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語学学校の選び方
 Part 2:予算で選ぶ 





2 : 予算で選ぶ 〜 語学学校の経費の構造


 シドニーの語学学校の授業料は、おおむね週350-80ドルあたりをモードにして、高くて週470ドル、安くて280ドル前後になっています。ただし、もっと安いところもありますし、スペシャルセールを敢行していて通例よりも安くしているとこもあります。

 授業料は、そのときどきの経済事情に連動して変わります。オーストラリアの場合、好景気を反映して一貫して値上がりしています。2008年9月以降の世界経済危機の影響により1年間ほどブレーキがかかりましたが、上手に危機を乗り切り、09年後半には回復基調に乗っています。2011年以降のギリシャなどEU危機に一喜一憂し、不安が立ちこめているのはオーストラリアも同じですが、OECD諸国の中では最も堅調に推移しているといっていいでしょう。

 経済危機以降、学校の動向や授業料など固唾を呑んで見守っていましたが、過ぎてしまえば殆ど影響はないような感じです。まあイケイケバブルの頃ほどではなく、09年に値上げしたところは10年に据え置き、09年に据え置いたところは10年に値上げと、2年に1回くらいの値上げで済んでいます。11〜12年も同じような感じで、11年に値上げした学校は12年には据え置き、12年に据え置いたら13年には値上げという感じです。ただし、生活費は一貫して上げっているのでホームステイ代は上がっています。

 さて、語学学校の費用ですが、もちろん誰だって安いに越したことはないです。しかし、もう内容なんかどうでもいいからとにかく安ければいいのか、それなりにしっかりした内容であることを求めるのかという、値段重視でいくか質重視でいくかの違いはあります。

 シドニーの語学学校は60校以上あり、その授業料もまさにピンからキリです。しかし、僕の眼から見て「安かろう悪かろう」という疑いのある場合、あるいは安物買いの銭失いに終わりそうな場合はその旨キチンとお伝えするようにします。ここ20年、殆ど物価が上がらないデフレ日本いると、つい勘違いしがちなのですが、オーストラリアでは、中古車でも何でも値段とクォリティはかなり正しく対応します。それなりの値段だったらそれなりの品質になるということです。基本的には「掘り出し物など無い」と思っていたらいいです。

 それを前提に、授業料と品質の対応関係が納得できるかどうか、つまりこの部分が充実してるから高くなり、この部分が乏しいから安いという、「なぜ高いのか/安いのか」が納得できるかどうか、そこがポイントになると思います。僕も個々のカウンセリングではその部分をしっかりお伝えするように心がけています。「安いところがあるんですよ」と、「安ければいいんでしょ」的な値段重視の紹介は避けたいです。なぜなら、安いといってもまとまれば結構な値段になりますし、それだけの買物をする以上、きちんとした買物をしていただきたいですから。

 具体的に言います。フルタイムで正規料金が週330ドルを切るような場合は、単なる個性の差を越えて、コストカッティングのために語学学校として必要な基本的な機能面まで削っているかどうか検討する必要があると思います。

 語学学校というのは、@教師、A生徒、B設備の要素で成り立っています。順次分説します。


@.スタッフ 

 まず大事なのは教師陣でしょう。
 オーストラリアの就職観は、プロ野球やサッカーの選手のようなもので、実力があれば遠慮なく高給を要求します。プロの能力に対する評価はただ一点、ギャラです。だから高給を払えばいい選手が集まりますし、ケチればいい人材は集まりません。そのあたりは非常にハッキリしています。学校経営で一番コストが嵩むのはこの人件費ですから、やはり安いところは教師としての技術や経験に欠けるケースが多いのではないかという懸念はあります。高いところは、IELTSやケンブリッジ試験の上級試験官が教えていたり、あるいは定番といわれる有名テキストの著者自身が教えていたりもします。

 教師以外のスタッフについても同様のことが言えます。語学学校のスタッフの苦労は、おそらくビジネス学校や大学のそれよりも大きいと思われます。なぜなら、語学学校の生徒達は(当たり前ですが)英語が出来ないですし、生活環境にも慣れていないからです。事務連絡一つでも、何度もゆっくりわかりやすく発音して辛抱強く言わねばなりません。また、ホームステイのトラブル、やれ財布を落としたとか、病気になったとか、そのあたりの生活全般の面倒もみなければなりません。つまりは非常に手間がかかる。スタッフも「事務官」というよりは「保母さん」みたいな資質を求められます。

