シドニー現地生活者のための(和食)料理メモ
2012年09月13日補訂


シドニー食生活向上委員会/食材の入手・代用 shop編


(その2/SHOP編)
− シドニー食生活向上委員会編 −

食材の入手・代用/どこに買いに行くの?SHOP編

 ここ数年で日本食材を扱うお店はかなり充実してきました。以前は東京マートと姉川とあとバーリントンくらいだったのですが、バーリントンが脱落し、PKやジャスコが台頭したかと思ったらいつの間にか消え、夢屋さんが頑張って、、という感じです。僕がよく使う店をはじめ、いくつかご紹介しましょう。


1.日本食材店


 まず基本として、日本食材の代用品ではなく、「日本食材そのもの」を売っている店を紹介しましょう。シドニーでも日本食材店は沢山あります。勿論、輸入費用が掛かるので日本で買うよりは割高になりますが、本項で紹介している「代用品」についても、何がなんでも代用でなければナラナイというわけではありません。節約という経済的効能の他にも、「ほ〜、これでも出来るじゃないか」ということを発見する知的ゲームとしての側面が強いです。

 したがいまして、時間に余裕のない方とか、この「代用ゲーム」に興味を見出せない方の場合、手っ取り早く日本料理を作ろうと思えば、多少高くてもとっとと日本食材を買えばいいわけですね。また、日本食材店は、代用品に挑戦する場合、失敗したときのための「すべりどめ」にもなりますし、なんでもかんでも代用できるわけでもない。だから、その意味では必要な存在とも言えます。


 まず、そのなかで、一番大きな店として東京マートを代表として挙げておきます。

 東京マート:Shop 27, Northbridge Plaza, Northbridge, NSW

 Northbridge Plazaには、東京マートだけではなく、日本人のお医者さん(鳥居先生)やカジュアルなお寿司屋さん(巻物がふわっと巻けていて上手な寿司屋さんだと思います。寿司ロールは何処にでもあるけど、本当にしっかり巻けている巻き寿司は非常に少ない)など、日本関係の店が目につきます。その意味で便利は便利なのですが、立地的には最寄りの電車の駅がないので、車持ってないとちょっと行きにくいかな?という気もします。ノースシドニーやチャッツウッドあたりからバスで行くことになるでしょう。

 勝手な推測ですけど、この立地はシドニーに住む日本企業の駐在員さんをターゲットにしたものだと思われます。つまり、「車は当然標準装備」という。また、日本企業の駐在員さんは伝統的にノースのそのまたノース(upper northshore)、Castle Cove, Castlecrag, Killarney Heightsなどに住んでいて、それらの地域と職場との中間点がノースブリッジ・ショッピングセンターだったりするわけです。その意味では好立地。しかし、同じ日本人でも車なんか持ってない多くのワーホリさんや留学生さんには遠い存在だったりします。

 しかし、長引く日本の不況の影がここにも落ちていて、駐在員さんの激減と、また大盤振る舞いだった海外手当ての縮小によって、在豪日本人の財布の紐は昔よりも固くなってきています。それは時折行われる東京マートの「全品2割引セール」に行くと実感できます。「どこにそんなに日本人が居たのか?」というくらい駐在員系の方々が殺到し、ほとんど数か月分と思われるくらいの食材を買いだめしていかれます。皆さんかなり真剣で、なんか殺気すら漂う感じだったりします。

 また中国系住民の増加、中国系スーパーの増加というライバルによって、東京マートさんも大変だと思います。値段も昔よりはかなりリーズナブルになったように思いますし、日本以外の食材についても取り扱うようになってます。しかし、中国系スーパーがいかに頑張ろうとも、「日本食材"も"あります」というスタンスと、「日本食材をメインにやります」というスタンスの違いはあり、日本人らしいキメ細かな品揃えには東京マートに一日の長があると思いますね。また賞味期限を律儀に守るあたりは、日本系スーパーならではでしょう。中国系スーパーでやたら安い品があったら賞味期限見るといいですよ。結構切れてたりするから。



