他人の厚意を)アテにするのはどんなもんかな?と。ハタから見てる僕からすれば、「ちょっとなあ」と思ってしまう部分もあります。だって関係ない相談でスタッフの貴重な時間を奪うということは、他の学生さんの相談の機会を奪っていることになるのだから。
ただ、概していえば、面倒見がいいことは学校として大きなセールスポイントでありましょう。年若い学生さんが、見知らぬ異国でいろいろ悩むこともあるでしょう。日本にいるとピンとこないでしょうが、海外では「日本語を喋れる」というだけで大きな心の救いになったりもします。だから相談/雑談はガンガンやっても全然構わないのですが、どっかに限度があるだろうということです。
●教師陣
経営サイドとしては、教育内容については教師陣に一切任せ、口出ししないようにしているし、逆に、経営側のことはあまり先生には知らせないという、「経営と教育の分離」がはかられているとのことです。
この逆に教師陣が同時に経営も携わる学校も多々あります。どっちがどうと言うこともないでしょう。フロントがグチャグチャ口出しして現場の士気を削ぐという、どこかのプロ野球の球団のような例もあるでしょうし、緊密な相互理解の上に上手く廻しているところもあるでしょう。
この学校の場合は、フロントはひたすら「教えやすい、学びやすい」環境作りに専心してる例であります。待遇、給料には気を配り、いい先生を逃さないようにしているということですが、そのせいか先生には職人気質の人が多く、また定着率もいいそうです。最短で1年、ほとんどの先生が長期にわたっておられるようです。雇用年数7年前後という先生も3名ほどおられるそうです。
●学生数/コース
全校生徒数は現在100人前後だそうですが、時期によって生徒数は変動します。1クラスの人数は平均12名前後。客観的に言えば、中小規模の、いわゆる一つの典型的なEGP中心の学校といっていいでしょう。
ただ、学校全体では、高校準備コースが30%ほどを占め、一般英語コースは70%程度だそうです。この高校準備コースの充実ぶりはあまり他に類を見ないと思います。後に述べる親子留学サポートの充実ぶりと合わせて考えると、「お母さん(お父さんも)や子供にフレンドリーな」学校という特長が浮かび上がってくると思います。
4週間に一度、公式テスト(Progress Test)があり、そこで一定の結果をおさめれば、次のクラスに上がれる。また、2週間に一度、先生からの意見に従って、相談の上、アップグレードさせることもあるとのことです。わりと頻繁に昇級機会があるので、それが励みになるという部分もあるでしょう(僕の行ってたシドニー大学は10週に1回しかなかったけど)。
●学生比率
一般英語コースのなかでの国籍比率は、日本人40%、韓国人40%、この2国で全体の80%を占めます。その他は、インドネシア、タイ、ロシアなど。これもよくあるパターンです。ただ、高校準備コースはチャイニーズが多く、高校準備コースも含めた学校全体での国籍割合にすると、日本人比率は30%程度まで下がるようです。
もっとも、学生数100名以下の中小規模の学校の場合、あまりパーセンテージを過大に捉えるべきではないと思います。なぜなら、一般英語コースは60名程度ですので、早い話があなたが入学すれば日本人比率は約2%弱上がるわけです。こんどの金曜日に日本人が5人卒業するだけで、日本人比率は10%下がったりするわけですね。数パーセントの差で一喜一憂するほどのこともないでしょう。
また、平均値はあくまで平均で、あなたが入ったクラスで日本人が過半数から7-8割を占めているいることだってあるでしょう。特にケンブリッジコースの場合、ヨーロッパ系の学生がこっちに集中する傾向があるので、それ以外のゼネラルコースは平均以上にアジア系の学生が多くなるのは、ましてやあなたの英語レベルが初級から中級までだったら尚更集中するでしょう。これはこの学校に限らずどこででもありうることです。
ただ、その場合、日本人が多かったとしても、次に問われるのは日本人の質だったりします。これは、意外と盲点になってるようで、不思議なくらい誰も気にしないのですが、比率以上に質の方が大事です。つまり、いい加減に遊び半分に学校に来ている日本人が多いのか、真剣に英語に取り組んでる日本人が多いのか?です。これによってクラスの雰囲気はかなり違います。真剣な日本人の存在は、より励みにこそなれ、勉強の邪魔にならないと僕は思います。さて、学校選びのときに、この質差をどうやって判別するか?これはもう実際に見るのが一番ですが、他にも推定しうるモノサシがあると思ってます。話がズレるのでここではもう述べませんが(またメールで聞いてください)、人間類型と行動パターンから推理していくといいと思います。