 この手間がかかることを正面から受け止めて、いわゆるスチューデントサービスをしっかり充実させている学校もあれば、殆ど何も考えていない学校もあります。皆さん的には、とりあえずカウンターに行ってタドタドしい英語をしゃべった時の相手の対応が親身であるか、冷たいかという形でも出てくるでしょう。また親身になって相談に乗ってくれたり、時には叱咤してくれるような日本人カウンセラーを雇ってるかどうかということもあるでしょう。このように学生サービスを取り組めば取り組むほど、スタッフの労働負担は重くなり、またそれに耐えうるだけのスタッフの質と量が求められますから、結局お金がかかる、そして授業料に跳ね返るということになるのだと思います。

A.学生

 第二に生徒ですが、現地の学校の良さは、やはり世界中から生徒が集まってくることですが、そのためには世界中に営業や広告をかけていかねばなりません。学校のマーケティングマネージャー氏は、年中世界中を飛び回って営業しなければなりません。これはかなりのコストになるでしょう。生徒の国籍が20−30カ国を超えるような学校は、どうしても週350ドル以上します。一方、すでに現地にいるワーホリさんなどを対象に経営をするのであれば、広告費などはかなり削減できます。日本の場合でも、同じ広告を出すにしても、日本の留学・旅行雑誌に広告を出すのと、現地の無料のコミュニティ誌に広告を出すのとではケタ違いに費用が違います。海外営業を控え、現地営業を中心にすれば、営業広告費は削減できますから、その分安い学費で価格競争力をつけることができます。

 ちなみに、語学学校における人数や国籍割合は、世界経済の動向とオーストラリアへの留学、ワーホリについて1.ワーキングホリデーとは何か?日本人ワーホリをとりまく環境変化で統計数値を引用して分析しましたが、全体の傾向としては留学・ワーホリいずれともガンガン伸びています。人数も増えているし、国籍のバラエティも豊富になる一方です(ただし、日本だけが長期低落している(-_-;))。台湾ワーホリが絶対数で日本人ワーホリをはるかに超えたり、エストニアワーホリが増えたり、学生ビザでは南米系が爆発的に増え、且つリビアやサウジアラビアなどの中東系も増えています。それだけに、学校側としても世界各国に益々対応せざるをえなくなってきていると言えます。

 あと、一般的な対応関係でいいますと、英語の勉強に熱心な学生は、やはりそれだけ学校にお金をかけます。これはどんな領域でもプロとかセミプロクラスの連中の方が機材にお金をかけるのと同じです。真剣な人、技量のある人ほど安いものだと結局損だということも良く知ってますから、イイモノを選ぼうとする傾向があります。こういう言い方をするとカドが立ちますが=しかし、なあなあで毒にも薬にもならないことを書いていても皆さんの時間を無駄にするだけですのでハッキリ書きますが=同じように英語学校でも、安い学校に行けばいくほど、相対的に不熱心な、あるいは意欲の甘い学生、それも多くは日本人系が集まる傾向があると思います。いや、「予算は出来るだけ絞りたいが、俺は英語を勉強する気持ちは真剣だぞ」という人は幾らでもいると思うのですが、その人が英語をどれだけ真剣に思っているかは、結局コトバではなく予算のうちどれだけそれに注ぎ込むかに否応なく現われるでしょう。予算100万円のうち学校に20万しか割かない人と、40万のうち30万円注ぎ込む人とでは、やはり気合の入れ方が違うと思います。

 英語なんかちょっとやそっとやったくらいでは身につきませんし、中途半端にやるくらいだったらやらない方がマシなくらいです。「こんなにやったのに出来ないから、もういいや」という嫌気がさしたり、トラウマができたり、一生英語が嫌いになったりという禍根を残すこともあります。悲しいことに、そういう人は結構たくさんいます。また、シリアスに勉強する意欲の無い人たち(これまた結構います)と一緒にいると、「そうか、別に英語なんかできなくたっていいんだ」とばかりに妙に開き直った連帯感みたいなものが伝染する傾向もあります。またそれを裏付けるようにシドニーのシティあたりでは、(非常に範囲は限定されるが)日本語だけで十分に生活出来てしまう環境があります。