 比較的アクセスが楽なのはボンダイジャンクション(Bondi Junction)周辺でしょうか。ここは、ワーホリなど若い人がメインのエリアで、日本食材店、日本料理店の他にも、英語学校など集まっています(もっとも2005年あたりからCityへの移転が目立つようになりました)。また、日本人経営の純粋日本食専門店だけではなく、韓国の人が経営している韓国食材+日本食材の店もよく見掛けるのですが(ボンダイ商店とかうさぎ屋さんとか)、ボンダイには韓国の学生さん向けの店も多くあります。

 ここらへんは地域商圏の関係で面白いのですが、同じ日本人が多く集まる地域と言ってもノース方面は駐在の方など家族の方が多く、ボンダイは若者が多いせいか、どことなく品揃えに差が出てくるような気がします。例えば、ボンダイの方がインスタントもの中心だったり、手軽なテイクアウェイの店やラーメン屋さんが多かったりするのに対して、ノースの方は本格的な家庭料理を作るのにも対応出来るような品揃えになっているとか。


 ノースの日本食材屋さんとして他に挙げられるのは、クロウズネスト(Crows Nest)の夢屋と、アーターモン(Artarmon)の姉川です。

 姉川 : 1 Wilkes Ave, Artarmon
 夢屋 :  Crows Nest Plaza, 103-111 Willoughby Rd, Crows Nest
(2008年から同じショッピングセンター内のより大きなテナントに移転ました)

 姉川はおそらくシドニーで最も古くからやってる日本食材店でしょう。Castlecrag→Neutral Bayと来て、去年からアーターモンの駅前(裏)に開店しています。夢屋さんは、クロウズネストにあります。

 どちらもスーパーではなく、個人商店であり、昔懐かしいよろず屋さん的な雰囲気をかもし出しています。大きな店舗でショッピングカートを転がしてお買物、、というのではなく、所狭しと並べられている商品をグルリと身体を回転させながら見回すという感じです。ぱっと見た目には、「え、これだけ?」と拍子抜けするくらい狭いし、品揃えも少ない。しかし、カンドコロさえ押さえたら、かなり使えるお店だったりします。

 「カンドコロ」ってなによ?というと、若い人にはもう知らない世界かもしれませんが、町の魚屋さんとか八百屋のように「昔ながらの小売商店」としてのカンドコロです。スーパーマーケットではなく、ましてやコンビニなんかではない。「商店」です。どこが違うの?というと、商店というのはインタラクティブなんですね。お店の棚に載っている商品を買うだけではなく、無かったら聞く、もっといい方法があるかどうか聞く。そうすると得がたい情報や便宜が返ってくるわけです。「来週に○○が入荷しますよ」「これはちょっと高いけど出すだけの価値がありますよ」「こういう食べ方がありますよ」などなど。お店の方もお客さんの生情報(リクエスト)を常時聞いてるわけですから、それがまた品揃えに反映する。


 本来「お店」というのはそういうもので、その業種のノウハウを知り尽くした生き字引のような主人が店頭に立ってお客さんとやりとりし、ベストの方法を提案するという、「コンサルティング業務」が当然サービスに含まれていたりするわけです。

魚屋さんだったら、今日のオススメ、何が旬か、どういう調理方法があるか事細かに教えてくれます。年中買い物してたら料理学校なんか通う必要ないくらいです。食材知識も、調理知識もどんどん増える。これが個人商店の良さです。これってちょっと前の日本だったら当たり前の話だったのですが、スーパーなど大規模小売店の進出で今となっては「古典芸能」みたいになってしまいましたね。むしろ海外で生き残っているという。ダイエーが流通革命で破壊したのは価格だけではなく、インタラクティブなコミュニケーションもまたそうなのでしょう。


(←写真左は夢屋さん、写真右は姉川さん→)


