- 学校開拓
オージースタッフが最も苦労していた点。日本人参加者人数分の受け入れ校を探すのが大変なのだ。アシスタントを受け入れたい学校は結構多いのだが、同じようなプログラムを運営する団体が急激に増えてしまったので、派遣団体同士で新規受け入れ校獲得合戦が繰り広げられていたりする。
インターンシップのような老舗では以前から派遣している学校を確保しているので比較的都会・郊外の学校を手配できるのだろうが、後発団体はどうしても田舎の学校をあたっていくしかない。バスで何十時間もかかるような陸の孤島まで派遣するようなこともあった。
新開拓するために学校宛にDM(ダイレクト・メール)を定期的に打っていた。が、ある学校の日本語教師によると「このテのDMが机の上に山積している」そうだ。そこで、よりインパクトのあるDMにするために、スタッフ全員で折鶴を折って、DMに同封したりという、涙ぐましい人海戦術も行われていた。
- 学校とのコミュニケーション問題
都会や郊外ならばスタッフが直接出向いて、プログラム内容を学校側に説明することも出来るのだろうが、田舎となるとイチイチ出張していられないので、電話とファックスのやりとりのみになる。こちらがいくら文書を送っておいても、忙しい現場の先生がすべての書類に目を通してくれるわけでもないので、会社が設定したルールや連絡事項等がうまく伝わらないこともあった。
- 日本人アシスタントの質
参加希望者には日本で面接をして、合否を出すことにしているのだが、「やる気のある人から可能性を奪う権利はない」という美しい言い訳と、やっぱり背に腹は代えられないという経営事情から、まず全ての人に合格通知を出していた。
よって、派遣されるアシスタントの質には大きな差が出てしまう。なんの心配も世話もせずとも、先方にも感謝されて本人も充実した時を過せるという素晴らしいアシスタントさんは、全体の2〜3割に過ぎない。可もなく不可もなく、多少の問題はありつつも大過なくやれる人が半分くらい。残りは「てんやわんや」ケースである。
「アシスタントの素行」について学校側からクレームが来たり(学校はアシスタントの能力について文句を言うことはまずなかった)、現地の人とアシスタントの間の人間関係がどうにも修復不可能になったり、カルチャーショック/ホームシック/病気等で放置しておくわけにはいかない状況になったり。この「現地サポート」という名の尻拭的作業に、スタッフはほとんどの時間と労力を費やすことになるのだ。
もちろん、学校やホームステイの受入状態があまりにもヒドイ場合もあったし、性格的に合わないってこともあったが、トラブルの8割がたは日本人側に原因があるようだった。
また、事前研修を行っていなかったのも「アシスタントの質のバラツキ」に影響していたと思う。インターンシップをはじめとするいくつかの団体では、参加者に任意で研修の機会が与えられており、現地生活について/英語について/日本語教授法などを一通り学んでおくことができる。もっとも、研修で習った一般的な日本語教授法など現場では大して役に立たないことが多いようだが、それでも研修を通じて参加者の不安を和らげ自信に繋げたり、ある程度の質を維持するための方策としては有効なのではないかと思っていた。
|