シェア探し入門


シェア探し入門(その5)





6.シェア探しのためのシドニー・サバーブ別解説


 以下の文献は、僕が一括パックで皆さんのシェア探しをお手伝いするときに各エリアの解説をするのを簡単にまとめたものです。実際には、地図を指差しながらもっと細かく説明したり、具体的なアポのとれたシェア先周りの説明をするのですが、そんなに細かく書いてられないので概要程度。

 なお、シドニーのサバーブ(町名)は数百という単位であり、全てを網羅するのは不可能でもあるし、とりあえず利便性も考えてシティのごく近所=半径10キロ圏内でマイ・マルチ1(一番安いマルチ定期)でいける範囲ということに限定しました。また、一般にシェア広告がよく出てくるエリアを中心にしました。したがって以下に述べるエリアやサバーブに限ったものではないし、10キロ圏内でも漏れているサバーブは沢山あります。あまり囚われないように。実際、これ以外のシェア先に行った人は山ほどいますし、これがホームステイになったらもっと広範なエリアになります。東京の山手線の内側のそのまた内側くらいでしかないということをキモに銘じて読んでください。

 なお、シドニー各サバーブのおおまかな解説は、生活体験マニュアルの土地鑑の章を、さらに過去の今週の一枚のサバーブ特集などから各サバーブのもっと詳細の解説や写真などはシドニーサバーブ別解説写真集 をごらん下さい。

Eastern Suburb (東部海岸エリア)

イースタンサバーブは、Darling Point, Point Piper, Vaucluse,などシドニー有数の真の富裕階級が住むエリアでもあるが、普通そんなエリアにシェアがでることなどなく、あったとしても逆に住みにくかろう。

シェアが比較的多いエリアをタイプによって大別すれば、以下の通り。
 @ビーチ・エリア(Bondi〜Bronte〜Coogee〜Maroubraの各ビーチ)
 A商業中心地 (Bondi Junction、Randwick、Maroubra Junction)
 BNSW大学周り (Kensington、Kingsford、Randwick, Mroubra Junction)

イースタンサバーブのビーチ沿いエリアは、素晴らしい海と開放的な雰囲気で地元オージーにも人気が高いが、鬼のように坂道が多い。特にRandwickからCoogeeに向かうAlison RdのUP&DOWNの連続、Coogee Beachを南北に抜けるArden Stのジェットコースター坂は圧巻。よって最寄のバス停はどこか、そこにどれだけの頻度でバスが来るかというチェックをしておくと良いだろう。もっとも、しばらくすれば足腰も強靭になり慣れちゃうけど。

まずBondi 周辺。ここはボンダイ・ジャンクション(Bondi Junction)というイースタンサバーブ最大の商業地を中心とするエリアで、サバーブ名としては、Bondi Junction,、ベルヴューヒル(Bellevue Hill すぐ北の高級住宅地)、 Queens Park(直南)、 Bondi, ウェイヴァリー(Waverley),ウラーラ(Woollahra)あたり。このサバーブ内だったら、ボンダイジャンクションまでは徒歩圏内だといっていい。

bondi beach
iMacのボンダイブルーで有名なBondi Beach

なお、地名にBondiがつくサバーブは、Bondi Junction, Bondi, Bondi Beach, North Bondiの4つがある。Bondi Junction とBondi Beach は、Bondi Rdという約2キロほどの坂の一本道で結ばれるが、ビーチとジャンクションの中間に位置するのがBondiであり、シェアも数多い。

North BondiはBondi Beach とBondiの北側に位置し、ジャンクションからはやや遠ざかるが、その分値段も多少安めになる。さらに北に進むとRose Bayになる。通学は、Old South Head Rd経由でいったんBondi Junctionに出るパターンが多いだろう。


Bondi Junction→Bondi Beachという「商業地→ビーチ」の関係は、南に2キロほど下ったランドウィック(Randwick)クージー(Coogee)エリアにおいても相似形のように見られる。
こちらの方が、ボンダイのように商業・観光的色彩が薄まり、こじんまりとしたローカル色の強い、落ち着いたエリアになる。