  というわけで、単にレジ打ってるバイトの兄ちゃんがいるだけのコンビニや、品数が多いだけのスーパーとはそこが違います。だから、それを賢く使うかどうかです。こういった個人商店系の店は、ディープに買い物をする人に向いていると思います。「わあ、懐かしいわあ」で日本のお菓子をちょこっと買うだけではなく、日々の食卓の責務を負ってるプロの買い物客にこそ相応しいでしょう。僕も毎日自分で料理しますから、「あ、ツボを突いてるな」という品揃えや企画を感じます。「商品は沢山並んでるけど結局買うものがない」のではなく、「少ししかないけど買うべきものはちゃんとある」ということですね。

 例えば、コールズなんかではまず売ってないような旬の立派な大根とか牛蒡とかがあるわけです。しかし、毎日あるわけではないし、POSシステムを駆使して常に店に並べるわけではない。これは買う価値があるというときだけ並んでるわけです。日を決めて、刺身に出来る新鮮なハマチが入荷していたりするわけですし、「ごはんの友」系の漬物がやたら充実しているとか。また、日本の醤油、料理酒、味醂などもお店で大きなロット買いをしてから、100ミリリットル幾らと量り売りしてくれるわけです。冷凍食品も、「海鮮シューマイ50個パック」みたいに大きなものを小分けにして売ってくれるという。また、頼めば宅配もしてくれるとか、頼めばどこそこの商品を取り寄せておいてくれるとか。例えば、シドニーにはキラニーハイツというところにフジベーカリーという日本人のパン屋さんがあり、日本のパン(懐かしいカツパンとか)や自家製プリン(これは美味)を売ってるのですが、事前に言っておくと取り寄せておいてくれるとか。つまりは、always askってことです。「とにかく、聞いてみ」と。

 なお、姉川と夢屋の差ですが、姉川の方がより厨房を預かるプロフェッショナルなショッパー(伝統的な”主婦”)にシフトしているような気がします。玄人受けするというか。夢屋の方は、レンタルビデオなんかも扱っているし、お菓子類や冷凍食品が充実していてポップな品揃えだったりしますが、姉川の方はより毎日の食卓にフォーカスを当てているような気がします。なにげに「にがり」なんかが売ってたりして。

 姉川さんの真向かいに「ラッキーマート」という日本食材店もあります。こっちの方が一般的には取っつきやすいし、月に一度の特売日(第二土曜だったかな、要確認です)、日本人客でごった返しています。皆さんにはこちらの方が良いかもしれないです。

 ほんでもね〜、これは僕がおかしいのかもしれないけど、ラッキーマート、何回も行ったことあるんだけど、申し訳ないけど、未だに何も買えてません。もう魔術のように僕の買いたいツボを外されるというか。なまじ妙に知ってるので、「コレ買うなら自分で作るわ」とか「これなら○○の方が安いわ」とか「見てくれいいけど、保存剤まみれの○○買うなら、○○の方がいいわ」といちいち買う手が止まる。

 多分、僕自身がもう「日本製品」を必要としなくなっているのだと思います。
 日本料理そのものは、日本にいるときよりも、オーストラリアに来てから方が激しく作ったり食べたりしてますし、料理の腕も格段に上がったと思います。でも、もう日本製品がなくても日本料理は幾らでも作れるし、そのほうがヘルシーで美味しかったりするしで、僕自身の選好が変わってしまってるのだと思います。だから、このページを作成するには不向きになってきているのでしょうねえ。こんなこと言っちゃミもフタもないのですけど、
 ちなみに余談ですがアーターモン駅裏はちょっとした日本人街になっていて、わずか100メートル足らずのところに、寿司屋さん、ラーメン屋さん、日本のレンタルビデオ屋さん、古本屋さん、そして姉川ともう一軒日本食材店(これはオーナーは中国系だったと思います)があります。