スペシャリティの日本人学生ですが、マジメな学生さんが多いんじゃないかと思われます。僕がそう思う論拠は、学校側がそう言ってるということ。勿論、これは鵜呑みには出来ないのですが、過去数年間、そういえばいつもそのことは言っておられたという記憶があります。単なるセールストークにしては、頻度が高すぎる。なにかそう言わさしめるに足る実体があるのではないかということ。これが傍証その1。その2は、これまで僕がサポートした方からのフィードバックです。ある人は、日本人率7割のクラスにはいったそうですが、「いやー、皆マジメだし、教室では出来るだけ英語を使おうとしてるから、あんまり気にならないですよ」と言ってました。その他類似の証言もあります。逆に、「日本人多すぎて失敗しましたよ」というレポートはないです。
なお、規模の小さい学校ほど、他のクラスの人と知り合う確率が一般には高いと思われます。それは、定期的なクラス替えのほか、オプション科目などでまたクラスが変わること、休憩時間の廊下、トイレ、パソコンルーム、その他アクティビティなどですれ違ったり出会ったりする顔も絶対数が限定されてきますので、自然と顔なじみになる率が高いからです。したがって長く居れば居るほど、全体で大きなクラスくらいの感じに徐々になっていくと思います。
なお、最新の情報ですと、タイ、インドネシア、バングラデシュあたりの生徒さんも増えてきて、相対的に日本人比率は下がってきているとの事です(20%くらい)。もっとも、皆さんアジアですから、顔が似通っています。ぱっと見学して見ただけでは、みな日本人に見えたりするのですね(^_^)。これっておそらく韓国人がみたら皆韓国人に見えるのだろうし、インドネシア人だったらインドネシア人に見えるのかも知れません。総じて言えばアジア系が多いですが、やっぱり同じアジア人同士だと親近感はあります。価値観も似通ってますしね。あと、ビジネス的に2050年までの中長期的展望で言えば、アジアン・リテラシー(アジアに対する深い理解)をどれだけ育むかが、一つの鍵になると、僕個人としては思ってます。
●ホームステイ
ホームステイですが、これは前任者の堀田さんの申し送り事項でもあると思うのですが、力を入れている方だと思います。堀田さん自身がホストファミリーを開拓していったそうですが、ホストファミリーについて気をつける点は、@水廻り(台所、トイレ、お風呂)などをチェック(これで清潔度などが結構分かるようです)、A下手な英語に対する許容度チェック。堀田さんの英語でツラそうにしてる家族はパスなど。これは結構ポイントかもしれません。
なお、ホストファミリー向け手引書を用意していて、ホストとは絶えずコミュニケートする。配置後は「生徒がハッピーであること」「ホストが自然であること」をチェックし、問題があれば変更する。たえず風通しよくしておくことが大切と考えているとのことでした。これも言うのは楽なのですが、マジメに実行しようとするなら、毎週末どこかで行われるファミリーパーティに顔を出すなどコマメな努力が必要で、そんなこんなで休日返上勤務態勢になっていってしまうわけでしょう。
ホームステイに関してよく起こる問題としては、『ミスコミュニケーション(シャイだから不満を言えない)』『ヒーター等を使っていいかなどの電気代問題』など。ここらへんはよく聞く話なのですが、『日本の教育、社会、家族などに対する否定や気負いがある人の場合は難しい』という言葉は意味深でした。これ、別にホームステイに限らないと思いますけど。
面倒見る側からの日本人学生へのメッセージとしては、『ニーズはきちんと伝えるべき。交渉することを覚えてほしい』。それは何となく分かる気もします。「自分の口からは言えないので、代りに言ってくれ」みたいなことばっかり言ってると、相手側としても何となく壁を感じてしまうだろうし(そんな簡単なことどうして直接言ってくれないんだ、と)。また、学校に対する要望にしても、ガンガン言って欲しいと。100%完全対応は無理にしても、フレキシブルに対応したいし、それが出来るのがこの学校のポイントなのだからということでしょう。
●親子留学
さて、ここで親子留学について述べます(ところで、→右の写真はシドニーのとある小学校で取ったものでスペシャルティとは特に関係ないです。まあ、イメージ画像みたいなもんです)
親子留学=その殆どの場合が母子留学ですが=は、お母さんが学生ビザを取って英語学校に行き、子供さんは年齢に応じて地元のデイケアセンターや小学校に入学するというパターンです。
実際問題、これはなかなか難しいです。ワーホリの人など、若くて単身の人ですら、外国生活の最初は右も左も分からず大変です。毎日が大冒険でしょうし、バス乗ったり、シェアを捜したりするだけでも最初は難儀します。それを子供さんを連れて、住まいを捜し、さらに子供さんの小学校の手配など全てやらねばなりませんから、難易度は高いです。僕自身の感覚でいえば、英語学校に通ってる程度の英語力では、あのいい加減で鬱陶しいお役所手続をクリアするのは無理じゃないか?というくらいです。