特にランドウィックは、背後にNSW大学をひかえるため、中国やインドネシア系学生さんも多く、イースタンサバーブには珍しくアジア系食材も手に入りやすい。シェアの値段も物価も、ボンダイに比して安めだといえる。


View イースタンサバーブ地図
@のビーチカルチャーエリアであるが、Bondi BeachとCoogee Beachの間に、タマラマ(Tamarama),ブロンティ(Bronte)、クロヴァリー(Clovelly)がある。特にこれといった大きな商業地もないだけに、閑静な海沿いの高級住宅地エリアである。Bondi Junctionの商業圏に入るだろう。

これら、BondiやRandwick,Coogeeなどへは、Cityに直通するバスが多く出ており、深夜も運行して24時間サービスの系統もある。系統番号でいえば、370、380番台がメイン。

RandwickやCoogeeよりもさらに南に下るとSouth Coogeeからマルーブラ(Maroubra)エリア。より閑静に、より家が大きくなる傾向がある。アクセスはやや不便だが、海辺の静かな高級住宅街。

Maroubraはサーフィン的にはBondi Beachよりも地元ではメッカであり、ボンダイビーチよりも大きく、且つビーチ人口密度が格段に低いので、「海!」という雄大さを堪能できる。意外と安いシェアが出てたりする。

比較的大きな商業地であるMaroubra Junctioは、同じMaroubraという名前をつけていくが、ビーチまで歩いていくのはかなり遠い。Maroubura JCは、同じジャンクションでもボンダイよりはかなり規模は小さい。生活には不自由しないけど、ショッピングタウン!って感じではない。ただし、近くにEastgardenという本格的な郊外の巨大なショッピングセンターがある。Marubura JCは、商店街がどうというよりは、Anzac Paradeというシティへの大動脈が通り、バス系統の結節点という交通の利便性が特徴。バスがガンガン来る。したがってこのエリアは、ビーチに近ければ海モードになり、ジャンクションに近ければ利便性がメリットになる。

なおマルーブラは地図の端の方にあるのでかなり遠い印象があるが、この程度の距離は、地元民の感覚では全然遠くない。ホームステイなんかもこのあたりはよくあるし、さらに南のマラバー(Malabar)やページウッド(Page Wood)なんかもボンボン行かされます。

BNSW大学周辺でいえば、前述のRandwick(大学の東側)のほか、キャンパス西側に広がるケンジントン(Kensington)やさらに南のキングスフォード(Kingsford)がある。ランドウィックと同じく留学生が多いため、アジア系食材やレストランの宝庫。特にキングスフォードはシドニーのインドネシア料理のメッカであり、安くて美味しい。ケンジントン、キングスフォードともに、シドニーには珍しく平たいエリアで、足腰的にはかなり楽だから、同じ距離でも楽さが違う。交通の便は、むしろシティに出るのに便利。Bondi Jucntionに抜けるバスは357番と400番など比較的少ない。

ちなみに400番は、ボンダイジャンクションからウェスタンサバーブのBurwoodまで行く長距離路線で、途中空港を通過する唯一の市バスであるので、低料金で空港に友達を迎えに行くときによく活用される系統である(電車は空港路線になるといきなり3倍以上と暴騰する)。


City周辺エリア

ultimo
一本奥に入ると閑静な下町風情のUltimo


Cityそれ自体はあまりオススメするような物件に乏しい。高層ビルの2DKに大人数で住んでいるような新大久保みたいなケースが多く、そのくせ値段もかなり割高。Cityの日韓カルチャーにどっぷり染まってるシェアが多く、「オーストラリアに来た甲斐度」が低い。

ただし、Cityの周辺エリアはそれなりに味があって面白い。

まずCityとBondiを結ぶエリア、Oxford St周りであるが、ガイドブックでも有名なパディントン(Paddington)がある。もともとスラム街であったここは、家賃が安いため芸術家の卵達が住み着き、それゆえアートな街になり、今ではシティ直近の高額所得ヤッピー系の街(プラス観光地)になっている。表通り沿いには有名ブティックやギャラリーのほか、お洒落なカフェやレストランもある。ただ、一歩中に入ると、昔ながらの長屋(テラスハウス)が建ち並び、また道(というよりは路地)の入り組み具合の複雑さではシドニー随一であろう。入り込むなら地図必須。昔の庶民的な佇まいと、最新トレンド系ライフスタイルと、観光系とがゴチャマゼになってるエリアで、掘り下げていくと味わい深いエリアである。