 ここの古本屋さんも、また個人商店系でして、店舗面積はものすごく小さいし、書棚に本が二段に並べられている(奥の本の手前にまた本が並んでるから、手前の本を取り除けないと奥が見えない)とかラディカルな陳列なのですが、しかし、ツボをついているのですね。「なんか読みたいな」でぶらっと入ると結局買っちゃう。ここの店主の女性の方が本の事を本当に良く知ってるのでしょう。倉庫にはもっと本が沢山あるらしく、その一部しか陳列してないのですが、店頭には「いい本」が置いてあるのですね。「え、これだけ?」と失望してざっと見るのはペケで、じっくり見ていくと「いい本」があります。このヒット率の高さは、やっぱりプロの商品知識がないと出来ないでしょう。いわゆる本当の古本屋さんだと思います。

 なおシティにも、日本人関係の店が結構あります。シティのお店の特徴ですが、客層や商圏でいえば、まず在住日本人よりも短期滞在日本人の比率がはるかに高い点が上げられるでしょう。しっかり根をおろして暮らしている日本人よりも、観光やワーホリさんなど数日ないし数ヶ月レベルで滞在している日本人が多いということです。そしてお店の方も、そういった客層にあわせた品揃えにシフトするでしょう。晩のお惣菜をどうするかというよりも、スナック菓子やカップ麺というコンビニ系の方向にシフトしてるように思います。しかし、僕個人としては、シティで買物することなんか殆どないですし、実際のところはあんまりよく知らないです。シティ以外での買物は、車を持ってないとツライ部分が多いですが、シティに関しては話が逆で、車をもっているとツライです。3(4)ドルのブリッジ代と十数ドルの駐車場代を払ってまで買出しに行く価値があるか?ってことですね。


 総じて言いますと、日本人のやっている日本食材店では、品揃えの多さでいえば東京マートが一番でしょう。醤油だけでも、有機栽培大豆の減塩なんたらとかバリエーションが幾つもあります。ただ、日本のスーパーをこちらに持ってきた的な感じであり、小回りのよさを生かして現地によりぴたっと適応しているかという点については姉川、夢屋の方に一日の長があるかなと思います。その中間にラッキマートさんとか。で、シティ暮らしの人には、シティに点在する日系スーパーや、ワールドスクエアのミラクルくらいで十分だと思います。

 まあ、どれがいいかという優劣の問題ではなく、それぞれの特徴を生かして賢く買物をするってことですね。どの店にも、「この店にしか売ってない」ってものがあります。「○○を買うなら○○」という具合に、自然になっていくでしょう。


2.アジア食材店


 日本食材店ではなく、Asian grosseryといわれるアジア食材店です。これも中国系と韓国系とに分かれますし、日本食材をそれなりに重視しているところと、日本人の存在なんか全然考えていないところもあります。

 一般に中国系スーパーよりは韓国系スーパーの方が日本食材により近いですし、使い勝手がいいです。野菜なんかもかなり共通してますし、トンカツソース、パン粉、レトルトカレー系にいたるまでかなり日本のものとカブります。しかし、バリバリの中国系になると、カブってこないんですな。テンプラとかトンカツとか日常的には食べてないんでしょう。そのかわり本格的な中華食材はやっぱり中国系の方が優れています。同じ中国系でも、南中国というか殆どベトナム系になると、カブり度はさらに低くなります。

 一方、中国系スーパーであっても、日本人顧客という存在を意識して、日本の食材を並べているところもあります。これは商圏に日本人が比較的多く住んでいるいるエリア、つまり後述するようにChatswoodなどがそうです。

 エリアで言えば、言わずもがなのシティのチャイナタウン一帯、韓国系住人の多いキャムシー(Campsie)、あるいは中国系の多いアッシュフィールド(Ashfield)、ベトナム系の多いカブラマッタ(Cabramatta)などです。また、ノースでしたらチャッツウッド(Chatswood)

 まあ、ある程度アジア系住人がいるところだったら、アジア系食材店というのはあります。インドネシア&中国系留学生の多いNSW大学の近くのRandwick, Kensington, Kinfsfordにもありますし、ベトナム系の多いMarrickville, 南のチャイナタウンHurstville、キャムシーと並ぶ韓国系のメッカStrathfileld、その隣のBurwood。ノースのコリアンタウンだったらEastwoodなんかも挙げられるでしょう。語学学校やワーホリが多い関係でBondi Junctionにもあります。結構チョコチョコあります。


