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2011年07月05日更新


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★CAFE (その3) CAFE LUNCH編(その2)


Darlinghurst編

バンカー/Bunker

399 Liverpool Street, Darlinghurst NSW 2010
Phone (04) 0440 7349   

 何の気なしに入ったら病みつきになってしまった、最近お気に入りの一店。

 外見はちょっと取っつきにくいかも。なんせ店舗は狭く、半分以上の席が路上(歩道)にあり、しかもそこらへんの粗大ゴミ回収日に拾ってきたような簡易な椅子が並べてあるだけ。店内も小さな6人がけテーブルがボンボンとあるだけで、「すんませんね」とローカルのオージーをかきわけ相席する。テーブルがなくて椅子しかないところもあり、膝の上に皿を置いてサンドイッチを食べてるローカルの人もいる。

 高校の体育会系の部室みたいにシャビー(みすぼらしい)に見える店内も、しかし、実はかなりのセンスに裏打ちされているのが、中で待ってると分かります。壁はザラザラボコボコだし、ワケのわからない絵らしきオブジェがかけられているし、意味があるとは思えない小さな木箱が壁に打ち付けられているし、古い工場から持ってきたような表面凸凹の木製テーブルになぜかピカピカの金属椅子がついていたり、もうメチャクチャなんだけど、なぜか妙に味があって、統一感がある。実際、座っていると居心地悪くないし、みすぼらしい感じも全然しない。マクドナルドなどのド清潔なインテリアの対極をいくような店なんだけど、さすがダーリングハーストって感じ。

 場所柄、通ってくる客も個性豊かな人が多い。アーティストっぽい人とか、インテリ風のカッコいい老婦人とか、病院から抜け出した来た勤務医とか(近くに大きな病院がある)とか、ビジネスマン風とか何やってるのか想像がつかない謎の人物とか。人を見てるだけで楽しい。殆どが常連らしく、半分はテイクアウェイ。10回以上通ってるけど、結構待たされるから一回あたり小一時間くらい滞在しているものの、未だにアジア人が入っているのを一度も見たことがないです(そういえば、こないだ見ました)。


 コーヒーは文句なしに美味しいですが(Camposだし)、特筆すべきはランチで、やたら凝ったおしており、食材も原産地が書かれていたり、最初に入ったときハムの前に"Kurobuta"とか書かれていて、「なんだそれ?」と思っているうちに、「ああ、薩摩黒豚かあ!」と分かるという。こんなところで黒豚ハムがあるとはね。しかも調理法がまた凝ってて黒板に書かれるメニューを読んでも内容が想像できないものが多い。「スパイシーライス」とか言われても、「?」って感じ(カレー風リゾットみたいで、ライスを豆のように扱っており、柔らかい味で美味しい)。名物ステーキサンガは、「120日の穀物飼育」とか銘打たれています。で、それがただのハッタリではなく、実際に美味しい。値段は決して安くないし、量もオーストラリア平均からしたら少ないです。ただ、この質ならそこそこのレストランで倍の料金取れると思います。

 ↓下の写真はその一例ですが、左は珍しく魚料理です。サンマでもイワシでもなく、サヨリ(Garfish)でした。シドニー(だけかどうかは分からないが)では、意外とサヨリが人気があって、"Garfish"という名前のレストランもあるくらいです。このサヨリが美味かった。この種の西洋魚料理は、ともすればソースの味ばっかりだったりするのですが、これは日本人の僕が食べても「魚食った!」感がありました。サヨリにサワードウにベーコンサラダという何だか分からない取り合わせなんだけど、満足度あり。サヨリ丸々二本食べたので満腹感もあり。
 右下の写真は、記憶もおぼろですが、モロカン(モロッコの)ライスだったかな(いい加減)。で、サーモンのフレークが散らしてあり、上にクリームチーズだっけな只のサワークリームだっけな(あやふや)、そして自家製らしきチャツネ。これも「へえ」って感じで美味しかったすね。


 ただ、ここの「本日のスペシャル」は本当にコロコロ変わります。オムレツとかわりと定番メニューもあるけど、例えば上のサヨリをもう一度食べたいなと思っても、まず無理と思った方がいいくらい。もう、なんだかんだで10回以上行ってますが、常に「なんだか分からないけど興味深い」メニューには事欠きません。で、一回もハズレたことなしです。