View シティ周辺地図
ダーリングハースト(Darling Hurst)、サリーヒルズ(Surry Hils)あたりは、City直近のダウンタウンであり、ナイトクラブやセンス的にとんがったパブやレストランが建ち並ぶ、ヒップなエリア。いわゆるcity slickers(シティボーイ)のメッカ。それだけに治安に難アリと言われたりもするが、まあ面白いところは大抵危ないといわれるものである。
Darling Hurstはテイラー・スクェア(Taylor Square)という大きな交差点の周囲、さらにKings Crossに抜けるVictoria St沿いにお洒落なレストランやパブが広がっている。しかし一歩中に入ると昔ながらの下町風情が濃厚に残っていたりして(特にPaddingtonとの境あたり)、好きな人は好きなエリアである。

Surry Hills はセントラル駅の東側に広がるエリアで、お洒落なエリアは南北に走るCrown St周りであるが、大部分はやや殺風景なシティのダウンタウンである。ただし、シティ至近ということでシェア物件は多い。一般に北や東に向うほどにお洒落度やヨーロピアン度が上がるといえる。

昨今のシティ南部は、香港か渋谷か?というくらいアジア度が高い(特に夜)が、ハイドパークを越え、大通りがLiverpool StからOxford Stにバトンタッチするあたりからガラリと変わり、オージー度、ヨーロピアン度が高くなる。

Kings Crossは有名な繁華街だが、Kings Crossという地名は実はない(行政区画でいえばPotts Pointである。Potts PointのKings Cross駅周辺の繁華街をKings Crossという通称で呼び習わしているだけ)。
Kings Crossはシドニーの歌舞伎町のようなところで、ドラッグとか風俗が盛んであるが、昼間歩く分にはどってことない商店街。夜に歩いたとしても、それほど異様な感じもしないだろう。注射針が公園あたりによく散らばっているけど。Kings Crossは同時にバッパーのメッカでもあり、バッパー宿が軒を並べているし、世界中のバッパーがタムロしている。この派手な繁華街の周囲のPotts Pointは、実は高級住宅地だったりして、駅から離れるほどにいい建物が建ってたりする。ただ、シェアは比較的少なく、シェアで長期滞在するというよりは、安宿やバッパーで一時滞在するような町という性格が強い。

Kings Crossから東側に行くほどElizabeth Bayやラッシュカッターズベイ(Rushcutters Bay)など、イースタンサバーブの高級住宅地になる。西側(シティ側)に行くと、ウールームールー(woolloomooloo)というシティとキングスクロスに挟まれた谷間のような、庶民的というか、やや殺風景なエリアになる。ただ、シティとの狭間にEast Sydneyという知ってる人は知っているというエアポケットのような昔の情緒を残したエリアがある。

レッドファーン(Redfern)エリアは「絶対行くな」とかよく言われているが、「絶対」といえるのはレッドファーン駅の北のEveleigh Stくらいであり、それ以外は「絶対」とまではいえない。特に行政区画上レッドファーンになっているが、エリアの東方面は殆どSurry Hillsであり、言うほどのこともない。このエリアについては治安の項目に解説したのでそちらを参照

レッドファーンよりもさらに南側に下りていくとウォータールー(Waterloo)やアレキサンドリア(Alexandoria)になる。どちらもシティ南部の工場地帯だったものが、昨今の不動産高騰から住宅地として盛んに再開発されている。特にWaterloo付近は、ピカピカの新築マンションが林立している。それだけにすぐ下に述べるPyrmontのように、まるで日本のマンションみたいで異国情緒性に欠ける恨みはある。また工場跡地を強引に開発しているので、まとまった商店街もなく、散漫なエリア。開発も散発的なので、アクセスもそれほど良いわけでもない。