 その昔は、チャイナタウン(ウィロビーにもある)のバーリントン/Burlington Super Market/百霊敦というところが群を抜いていたのですが(更新前のページでもメインに紹介してました)、いつのまにか無くなってしまいました。いっときものすごいやる気のない経営というか、品揃えが極端に悪くなった時期があり、「どうなっちゃうんだろう?」と思ってるうちに、TQCという新しい店名になりました。新しくなっても、往年のイキオイはないみたいです。

 ただし、2000年代後半くらいから中国系をはじめアジア系移民が増えてきていますので、以前ほど探さなくてもアジア系スーアーは何処にでもあります。大きなショッピングセンターに行けば、一軒くらいはまずありますから、かなり楽になってます。


★チャイナタウン/Chinatown (Hay Market)

 チャイナタウン方面では、Market Plaza(パディスマーケットの上)に、泰記/Thai Keeという、これまた大きなスーパーにトドメをさすでしょう。ピカピカで、売場面積も広いです。ここのアジアン・インスタントラーメン売場は圧巻で、インスタントラーメン通を自認する向きは一度見物に行かれるといいでしょう。全商品制覇したらエライです。個人的には、インドネシア系が好きですね。特にミゴレンのインスタント焼きそばがオススメ。なお、泰記の隣にある魚屋さんは結構ねらい目です。フィッシュマーケットと張り合えるか、どうかするとアジア系にターゲットを絞ってるだけに勝ってる時もあります。

 

★チャッツウッド/Chatswood

 チャッツウッドですが、「北の”プチブル”チャイナタウン」と勝手に仇名をつけています。チャイニーズの中でも比較的裕福な層がいるような気がします。ベンツに乗ったオバハンが駐車場でヘタクソな車庫入れをしている、、みたいなイメージですね(^_^)。もうどんどん中国人比率が増えて、ちょいリッチ目の雰囲気から中国人の自由が丘みたいな感じ。

 Chatswoodは、ノース最大のショッピングセンター街でもあり、チャイニーズ比率が高いことに加え、この10年以上のバブル的な好況があいまって、どんどん発展していますし、またアジア系食材店も増えました。

 2012年現在でいいますと、日本人にとって最も使い勝手がいいエリア、つまり日本人が必要とする日本食材やアジア食材が豊富なのは、チャイナタウンよりもむしろChatswoodだと思います。こちらの方がオージー客にも配慮した泰紀の総花的で広く浅い品揃えよりも、オージー客なんか歯牙にもかけずにひたすらアジア系食材に集中している傾向があります。また、Chatswoodは日本人も多く住んでるエリア(中国人の中に埋没してしまってわからないけど)なので、日本人客への配慮もあります。ただし、中国の存在感に反比レして、日本人の存在感は年々低下しているので、その種の配慮もどんどん少なくなっているように思いますね〜。

 ChatswoodのWestfieldという大きなショッピングセンターには、Miracleというチャイニーズ系のスーパーがあります。Miracleは、シティのワールドスクエアにもあり、チェーン展開しているみたいです。シティ店が大きく、Chatswood店はやや小さめ。キレイで立地が良い分、お値段やや高め。



 以前は、Westfieldの上の階にJUSCO/ジャスコというスーパーがあり、そこが一番大きかったのですが、いつの間にか無くなってしまいました。
 Westfieldというショッピングセンターの(Victoria Aveを挟んで向い側)にLemon Gloveというアジア系の多い地味目なショッピングセンターがあります。ここは、チャラいノースにしてはWestの匂いがする良店が多いです。食材の代用編で書いた韓国系や中国系のお肉屋さんもありますし、葡萄園というナイスな北京料理の店もあります。そして、確か名前はAsianaとかいったかな、韓国系のスーパー(というか小売店)があります。さらにLemon Gloveを突っ切って、バス停の並ぶ通りを渡れば、別の韓国系スーパーもあります。