 もう一点、注意すべきは、生徒数です。小さな学校はアットホームな感じがして良いのですが、しかし致命的な欠点はレベル分けが十分に出来ない点です。ゼネラル英語コースは6レベルあり、人が集中する中級は1クラスでは足りないでしょう。これにEAP(進学)、さらにヨーロピアンの好きなケンブリッジ検定コースを加えていけば、十数クラスは欲しいところです。1クラス平均15人だとしても10クラスで150人、20クラスで300名ということになります。しかし、コンスタントに学生をそれも世界中から集めようとすれば、世界中のエージェントから高い信頼を受けていないと難しいです。実績プラス営業力(&広告)が必要でしょう。

 以上、ここでは料金が学生の傾向(国籍、熱意、人数)に微妙に影響しているという相関関係を知ってください。

B.設備

B.三番目は設備が優秀だから授業料も高くなるという点ですが、一見分かりやすそうで、実はあんまり関係ないのかも、、という気になってます。学校全体の経費構造でいえば、家賃と人件費、広告費が大きいでしょうが、什器備品のリース料等がそれほど大きな比率は占めるとも思いにくいからです。

 ただこの「設備」については誤解をする人が多いので、もうちょっと触れておきます。
 設備のうち、ランゲージラボと言われるLL教室や、ライティングの授業のためのコンピュータールームは、学生ビザが取れる学校(オーストラリア政府によって認定されている学校)だったら標準装備で備えていなければなりません。ただ、そのグレードが高いか、PCの数が多いかなどの差はあるでしょう。あとは教室とか学生ラウンジなどの設備ですが、違いがあるとしたらラウンジの場所、広さなどの休み時間の居場所や居心地の差でしょう。教室それ自体の差はそれほどないですし。

 学校に付属している図書室については、それほど重視しなくても良いと思います。一日5時間しっかり授業を受けて、宿題もやって、学校の外に出たらまた英語、家に帰ってまた英語という毎日ですから、それだけで充分お腹一杯になるでしょう。読むべき本など現地ではいくらでも手に入ります。無料のコミュニティペーパーもあれば、図書館も古本屋もあります。学校の図書室にそれほど頼る必要もないでしょう。リーディングに関していえば、本という物体そのものよりも、自分のレベルに合った読み物(多くのは児童用小説など)を先生に聞いて選んでもらう事の方が大事でしょう。

 学校内にカンティーン(食堂)があるとか、テニスコートやプールなどのスポーツ施設、寮などの設備ですが、ことシドニーの学校に関する限り、ほとんど無いと思っていいです。ランチは皆さんラウンジで弁当箱広げてたり、近くのフードコートやカフェに行ってます。スポーツ施設など別に学校に頼らずともシドニーだったら無数にあります。寮も、ときどき気にされる人がいますが、実際にはほとんどニーズがないです。毎週数千件というシェア物件が出ていますし、学校が寮を持ってるといってもどこかのフラットに学生同士が住むという形式で、要するに実体的にはシェアと変わりません。それに昼も夜も同じ人々と顔を合わせていることがいいことかどうかという問題はあります。トレーニングというのは、練習と実戦のバランスが大事で、学校で留学生同士で練習したら、残りの時間はローカル社会で実戦を積んだ方が学習効率という点では遙かに高いでしょうし、世界がグンと広がります。

 学校でインターネットが出来るかとか、日本語が読めるかという質問はよくありますが、これも殆ど学校選択の決め手にならないと思います。なぜなら大抵の学校ではインターネットが出来ますし、Windows2000以降でしたらブラウザのエンコードを変えたり、入力ロケールを日本語表示にすればいいです。また、インターネットをやる場所も、日本人用の情報センターや、カフェ、図書館、コミュニティセンターなど幾らでもあります。尚、学校内のフリーWiFiは、今はどこでもあるでしょう。設備投資としては安いものですから。

 学校の建物ですが、多くの場合はビルのテナントとして入っています。ただ、料金と建物の関連で言えば、立地や雰囲気という点で差があるように思います。安い学校は大体シティにあります。これは昨今のビル建築ラッシュで、オフィスが過剰供給になりテナント料が安くなっていることにも対応していると思われます。シティというのは摩天楼状態ですから、学校も大きなビルの1フロアをパーテーションで区切ることになりますが、そうなると各教室に窓がなく、なんとなく息苦しさを感じる人もいるでしょう。なにしろ毎日そこで過ごすわけですから、こういった環境の差というのはかなり大きかったりします(このあたりのことは語学学校選択の基準その1:ロケーション編で述べました)。