シティの西側、チャイナタウンのすぐ西隣であるアルティモ(Ultimo)、その北にあるピアモント(Pyrmont)にもシェアが多い。UltimoはUTS(シドニー工科大学)とチャイナタウン至近という立地から学生さんや中国系の人が多く、都心直近でありながら昔ながらの下町的雰囲気を残している。Pyrmontは、昔は石切場の殺風景なエリアだっただけに再開発で日本みたいな新築マンションが林立し、またカジノなどもある。どちらもシェア物件は多いが、Ultimoに比べてPyrmontの方がより日本的というか、異国情緒性の乏しい平板なマンション(小奇麗なんだけど天井も低いし間取りも狭い)が多い傾向がある。

なお、Ultimoを「ウルティモ」と読む日本人(に限らずアジア人全般の特徴)が多いが、英語で"U"を「う」と発音する例はほとんど無い。「あ」「ゆう」です(Understand, University, Utility, Unit, Computer)。アルティモの語源は、もともとの地主のハリスさん(Harris Stの語源)が裁判になり、その際に争点になったのが会計上の「先月」を意味する"Ultimo"だったという。詳しくはWikipedia を参照。"ultimo"を辞書でひいて発音記号でみれば「るたもう」(”あ”に強勢がくる)。

Inner Westエリア

newtown
Newtownのメインストリート(King St)


シティの西方50キロに及ぶ広大なWestern Suburbのとっかかりにあるシティに近い約10キロ圏内エリアをインナーウェストと呼ぶ。まずシティ直近エリアでいえば、チッペンデイル(Chippendale)、ブロードウェイ(Broadway)がある。ブロードウェイはエリアも狭く、商業施設が多いのであまり居住物件がないが、チッペンデイルはUltimoのように一歩中に入ると昔ながらのテラスハウスが多い。

その次にシドニー大学を挟むようにして北にグリーブ(Glebe)、南にニュータウン(Newtown)がある。どちらもシドニー大学のお膝元で、学生さんが多く、シェア物件も豊富。また、カルチャー的にも面白く、レストランやゴハンも美味しい。特にNewtownはシドニーのフード・キャピタルと呼ばれるくらいレベルが高い。

グリーブが緑豊かな住宅街の雰囲気を残しているの対し、ニュータウンの方がより庶民的でカルチャー的にも尖がっている。音楽に例えれば、グリーブはフォーク系、アコースティック系、ヒッピー系なのに対し、ニュータウンの方がロック系パンク系みたいな感じ。レストラン数やお店の数でいえば断然ニュータウンの方が多い。ただし、グリーブにはBroadway Shopping Cnetreという巨大なショッピングセンターがある。ただし、住宅地としての格でいえばGlebe Pt Rdを奥に進めば進むほど良くなる。YHAなども奥の方にある。

どちらもビックリ箱みたいなエリアで面白い反面落ち着きがないかもしれないが、オーストラリアの東大のようなシドニー大学の近くのため住民の平均知能指数は実はかなり高いかも。また民族的な偏りが少なく、アングロサクソン系(オーストラリア保守本流)と非アングロサクソン系のバランスがよく、居心地もいい。

Glebeから西にむかってアナンデイル(Annandale)、さらにイタリア人街であるライカード(Leichhardt)がある。どちらもウェスタンサバーブ独特の眠ったような平和さがあり、それはライカードのようにイタリア料理店街がないアナンデールの方がより顕著。ライカードは有名なリトル・イタリアであるが、メジャーな存在になるにつれお洒落で料金高めのイタリア料理屋も増えてきた。しかし、比較的手頃な値段のシェアもそこそこある。

このエリアはシティまではバスで出ることになるが、わりと系統や本数は多く便利。西の大動脈Parramatta Rdはひっきりなしにバスが通るし、このあたりだったらどのバスに乗ってもほぼシティまで行けるだろう。

Leihhardtからさらに奥(西)にいくと、ハーバーフィールド(Haberfield)、さらにファイブドック(Fivedock)になる。ハーバーフィールドはこじんまりとしたエリアだが、実はイタリア住民度&平和な感じ度はライカード以上。ライカードがメジャーな存在になり、オージー向けに高級&お洒落路線を走るのに対してハーバーフィールドは昔ながらの面影を残していて良い。この関係は、後述するニュータウンとエンモアの関係に似てます。ちなみにハーバーフィールドの南のパラマッタロードを一本渡れば、チャイニーズの本場Ashfieldになる。意外と近かったりします。