 また、Chatswoodには、Westfieldのほかに、Chatswood Chaseというもう一つ巨大でよりブランド志向のショッピングセンターがあります。その周囲(中ではない)にも二つほど中国のスーパーがあります。

 また、駅前からはちょっと離れて、Penshurst St沿い(地域的にはWilloughbyになるが)にもスーパーがあります。ここも、日本人客への配慮は高いです。写真を見てもわかるように、そもそも値札が日本語で記載されてますもんね。→右の写真は、日本食品の棚。一定以上買うと会員カードをくれます。このカードを見せると割引になりますのでお得です。ここは「PK」という名前だったのですが、2010年10月頃からオーナーが変わったのか店名も変わってました。新店名はその名も「大中華」(JJW Gold Supermarket)という凄いものですが、内容的にそう大きな変化はなさそうです。

 ちなみに、このPK改メ大中華の隣に魚屋さんがありまして、ここも結構お値打ちです。モノがいいし、安いし。

★Campsie/キャムシー

 韓国系住人が多いキャムシーの存在は、韓国人の友達に教えてもらったのですが、なかなか楽しい町です。韓国からの観光客を乗せたバスが訪れるのもこの町だといいます。本国よりも肉がメチャクチャ安いもんね。が、ここ数年は韓国系というよりはチャイニーズの方が多いように思います。もっともそういった単色構造ではなく、中東系の人も多いし、かなりディープで面白いです。

 シティから西方約10キロ、電車で20分くらいかな。Canterburyの次の駅。西部は路線がややこしいので乗り間違えないように。
 駅から出たら、もうそこが商店街です(Beamish Rd沿いに立ち並んでます)。


 大きなキャムシースーパーもありますし、そこかしこに小〜中規模の食材店があります。Beamish Stからcllisold PdとT字交差するあたりに前項で紹介した薄切り肉を売ってる肉屋さんがあり(写真正面左、Campsie Meat Market、158 Beamish st)。さすが隣国ということで、かなり食材はダブります。だから日本製のものも結構あります。冷蔵庫をコマメにチェックすると冷凍サンマが無造作にビニール袋に包まれていたりします。あと、総じて物価が安く、特に野菜は安いですね。パディスなんか目じゃないくらい。



 キャムシー駅前商店街からはちょっと離れますけど、Canterbury Rdを西に向い、「→Campsie」という標識を無視して(Beamish Stとの交差点を通過して)、さらに西に1〜2キロ走ると、左手に、壁面にKimchi Houseと書かれた家が見えます。この通りからは入れないので(車を停める所もない)、次の信号を左折し、ぐるっと廻りこんだ裏口が入り口になります。「入っていいんだろうか?」とためらわれるような町工場の裏口然とした格子を開けると、そこは知る人ぞ知る(と言っても僕らも偶然発見したのですが)、キムチの製造問屋さんになっています。

 小学校の給食室を思い出させるステンレスの大きな流しで、おばさんがキムチを漬けています。入り口付近には、大きな冷蔵ケースがあり、壁面ズラリとキムチの山。種類の豊富さもさることながら、市場平均の7掛けくらいで購入できます。面白いですよ。賽の目に切った大根を漬けたカクテキというキムチがあるのですが、おばさんの話では「日本の人、カクテキ好きね」とのことですが(英語で喋ったのですが)、そうなんですか。



★Strathfield(ストラスフィールド)、Ashfield(アッシュフィールド)

 キャムシー以外のエスニックエリア系としてこの二つを挙げておきます。ともにInner West線上だし、急行止まるし、アクセスが便利ですし。
 ストラスフィールドはキャムシー以上に韓国色が強く、アッシュフィールドは中国系です。

 アッシュフィールドには、意外と見つけにくいのですが、大きなショッピングモールの地下に大きくてパワフルなチャイニーズスーパーがあります。



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