 店員さんもフレンドリーで、あまり移動がなく(行くたびにメンツが違うということはなく、既に顔なじみになってしまった)、意外とEFTPOSも使えます。食べた黒パンが余りに美味しいので、「パンだけ売ってないの?」と聞いたら、仕入れ先の場所まで親切に教えてくれました。で、そこまで行ったのが次の項目のSonomaです。

 ローカル以外相手にする気がないって感じで、メニューはオージースラングバリバリなので注意されたし。ブレッキー(Brekky) というのはbreakfast、サンガ(Sanga)というのはサンドイッチのオージースラングです。

 相変わらず自前のWebサイトも作ってないし、ネットなんか興味なしって感じ。一昨年の年末だったかな、クリスマスホリデーで2週間閉めますという告知のあとに、"Don't Panic! It's just two weeks!"と書いてあって笑った。東日本地震のあとも、義援金寄付金ボックスを置いてました(ここに限らずかなりシドニーのかなり多くのお店にあった)。


Paddington編

SONOMA/Bakery Cafe

241 Glenmore Road, Paddington NSW 2021 (要するにFiveway)
Phone (02) 9331 3601
WEB : http://www.sonoma.com.au/

 上のBunkerで教えて貰ったパン屋さん。わかってしまえば、何を今さらっていうくらいシドニーでは超有名なパン屋さんで、トーマスダックス(ウールワースがやってるちょっと高級路線の食材スーパー)やオーガニックショップなどにも卸しており、表に「Sonomaのパン、売ってます」と表示してあったりするくらい。

 滞在10年以上して、ようやく「パンって美味しいものだったのね」ということに気づき始めた今日この頃で、それまでやたら固くて取っつきにくい印象があったサワードウ(sourdough)も味の違いが分かるようになってきました。てか、そんなもん誰が食べても分かるのだけど、心理的なバリアというか、食わず嫌いというか、本当に美味しいパンを食べたことがなかっただけなのでしょう。どうしても日本のパンの、フワフワしっとり系のパンの刷り込みが強烈すぎて、なかなか目が開かれないという。

 よく分からんのですが、昔ながらのフランス系のパンで、商業用イースト菌も保存剤も使わず、自然発酵させたsourdough starterと、小麦粉と水とシーサルトだけで作るらしいです。素材を厳選し、丁寧に自然発酵させているから、確かに食べると発酵食品独特の、びっくりするような深い味わいがあります。日本でいえば、昔ながらの本物の豆腐屋さんのお豆腐みたいな感じなのでしょう。同じようにパンが美味しいのは、BalmainのVicttorieもそうなのですが(未紹介)、あそこも純正フレンチだったと思います。

 カフェは、本家パディントンの5Waysの店の他、Glebe(215 Glebe Point Rd)、Waterloo(24/198-222 Young St)にもあるそうです。Glebeは2−3回食べたことがありますが、店舗が小さく、品数が少ないことを除けば、質は同じでした。

 Bunkerで食べた黒パンは、Miche(ミッシュ)と呼ばれるサワードウの一種なのでした。このあたり一当りネットで調べてみたのですが、Micheというのはフランス語で「尻たぶ」を意味するらしく、とある地方でのパンの俗語で、、とか、そんな話が延々でてきて、そのあたりの概念弁別がよう分からんかったです。まあ、美味しいからいいかって。

 生で囓ると顎が疲れるくらいだけど、味が深くて美味しいです。でも、出来ればこのカフェでサンドイッチを食べていって、「ほう、こうやって食べるのか」というのを勉強した方がいいです。でもって、ここのサンドイッチ(片面だけというのもある)が、またミラクルに美味しい。なんか褒めすぎみたいだけど、メチャクチャ丁寧に作ってます。丁寧というのは形がどうとかではなく、素材、ソース、チーズ、ハーブの選別と組み合わせが緻密&誠実だということです。Pesto(バジルソース)はどこでもありますが、食べてて「ああ、バジルのソースなんだな」って味的に納得できたのはこの店だけです。色々な味のミックスなのですが、なんでそんな味になるのかよう分らん、どういう味付けをしたらこうなるのかって謎です。てか僕がそのあたりの西洋料理に無知なのがいけないのですけど。家に帰って再現しようと、最初にマッシュルームや野菜をオリーブオイルとガーリックで炒めてしんなりさせ、分厚く切ったミッシュに乗せ、そこに2種類くらいのチーズをブレンドし、塩気を出すために生ハムを乗っけて、ホットサンドプレートでじっくり焼いてカリッとさせてみたのですが、まあソコソコそれっぽいモノはできますが、本物にはほど遠い。やっぱピーマンとかナスを一回オリーブオイルで漬けておいて、それからオーブンでじっくりローストするとか、そういう1日以上の手間暇が必要なのでしょう(丁寧というのはそういう意味)。しかし、漬けるにしてもレシピーがわからんし。