View インナーウェスト地図
Newtwonのすぐ南にはアースキンヴィル(Erskinville)がある。ニュータウンから商店街を取り去ったような昔ながらの一角。
Newtownの西に直結するのはエンモア(enmore)、さらにスタンモア(Stanmore)ピーターシャム(Petersham)と続く。エンモアはニュータウンの延長だが、より町全体にロック的なカッコ良い殺風景度が増す。エンモアシアターという劇場にはローリングストーンズが公演をやったりして、関西における京大西部講堂的(京都の伝説的なライブ会場)な感じ。

スタンモアまでいくと牧歌的で何もな〜い、いい感じの住宅街になっていく。スタンモアは、特に駅とパラマッタRoadの間のエリアは電車もバスもどちらも利用でき、交通の便は良い。ピーターシャムはポルトガル系住民の多いエリア。ポルトガル名物チャコール(炭焼)チキンは美味。ただし駅の周囲は唖然とするくらい何も無いので注意(地味で暗い商店街はNew Canterbury Rd沿いにある。

その先のLewsham(ルーシャム)Summer Hill(サマーヒル)はさらに静かになるが、アクセスが電車だけになる反面、鈍行しか停まらないので、次の停車駅であるアッシュフィールドの方が急行が停まるし本数も倍くらい多いので実は便利。それだけに付近の住宅街や商店街は昔ながらの佇まいを濃厚に残しており、ローカル感が豊かで楽しい。サマーヒルの駅の近くには、目立たないけどフランクリン(スーパー)もある。

中国系(特に上海系)住人の多いアッシュフィールド(Ashfield)は、安くて美味しい本物のチャイナタウン、ここまでくると物価もシェア代も安い。そのくせ急行に乗ればレッドファーンまで電車で10分、タウンホールまで13分という抜群のフットワークのよさを示す。

Ashfieldからさらに進むとCroydon(クロイドン)を挟んで、バーウッド(Burwood)、ストラスフィールドStrathfieldがある。バーウッド以降はマイ・マルチ1の範囲外になるが、その代わりシェア代も安くなる上、大きな急行停車駅なので実はシティへはこちらの方が便利だったりして、地元的には人気も高い。ショッピングセンターも二つあり、かなり大きな街と言える。電車的にはストラスフィールドは最強。ストラスフィールドはシドニーの一大コリアンタウンでもある。なお、ストラスフィールドで各駅停車で乗り換えて一駅二駅のエリア(North Strathfield, Flemingtonなど)は、乗り換え分だけ交通の便が悪いので、さらにガクンとシェア代が安くなり、お値段重視派にはオススメ。

話は戻ってニュータウン〜エンモアエリアから南西におりていくとマリックヴィル(Marrickville)がある。ギリシャ系、ベトナム系住人が多く、アジア的な、賑わってるんだかうらぶれてるんだか分からない雑然とした商店街の佇まいが、アジア人である日本人の心を妙にくすぐる。このエリアは実はウチからシェアする人が多く、またその殆どがアタリ(いい人にめぐりあっている)。下町的庶民的なエリアにいけばいくほど、物価も安くなると同時に、逆に人情味が増すという例だろう。マリックビルのシェアをボンダイと比較すれば、同じ部屋の品質、同じ駅からの距離で週あたり30ドル以上安いはず。庶民的なエリアなだけに、住むにあたってあれこれうるさいことを言わない人も多い。
マリックビルは電車の駅もあるが、マリックビルの駅周辺から東側に住む場合、シィディアム(Sydenham)駅まで徒歩10分歩けば、そこからシティ経由でボンダイまで直通電車が走っている(約20分でボンダイジャンクションに着く)。

マリックビルよりさらに先にいくと、ダルウィッチヒル(Dulwichhill)HurlstonePark(ハルストンパーク)Canterbury(カンタベリー)に続く。どちらものどかな典型的な西のサバーブである。