したがってそれなりのサポートが求められるところですが、なかなかしっかりサポートしてくれる所はありません。学校にしても、エージェントにしても、そして僕にしても、それぞれ本来の業務が忙しく、なかなか時間を割いて地元の小学校まで手続に行ったりしている暇はありません。多少のサポート料を貰ったくらいではペイしないと思います。
そこをこの学校は真正面から取り組んでいます。また、サポート料も安いと思います。例えば地元小学校への入学手配料が220ドルだったりします。僕もこの値段だったらやりませんもん。手続というのは一回ポッキリが一番手間が掛かります。下調べから試行錯誤から、特にこちらのお役所手続は窓口で聞いても嘘教えられたりしてイレギュラーだし、やっててかなり消耗します。しかし、何度も同じ手続を繰り返していけば、自然とツボが分かり、ルーティンになり、システム化していきます。それをこの学校はやっているのだと思います。実際過去3年ほどの間に、25〜30組の親子留学をサポートしているそうです。
親子留学について、堀田さんにさらに突っ込んで聞いてみました。
まず留学期間ですが、半年単位くらいの長期スパンが多いようですし、またオススメだそうです。理由は、まずそのくらいのスパンで見ているとお母さんの英語力も伸びますし、生活も楽になってきて、こちらでの日々を余裕をもってエンジョイするようになること。あまり期間が短いと、なにがなんだか分からんまま終わってしまいがちであると。
第二に子供さんの点です。年齢にもよりますが、現地の小学校は事実上8週以上でないと入学できないと考えておいた方が良いそうです。というのは、入学するためには校長さんと面接を取り承認を得なければなりませんが、アポ取りやら相手の事務速度(これがトロい)などのダンドリで2週間くらい空費してしまうこと。そして何より当の小学校があまり短いと難色を示すという事情があります。
またお母さんは自分が行きたくてオーストラリアに行くわけで、それなりの覚悟も出来てますが、子供さんの場合は(これも年齢によりますが)十分にそこを理解していないままやってきます。だから、現地の学校で馴染むのはそれなりに大変。年齢が若ければ英語面でのバリアは少ないですが、ある程度の年齢(小学校中学年以上)になってくると言葉のカベがキツくなってきます。でもって、馴染めないとか、イジメられるとかいう事態も起きてきます。結局、トラウマを残したり、英語嫌いになったままオーストラリアを離れるという逆効果を生み出します。
実際にあった事例らしいのですが、半年単位で留学されてる方で、最初は子供がクラスでイジメられてたそうですが、時間がたつにつれてクラスの中でイジメを非難するグループも出来てきてと。そんなこんなで友達も増え、毎日が楽しくなっていったそうです。ただ、こういった"化学変化”を期待するにも、一定のスパンの時間的余裕が必要だろうと。そこまでいってしまえば、子供の方が遥かに早く英語を習得しますから、お母さんよりも生活面での有力な戦力になるでしょう(^^*)。
年齢が小学校就学年齢に達してない場合は(満5歳未満)、ディケアセンターに入ることになります。この場合は年齢も若いこともあり、溶け込むのも早いし、それほど多くの問題は生じないと思います。しかし、チャイルドケアセンター、高いんですよね。大体朝8時頃から5時半頃までで、費用は一日43ドル〜55ドルくらいです。一方、小学校の場合の費用ですが、NSW州の場合、私費留学生の場合の30%減額され、12週で1740ドルだそうです。一方、ケアセンターの場合は、費用を仮に1日50ドル、1週間5日だとしますと、12週で3000ドルになります。
あと、住まいの問題もあります。何が難しいかというと、@お母さんの通学に便利で、A子供の学校も朝晩の付き添いが可能な程度の近所にあり、Bしかもその学校なりケアセンターが満杯などではなく現実に入学可能であり、Cそれなりに教育環境が良くて、D生活面でも便利なところ、、という何重にもわたった条件が出てきます。全てを満たすのは難しいにせよ、現実的に稼動可能でないと大変です。これがワーホリさんだったら、話は簡単で、ステイを手配するか(単身者の方が受入家庭は多いから楽)、「頑張ってシェア捜したら?」と言えばいいだけですからね(^^*)。はっきり言って、若くて一人身だったら、どこに住んだっていいんですわ。シドニーは治安も悪くもないし、そんなシャレにならないようなことは無いですからね。でもって、この学校は、そういった住まい面でのサポート(親子ステイの手配や、不動産探しの手伝い)なんかもコマメにやってます。
堀田さんに、率直に「よくやってますよね、大変じゃないですか?」と聞きますと、本人曰く「それほどでもない」とのこと。一つはオージースタッフとタッグを組んで一連のサポートをシステム化していること、もう一つは「最初は生活に馴染むまで大変ですが、それを過ぎたら皆さん頑張って馴染んでいかれますから」とのことです。段々手がかからなくなるということでしょう。まあ、そうはいっても中々出来ることではないようにも思います。