 この店は結構スタイリッシュな店で(↓下の写真左)、また5Waysというパディントンの奥の院にあるという場所柄、いかにもパディントン本丸らしい地元のお洒落な(+裕福そうな)オージーが多いです。逆にアジア人比率は極端に低い。殆ど見たことないです。

 コーヒーも当然外してません。ただ、アイスクリームを入れるアイスドコーヒーなどは扱っておらず、うっかり頼んだら、「無いけど、うん、やってみるよ」とアイスクリームなしのものを作ってくれました。メニューも上にパンのメニューがあるだけ(てか基本的にパン屋さんですし)、カフェ用のメニューはありません。レジ横の小さなガラスのショーケースに(↓下の写真左の女性の右横)、厨房から作りたてのサンドイッチを次々に出してきて陳列し、ガラスの上からホワイトマーカーで内容と値段を書いているという。最初にレジで注文するのですが、そのときに横のショーケースを指して品目を言います。大体8-10種類くらいあります。次々に無くなり、厨房からどんどん追加されるので、食べ終わる頃には内容がガラリと変ってたりもします。注文もなく作りたてが順次出てきて、客がそれを選ぶというのは回転寿司に似てます。価格帯は7〜9ドルくらいで、サンドイッチ一個の値段としては決して安くはないのですが、味の凄さを楽しめる人ならむしろ安いでしょう。

 帰りがけにパンを買って帰ろうと思ったのですが、ミッシュをみたらこれが異様に大きい。もう直径50センチくらいで、こんなもんどうやって食べるのかといえば、4分の1づつ売ってくれます(↓下の写真右)。小さな丸形ミッシュもあります。今、何度か通いつつ、あれこれ試している途中です。しかし、昼に行っても、もうかなり売り切れているという。本格的に楽しむなら、パディントンに住んで、朝イチにパンを買いに行くという生活をしなければなりません。いいよね、それも。


 ちなみにDarlinghurstやSurry Hillsには日本でもなぜか有名なBills (Cafe)があり、僕も行ったことがありますが、別に紹介するほどの事はなかったです。スクランブルエッグやサワドウは、まあ美味しいのではありますが、このレベルと創作性(味の楽しさ)だったら、上記のBunkerやSonomaの方がずっと良いというのが僕の感想。来ているお客さんや、雰囲気も含め。ま、人それぞれなんですけど。


Northshore編

Not Bread Alone

Shop 2, 376 Pacific Highway,Crows Nest 2065
Phone: 9966 9788
WEB : http://www.notbreadalone.com.au/

 一般にノースは食のレベルが落ちるし、特にカフェ系という仏伊のラテン民族の独壇場の世界になると尚更みるべきものは少ないのですが、強いて言えばココかなということで載せておきます。日本人にも結構知れているようで、よく見かけます。

 パシフィックハイウェイからちょっと入ったところにあり、ほぼ全席テラスという入りやすい、感じのいい店です。コーヒーもちゃんと美味しいし、スペシャルの中にときどきクリーンヒットが出るのですね。パスタやリゾットなどイタリア系も多く、「本日のパスタ」なんてのもあります。デザートなんかも、とても美味しい一品があったりします。ただし、バーガーとかは普通だったり、シェフが日によって違うのでしょうか、モノによって日によって当たりハズレがあるんですよね。いっとき足繁く通ってたこともあったのですが、思いっきりハズレに当たってしばらく足が遠のいてました。また、久しぶりに入ると、「うん、まあ、結構いいじゃん」という気になったり。総じて言うとサンドイッチやバーガー類は普通で、パスタ系が良いです。特にラビオリは美味しい。また10ドル以上するのでビビるけど、デザートは美味しいです。デザートだけ食べに行ってもいいくらい。デザートは量が多いので二人で一品シェアで良し。

 ただ、席もゆったりしていますし、ノースでそれなりのレベルのカフェランチを楽しんでのんびりしたかったらオススメです。
 またよく働く店で、年中無休で夜もやってます(ただしさすがに日曜のディナーはお休みです=それでも5時までやってるけど)。




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