さらにを進んでキャムシー(Campsie)までいくと、そこは韓国・中国系住人の多いエリアになる。エスニックなディープ度はどんどん深まるが、物価もシェア代もどんどん安くなる。キャムシーに住んだ人も多いが、マイ・マルチ1の範囲外になるのでその分交通費はかかる(といっても週7ドルくらいの差だけど)。このあたりはインナーウェスト圏内を出てカンタベリーエリア(Canterbury/Bankstown)という区分になる。キャムシーをさらに越え、ベルモアを越え、ラケンバまで行くと、ディープ度は更に増し、シドニーのイスラムタウンになる。駅前の商店街の殆どにアラビア文字が躍る。

ボンダイ直通路線(ボンダイ=イラワララインという電車図で青線で表示される路線)は、ボンダイ・ジャンクションからシティ経由でシティの最南ルートを通る。ボンダイに学校がある人は、意外と重宝する路線である。シティの近い停車駅(シィデアム、テンピ)あたりは産業地帯でちょっと殺風景かもしれないが、そのさきのアーンクリフ(Arncliffe)、バンクシア(Banksia)になると何もない住宅街になる。さらに大きな急行停車駅ロックデイル(Rockdale)になると商店街も多いしシェア物件もある。マイ・マルチ1のギリギリ範囲内でもあり、意外と狙い目。ただし、このあたりはエリアは空港直近(真西)であるために朝晩は飛行機の騒音が多少うるさいかも。もっともシドニー空港は夜間発着禁止であるので夜は静か。

ロックデイルよりさらに進むと、再び静かな郊外の住宅街コグラ(Kograah)やカールトン(Carlton)、アラワー(Allawah)となり、大きな駅であり南のチャイナタウンであるハーストヴィル(Hurstville)になる。ここまでくると「西」というよりも「南」の雰囲気が濃い。のどかな牧歌的になる。このあたりのエリアは、正確にはインナーウェストではなく、セイントジョージ(St George)と呼ばれるエリアになる。

そこから先は完全に南エリアで再びエスニック性は薄くなり、バリバリ白人オージー系リゾート的な雰囲気になる。エリア区分では、サザーランド(Sutherland)になる。気が遠くなるくらい遠い感じがするかもしれないが、サザーランドからだったらシティまで30分。ホームステイも結構多い。


Lower Northshoreエリア

Neutral Bayの風景
Neutral Bayの坂道からハーバーブリッジを望む


緑豊かな高級住宅地であるノースショア(北部海岸)のうち、北の巨大な商業地であるチャッツウッド(Chatswood)とハーバーブリッジの間に挟まれたエリアがロウアー・ノース・ショアである。イースタンサバーブの海寄りエリアと同じく(そこからサーファー系を除去した感じ)、平均所得も高く、ハイソな部分もある。よってシェア代も物価も高く、アングロサクソン系住人が多いので、ゴハンも実は不味い。ただし住環境は良い。

ハーバーブリッジを渡ってすぐのキリビリ(Kirribilli)、ミルソンズ・ポイント(Milsons point)、マクマンズ・ポイント(McMahons point)はハーバーブリッジが目の前にそびえる絶景スポットだが逆に超高級マンションなどが多く手頃なシェアは少ないかも。キリビリは安宿が多いので有名。

ノースシドニー(North Sydney)も基本的には商業地であり住宅地は少ないが、それでも駅の北西側に閑静な住宅街がある。そのあたりは狙い目かも。駅の北東部も住宅地があるがアクセスが面倒(巨大な高速道路を陸橋を越えて歩いていかないと駅に着かない)。

ノースシドニーから北東から東部に広がる広大なエリアがニュートラルベイ(Neutral Bay)でここもシェアが多いし、商店街も充実している。日本人のショップも多く(といってもピンポイントに知る人ぞ知るという感じで点在するだけだけど)、かつては紀伊国屋もニュートラルベイにあった。ニュートラルベイは、幹線道路であるMilitary Rd (ミリタリーロード)からシドニー湾に接する海岸部までのエリアであるが、ミリタリーロードから海岸まで全部坂道(海に向かって下り)である。