 大きなビルのテナントといっても、隣のビルとくっついていなければ窓は多いですし、階数が高ければ眺望もいいです。また、専有面積の部屋割り/間取りなんかも違います。学生の共有ラウンジなどを広めにとって、ゆったりとした間取りにしている学校もあれば、かなりキツキツにしてあるところもあります。ただし、このあたりは実際に見ないとまず分からないでしょうし、見たら一発で分かると思います。

 以上、授業料と学校の内容との関係は、結論的にはイチにもニにも「人」=教師、スタッフ、学生=というマンパワーであるということです。しかし、この種の人的資源の部分というのは、カタログやパンフレットを読み比べてみてもよく分かりません。大体どこも良いことしか書いてませんし。


モチベーション/「やる気」
 ところで、語学の学習というのはハッキリ言って面白くないです。英語というのは、ボキャブラリにせよ毎日100回辞書ひいても最低3年かかるし、発音だって同じ発音を何万回と練習する必要があります。かーなり砂を噛むような詰まらない日々なわけで、それをやり遂げるにはそれ相応のモチベーションが必要です。「意思の力」なんかあんまりアテにしない方がいいです。そんなに意思が強いんだったら、中高6年も英語やってきたんだから、もうとっくに出来るようになってるハズです。人間なんかそんなに急には変わらない。昨日できなかったことは、明日も出来ないと考えた方がいい。意志の弱い僕らがそれでも頑張ろうと思ったら、定期的な燃料補給(モチベーション)は絶対必要だと思います。

 じゃあ、英語のモチベーションとは何かというと、現地のストリートで毎日のように屈辱に打ちのめされ、毎日のように他の民族の人と心が通じ合ったときの喜びで胸が一杯になることです。「くそお、英語できないと悔しいなあ、でも通じるとメチャクチャ楽しいなあ」というアメとムチ、天国と地獄を味わうことです。「上達するとこんなにイイコトがある」というご利益が身に染みているかどうか。そこが曖昧で、別に英語が出来なくてもそれほど生活に変化がなかったら、「別にやらなくてもいいんじゃないの?」という気分になりがちです。だから、どんどん現地の中にはいっていってください。学校というのは、”何となく”気休めのように通学するのではなく、強いモチベーションが支えられていてください。

 したがって学校にモチベーションを求めにいくのは本末転倒です。
 やる気が乏しい人間が学校に行ってやる気になる、、それが叶えば良いでしょうが、アテにすべきでもないし、そもそも海外に毎日住んでいてモチベーションが湧かないという状態自体がおかしいですよ。よほどヌルい環境で暮らしてるんじゃないか?学校の良し悪しよりもライフスタイルの点検をした方がいいです。しかし、学校に行けば行くほどモチベーションが下がるという逆の事態もあり、そこは要注意です。その意味で、学校における学生の質というのは大事です。本気でやる気のない連中がゴロゴロいるような学校にいくと、「そっか、別にやらんでもいっか」という気分になりがちですから。

 というわけで「とにかく何でもいいから安くあげたい」という意向を強くお持ちの貴兄の場合(その気持はよく理解できます)、究極の節約方法は、「語学学校に行かない」ということでしょう。これは冗談を言っているのではなく、英語学習というのは究極的には、@ひたすら覚えるという地道な努力と、A場数を踏んで恥をかきまくることですから、昼は公園などで手当たり次第にその辺のオージーに話しかけ、夜は新聞や古小説を買い込んでひたすら辞書をひきまくり、どんどん量をこなせしていけば取りあえず英語は伸びます。教会では無料会話教室はやってますし、エクスチェンジ(日本語を勉強したいオージーと無料で教えあいっこをする)もあります。シェア探しでも格好のトレーニングになります。ただ、現実にそれをやりぬくことが出来るかどうかといえば、かなり難しいでしょう。それにオージーと会話は出来ても、「そこは違うよ」といちいち訂正してはくれないから、変な英語で固まってしまうという問題もあります。実際にそれをやった(予算の関係でやらざるを得なかった)人もいますが、最後にはまどろっこしくなって、「学校行きたい!」となり、必死にバイトして学費を貯めてました。