なお、堀田さん以後ですが、もともと裏方実務は上司の井原さんがおやりになっているようですから、実務面ではそう大きな変化はないだろうと思っています。
場所は冒頭で述べたようにチャイナタウン。
チャイナタウンの中華門の北側を出たところにあります。大通りを隔ててダーリングハーバー。エンターテイメントセンター(シドニーの武道館のようなもの)、中華庭園と続きます。同じチャイナタウンでも、サセックスストリートのディープなチャイナチャイナしたところではなく、観光用中華門のディクソンストリートの端っこで、通り一つ隔ててダーリングハーバーですから、意外とチャイナタウン的なゴミゴミ観はなく、スッキリしてます。
ビルの下がアジア系のフードコートになっていて、ランチに困るということはまずないでしょう。ここの韓国料理のブルコギは美味。よく食べに行っていたけど、この上に語学学校があるとはついぞ知りませんでした。最訪問のとき、タイ料理屋での3ドル50のチャーハンを教えてもらい、帰りに食べましたが、これが塩味がきいていて美味でありました。量もハンパではなかったです。余談ですが、ここの名物オバチャンですが、フードコートのオーナーと喧嘩したらしく店を出て、近くに自分の店を持ちました(堀田さん情報です)。
あと、建物それ自体は別にピカピカの豪華版ではなく、庶民的な佇まいでありますが、特筆すべきは、全ての教室に窓があるということでしょうか。僕の記憶の限りでは、殆どの教室に窓がありました。しかも、地上7階ですから眺めもいいです。学校側も「停電しても変わらず授業が続けられたんですよ」と言ったりしますから、一つのウリではあると思います。ちなみに停電、意外とちょこちょこありますよ。こっちの天気は荒っぽいからよく電線が切れるみたいですし。
ここに限らず、生徒数100名前後の中小規模校は、比較的「これ」といった特色が少なく地味なイメージがあるかと思います。生徒数300名を越える大規模校になると総合的な人的物的設備が売りになりますし、逆に50名以下だとアットホームさを売りにできますが、中堅どころとなるとそうもいかない。どんなに頑張っていい授業をやっていたとしても、必然的に「特色のない普通の学校」然としてきてしまう。別に学校なんか特色があればいいってものでもないのでしょうし、自分の小中高大学を振り返っても、外から見える特色など、入ってしまえばあんまり関係なかったりもします。
そう思いつつこんなレビューを書くというのも虚しい気もしますが、総じて言えば、中堅校の場合、クラスのレベル分けを細分化できる、様々なコースを設置できるなどのテクニカルなスケールメリットを備えつつ、フレキシブルに対応できるという小廻りの良さを兼ねているとも言えるわけです。
これも、一歩間違えれば虻蜂取らずになりそうなので、そこはマネージメントの問題、もっと言えばスタッフの頑張度というヒューマンパワーにかかってくることになるのでしょう。実際に学生にとってそれが上手く機能しているかどうか、居心地良いと感じてもらえるかどうかですね。で、中規模校の場合、個人申込やローカル学生の比率が比較的高いことから、その部分が駄目だと(良い評判が口コミで広がってくれないと)、如実に結果に反映してきそうな気もします。結局淘汰されていってしまうのでしょうね。その意味で、15年コンスタントに続いているこの学校の場合、中規模で堅実という「中堅」の名にふさわしいのかなと思います。
まとめますと、この学校ならではという特色は、親子留学のサポートに象徴される、ケアの良さだと思います。加えて、中小規模で、手作り感があって、7年前後のベテラン教師を擁して、全体に世話好きであるあたり、ボンダイジャンクションのSISに合い通じる点があるように思います。
気になるお値段ですが、ハッキリいって安くないです。週315ドル。ACEやSELCの340、350ドルほどではないにしても、SCEの310ドルを超えるいいお値段です。これらの三校は生徒数300名を優に越え、生徒の国籍も30カ国前後あるシドニーでも指折りの大学校です。でもって、思ったことはすぐに口走ってしまう僕としては、堀田さんに「これ、高いんじゃないすか?」と率直にぶつけてみました。堀田さんも素直に、「いやあ、そうなのかもしれないんですよね」と返してくれました。
で、スペシャリティの良さを正しく伝えてくれているエージェント経由の場合は、学校側としてもそれなりに割引するそうです。いくらくらい割引になるかは、これは企業秘密といいますか、時期によっても変わるようなので、ここでは載せませんが、かなりお得というか、最初聞いて「え?」というくらい十分に競争力があるプライス設定になります。ということで、ご興味のある人はエージェント=つまり、僕もそうですので、僕宛メールをください。
97年11月30日記
02年06月21日記
03年06月07日記
文責:初版福島/田村、 改訂判田村
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