 ノースショアは殆どがそうだが、一番高い尾根道に幹線道路が走り、そこに商店街があり、住宅街はそこから下っていく。一番海に近いところに住んだ場合、幹線道路まで、下手すれば30分くらい上り坂が続くので、シェア物件も非常に多いが立地に注意。もっとも海よりのエリアの場合、フェリーでサーキュラーキーまで10分で着くので実は便利でオーストラリア気分満喫という醍醐味もある。

ミリタリーRoadからシティ(ウィンヤード)まで実は10分ちょいで着く。これはフリーウェイに全線バス専用路線があるおかげ。Military Rdから直角に南進してフリーウェイに入るが、フリーウェイに入ってからシティまでは、それが朝のラッシュ時であれ5分程度しかかからないだろう。よって、このエリアでのシティ便を計るポイントは、フリーウェイにはいるまでMilitary Rdをどれだけ走るか(長いほど時間がかかる)、そして自宅からバス停までどのくらい歩くかによる。


View ノースショア地図
ニュートラルベイの周辺の北と東にCremorne(クレモーン)、さらに東にいくとMosman(モスマン)になり、よりハイソ度が高くなる。
ニュートラルベイの真北あたりにキャムレイ(Cammeray)があり、クレモン、キャムレイいずれもシェア候補地になりうる。モスマンは物件が高い(もともと不動産が高い)し、ミリタリーRoad沿いでないとアクセスは不便。ただし、マンリーの学校に行く人にとっては、シティアクセスも出来るのでむしろ好立地になろう。

Cammerayからさらにバスで5分ほど北に行くと、North Bridge(ノースブリッジ)というサバーブになり、ここには東京マートという日本食専門のスーパーがあるので在住日本人(特に駐在員さんとか永住者)には有名。

ノースシドニーから真北エリアがクロウズネスト(Crows Nest)ちょっとした商店街になっておりレストランも多く、ノースにおけるニュータウン的な雰囲気がちょっとある(実力的には=値段と美味しさのコストパフォーマンス=ニュータウンに遠く及ばない)。

クロウズネストからさらに北にSt Lenards(セイントレナーズ)、Naremburn(ナレンバーン)、Artarmon(アーターモン)、Lane Cove(レイン・コウブ) と続くが、クロウズ・ネストやレナーズはシェア物件が少なく、実際に候補になりうるのはナレンバーンとアーターモンあたりであろう。ナレンバーンは再開発したセントレナーズの後背地である住宅オンリーの閑静なエリア。アーターモンは、駅裏に極小だけど日本人街があるなど、日本人もそこそこ住んでおり、アジア系住人がわりと多い。アーターモンはシェアも多いし、一つの狙い目。

Chatswood(チャッツウッド)は北の最大の商業地。東部におけるボンダイジャンクションのような存在。ただ、巨大資本を投下して駅周辺を開発して商店街を作り上げたという感じで、商業的色彩が強く、日本の大都市郊外タウンのような感じで、異国情緒性は薄い。その分違和感も少なく馴染みやすいが、外国っぽい感じはしないかも。実際、小金持ちチャイニーズが多く住み、北のプチブルチャイナタウンって感じではある。そのかわり日本食材は中国系、韓国系スーパーからふんだんにゲット出来る。一日一回日本料理を自炊しないと気がすまない人には向いているかも。シェアも多い。が、お金持ちのチャイニーズのオジサンが投資利殖のために物件を沢山買って、そこに家作のようにシェアをいれて経営しているケースもままある。

ウィロビー(Willougby)は、Chatswoodの東隣の住宅街でアクセスが悪そうだが、実はバスですっとシティまで行けるので意外と便利なエリアである。

Chatswoodよりも北になるともう市バスが走っていないという、アッパーノース、シドニーの奥座敷の白人社会になっていく。北に行くほど森林のなかに豪邸がある感じになり、住環境はいいけど、車必須。電車沿いでないとシェア物件もそもそも出ない。最北端のホーンスビー(Hornsby)までいくと、またChatswood的な商業地になり、アジア系もそこそこいます。


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