 以上を踏まえて、「やるんだったらちゃんとやろう!」と思えるのでしたら、ある程度の品質のものを探されたらいいと思います。学校は、キチンといけばやはり効果はありますし、英語が出来るようになって世界がどれだけ広がるか、どれだけ楽しい思いをするかは想像以上だと思います。

 堅苦しいことばかり言いましたけど、でもこれまで多くの方を空港お出迎えからお世話してますが、3ヶ月なり1年なりの期間を経て、ものすごく個人差が出るのを目の当たりにしてますから(本当に信じられないほど差がつく)、余計なお世話ながらも、ついついお説教がましいことを書いてしまうのです。いわゆる「二極分化」というのはどの世界にもあるようで、ローカル現場で頻繁に接している人は常にモチベーションが補給されますし、学校でも一生懸命やるし、それがまた現場で実戦的な形に精錬されるし、それでまたモチベーションが、、というフィードバック効果の好循環になります。逆にローカルとの接点が乏しいと、モチベーションが低下し、学校もいい加減になりがちで、それがまたローカル現場を遠ざけ、、という悪循環になります。かくして「出来る人はどんどん出来るようになり、出来ない人は(相対的に)どんどん出来なくなる」という二極分化になるという。よくある話です。海外にまとまった時間滞在できることって、そうそう何度もあることではないですから、やるんだったら実り多い方がいいだろうと思いますし、安くもないお金を払うのだったらキッチリもとを取ってください。授業料は自己投資です。そして投下資本は必ず「回収」してください。

 しかし、モチベーション!とかいっても、なかなか日本にいては詰めて考えにくいでしょう。「とりあえずまず英語学校に行って〜」くらいの漠然たる考えしかもてないというのが実情でしょう。僕だってそうでした。

 そして、こういったことは抽象的に考えていても時間の無駄って部分があります。現地にやってきて、「ああ、もう少ししゃべれたらこのギリシャ人のおばちゃんともっと楽しく会話できるのになあ。知らない国の人と喋るのがこんなに面白いとは知らなかった」と痛切に思ったり、右も左もわからないまま道に迷ってまるで幼児のように無力な自分を噛み締めて「これはアカン、生きていけんぞ!」と思ったり、そういった経験が出てきてはじめて、「ああ、俺はこうなりたい」という方向性が出てくるのだと思います。

 メール段階では「いやあ、とりあえず学校に行くってくらいでいいですよ」と言っておられた方が、空港でトラブルに見舞われて(客観的には大したことないのだけど)、周囲の係官からいろいろまくしたてられて何も分からずオロオロして、へロヘロになって出てきたときに、「いやあ、マジメに英語やります。でなきゃ生きていけないっす」と気持ちがガラっと変わったりします。シェア探しなんかしたら一発で気分が変わります。僕も舐めてた一人ですが、現地に着くやいなやボコボコに叩きのめされ、「英語が出来なきゃ呼吸もできない」くらいの気分になりました。早く「現実の壁」を知った方がいいです。最終的にこの現実を変えられなかったら、それまでの費用と努力の意味がなくなってしまうのですから。

 これらモチベーションについてはもう現地に来てからの話ですが、ここでは、まず、価格にはそれなりの理由があること、高い学校に行く場合には何を求めてそうするのか、安い学校に行く場合は何が失われる可能性があるのか(失われても構わないものなのか)、そのあたりを立体的にお考えになるように、と申し上げておきます。


 ★→語学学校の費用に関して、「総論:予算・費用について〜学費&生活費のシュミレーション&傾向と対策」も併せてご参照ください。

 →次(3.学校の個性と居心地)に行く



 語学学校の選び方INDEX

序章 カタログショッピング的学校選びの危うさ
(1) ロケーション
(1-2) 学校と住居のコンビネーション
(2) 予算、授業料
(3) 学校の個性と居心地(規模、雰囲気)
(4) 目的やコース (IELTS、ケンブリッジ、ビジネスコース)
(5) 英語力別の学校の適性(初級・中級・上級)
(6) 上級編・本質編:何のために学校にいくのか?「結果を出す」留学〜学校の相対的比重を下げよ